1968年(昭和43年)発売,
  販売価格25800円,外寸 約250×170×70mm,単2電池4本で動作,
  2-IC+10-TRラジオ,受信周波数 FM,MW,SW1(2.3〜6.2MHz),SW2(7〜18MHz) 

 当時のカタログには,次のような記述が見られます。

   ICプラスFET
  通信型受信機なみの超高感度・超精密設計を実現
  ラジオの未来が設計されています。


 通信機のようなデザインで短波の受信範囲も広く,当時一番欲しかった機種です。貯金もでき,購入できそうになった時には,カタログ上では存在したのですが,注文しても在庫が無くなっていました。代わりに手に入れたのがマイナーチェンジ版のICF−500S(1970年発売,このICF−500Sは今も現役で使用しています)でした。中学生から高校生になったころで,入手できなかっただけに,ある意味で懐かしい一番思い出のあるラジオです。ICF−500とICF−500Sはデザインもほとんど同じで,別売のFMステレオアダプターパックや充電バッテリーパックなどのアクセサリーが共通に使えます。このICF−500は電池パックが取り外せないのでジャンク扱いでネットオークションに出されていました。出品者によると,内部で電池が腐食しているためかもしれないということでした。それなりのものだろうと覚悟の上で3000円で落札したのですが,結果的にはほとんど完動品に近いものでした。外観も写真のようによみがえりました。もちろん,FM,MW,SW1,SW2の全バンド受信し,メーターやランプも正常です。37年も経って,こんな形で入手できるなんて思ってもみませんでした。

 立てて置いたときスピーカーが前面になるように付いていますので,全体を倒して操作パネル面を正面にして使用するようには設計されていません。そこで,木片で次のような設置台を作り使用することにしました。これで音が損なわれることもありません。

   

 自作AMラジオ用ループアンテナとプリアンプの組合せはここでも有効です。本体にAMアンテナ端子が付いていますので,アンテナ接続用ジャックを次のように取り付けました。両面接着テープで貼り付けてあるだけです。

   

 北日本放送(KNB,738kHz,富山)を受信中の写真です。ループアンテナ使用前・使用後です。

   

 ICF−500SとICF−500を並べたところです。ICF−500では手動利得調節(MGC)ができるようになっています。SONYのロゴマークパネルも異なっています。手前がICF−500です。

   

 ICF−500です。
  

 ICF−500Sです。ICやFETを使っているところが売りだった時代です。