ウォークマン向きヘッドホンを探す
(2006/05/30更新)
機器紹介
私のソニーウォークマン使用歴は、20年程度です。最初に買ったのは、WM-30という伸縮タイプのもの。縮めるとサイズがカセットケース並になるというおもしろい機構を持ったものでした。その後カセットテープ、CD、MDなどを経てフラッシュメモリタイプまで計9機種(WM-30 , WM-203 , WM-F702 , D-475 , D-E01 , MZ-E3 , MZ-E75 , MZ-NE810 , NW-A608 )を使ってきました。
ある時、「インナーイヤー型でも高級機の音はよい」という雑誌の記事を読み、試しにMDR-E484 という高級型を購入して(1992年頃かな?)その音質に感心して以来、付属品のヘッドホンは使わない人間となってしまいました。
ヘッドホンステレオで音質を語る人って案外少なくて(マニアやそっち系の掲示板は除く)、いたとしても付属ヘッドホンでの評価にとどまっていたりするのですが、音質は、音の送り出し側(ウォークマン)と受け側(ヘッドホン)の質の相乗効果で決まりますから(当たり前か)、音質を気にするならば、安易に本体を買い替えるよりもヘッドホンを取り替えるほうがお勧めです。
もちろん、送り出し側をよくすることも重要ですけどね。上記機種の中ではD-E01がずばぬけて良かったです。
ここでは私がこれまで実際に購入してきたヘッドホンについて紹介してみたいと思います。また、ウォークマンの使用目的やシチュエーションにあわせたヘッドホンの選び方についても触れてみます。
イヤホン : Etymotic Research ER-6 (購入価格14,700円)
カナル型ヘッドホンER-4Sで名の知られたEtymotic Researchの廉価モデルです。音質はフラット志向で、低域が薄い(量感がない)ものの、分解能、音場感ともに良好で、再生ソースの録音の優劣や圧縮方式のアラがよくわかります。 正直いって、ER-4Sの優秀さにはかなわないのですが、外出中などさまざまな状況で使うことを考慮して、取り扱いの簡単なER-6を選びました。これを購入してからというもの、(MDR-D77を除き)他のヘッドホンの出番は無くなりました。
イヤーレシーバー : ソニー E888, E484(定価8,000円), MDR-E868(定価4,400円)
"NUDE"シリーズのヘッドホンで、このカテゴリでは高価な部類に入ります。振動版はダイヤモンド、サファイア蒸着、バイオセルロースなど。付属のヘッドホンで耳につく高域のキンキンとした付帯音が少なくなり、低音の質、量が向上します。ただし、その構造上口径がかせげない(16mm程度)ため、どうしてもバランスは高域より。耳への密着度を上げれば若干改善されます。私の場合、旧機種(E484)のほうが音質のバランスが良かったです。(耳の形には個人差があるので、あくまで私の好みです。)
ちなみに、ヘッドホンの特性を補うための低音、高音増強スイッチがついているウォークマンは多いですが、音が不自然なドンシャリ音になりがちなので、私は使いません。
イヤーレシーバー : ソニー MDR-EX51(定価3,800円)
"NUDE EX"シリーズの耳栓型ヘッドホン。シリコン製のイヤーピースが3種類(S,
M, L)付属し、ユーザーの耳道の大きさに合わせて選べるようになっています(私はLを使ってます)。昔よくあったセラミック型イヤホンと同じように耳の穴に差し込む形で装着するので、タイプは密閉型に分類され、外部の雑音をある程度遮断することができます。歩くときには足の振動が骨から伝わってボコボコとうるさく聞こえたり、コードの風切り音が伝わってきたりしますが、これはカナル型ヘッドホンでは避けられないようです。口径は9mmで、音はドンシャリ。音質よりも遮音性を重視したいときのみ使っていましたが、ER-6の購入により出番が無くなりました。
ポータブルオーディオ用ステレオヘッドホン : ソニー MDR-D77(定価
18,000円)
"eggo"という愛称を持つヘッドホンの高級機。残念ながら製造は終了しています。「耳覆い密閉型」という構造で、周りの音を適度に遮断してくれ、口径が40mmと大きいこともあって帯域バランスが良く、前述のイヤーレシーバー群とはレベルの違う表現を聴くことができます。外だけで使うにはもったいない音質で、CDウォークマンなど音質重視で聴きたいときに重宝しています。手持ちの機材では、このヘッドホンとCDウォークマンD-E01の組み合わせが音質的にベスト。
イヤーパッドが蒸れるので、満員電車の中で常用する気にはなかなかなれないのが難点かな?
ノイズキャンセリングヘッドホン : ソニー MDR-NC5(定価 8,800円)
マイクロホンとアンプが内蔵されており、単4電池駆動で外部雑音と逆位相の音を再生することで、環境ノイズ(特に低域、電車のゴトゴト音など)を低減(最大で約1/3)できるヘッドホンです。音質については、スイッチオフ時には安物のオープンイヤー型とどっこいどっこいですが、スイッチオン時には低域が若干増強され、環境ノイズ低減効果と相まってなかなかバランスの良い音を聞くことができます。ただし低域表現は柔らかめでボンつきます。環境ノイズ低減により、ラジオ、語学テープなどが聞き取りやすくなるので、そういった目的ではなかなか使えます。他のノイズキャンセリング型と同様「サー」というアンプのノイズが聞こえてしまいますが、オープンエア型のためあまり耳につくことはありません。本機も、ER-6の購入により出番が無くなりました。
ノイズキャンセリングヘッドホン : ソニー MDR-NC11A
MDR-NC5と同様のノイズキャンセル機能を持つインナーイヤータイプヘッドホンです。機構としては密閉型になるため、「サー」というアンプのノイズは比較的目立ちます。音質は正直言ってほめられたものではなく、ER-6使いとしてはこれで音楽を聴く気はおきません。
このヘッドホンは、購入したわけでなく頂きものだったので思い入れは特に無く、欲しいという人にあげてしまいました。
番外編: ソニー MDR-EXQ1, STAX SR-001 , Etymotic Research ER-4S, ER-6i, BANG & OLUFSEN A8, SHURE E2C, E3C, E5C
これらは試聴しかしたことしかないので、番外編としました。音質重視の方には、これらの機種も候補となるかもしれません。
MDR-EXQ1は、中高音がしっかり輪郭を持って鳴ってくれるのが印象的でした。低域は少し持ち上がり気味ですが、レンジが広くて伸びがよいので嫌みはありません。ハウジングが金属(真ちゅう)のためか、余計な付帯音がつかないところが好印象でした。
SR-001は、現在ではMkIIとなっているようです。昔、オーディオフェアなどで試聴しただけなのですが、緻密な音を聞かせてくれました。この大きさでコンデンサ型というのが驚きです。予算さえ余裕があれば、検討する価値はあると思います。
ER-4Sは、音の緻密さ、フラットさなどどれをとっても優秀です。これを聴かずして他のイヤホンは評価してはいけないと思います。イヤホンらしからぬ太く固いコードが気になりますが、音質のためと割り切ることができればウォークマンと組み合わせて使うこともできるでしょう(私にはできませんでしたが)。これを使うと圧縮音楽のあらや、機器のヘッドホンアンプのよしあしがはっきりわかってしまうため、送り出し側の機器を買い替えたくなるかもしれません。
ER-6iは、中域の持ち上がった元気のある音質です。iPod向けに企画されたらしいです。フラット志向であればER-6です(とはいっても中域中心のカマボコ型です)が、楽しく聴くにはER-6iでしょうか。その辺は好みで選ぶことになると思います。
A8はともかく装着感が秀逸です。ユニット部分が耳からずれることがありません。今までのインナーイヤー型になかったタイプで、とてもポイントが高いです。
音質はというと、インナーイヤー型としては良好な音質であるものの、低域の量感がいま一つで、ハウジング(プラスチック)の鳴りが気になりました。
E2c, E3c, E5cはヨドバシカメラのうるさい店内で試聴しただけなので、詳しい評価は控えます。価格なりに良い音がしましたが、付帯音(独特の鳴り)が気になりました。イヤパッド内で反響しているような感じです。このような音が好みの方はいらっしゃるかもしれません。
修理記録
MDR-D77用イヤーパッドの購入
ソニー サービスステーション品川にて購入。1,365円x2個
イヤーパッドが劣化して、ついにスポンジが飛び出てしまったので、
代替品を購入しました。
交換は簡単に済みました。劣化したパッドを取り外して、
新品を溝に沿ってはめ込むだけです。
安いヘッドホンであれば買えてしまう値段ですが、
この高音質ヘッドホンが維持できることを考えれば安い買い物でした。(2004/04/22)
MDR-EX51SPの断線修理(交換)
左側コードが断線してしまったので、修理に出しました。小型ヘッドホンはどうしても荒く扱ってしまいがちなので、故障というよりは、壊してしまったという方が正しいかも。
保証期間(購入後1年間)は過ぎていたので、サービスセンターに持ち込んで、修理という名目での新品交換となりました。代金は1,995円。
あまり知られていないようですが、ソニー製ヘッドホンの場合、断線などに対しては定価の半額で新品に交換してもらえます。ただし、修理扱いなので保証期間は3ヶ月間となります。
私は今回を含めて何度か利用しています。小売り店で買い直すよりはずっと得ですね。(2004/10/19)
ER-6のフィルター交換
ある日、片側から急に音が聞こえなくなってしまいました。ついに断線させてしまったかとがっかりしたのですが、良く確認すると、音が聞こえなくなったわけではなく音量が極端に小さくなっているようです。
そこで購入元のイーディオへ症状をメールで問い合わせたところ、「グリーン・フィルターが詰まった時の症状と思われる」との返答がありました。そこで、フィルターを購入時に付属してきたもので交換したところ、見事に音量が復活しました。故障で本国(US)送りか、と心配したものの杞憂でした。
フィルターはときどき交換が必要になることがわかったので、交換パーツ(ER6-50)をヨドバシカメラマルチメディア横浜で購入しました。6個入りで1,575円。店頭には陳列されていないのですが、店員さんに尋ねたところカウンター奥から出してくれました。
ER-6購入時にイーディオの方から「このヘッドホンは一生モノですよ」と言われたのですが、さすがにそれは大げさにしてもなるべく長い間愛用してやりたいと思います。(2005/11)