ここでは、フレッツISDNを利用してInternetへ接続してみます。
具体的には、aspppというSolarisに付属しているツールを使ってインターネットにダイアルアップします。 SolarisとTAをRS-232Cで接続します。 USB経由の場合は、私の能力不足とやる気不足でわかりません。
このasppp、あたかも専用線専用にでも作られたかのような作りです。 そう、ユーザーがダイアルアップして用が済んだら接続を切断するような使い方には向いてません。 さすがはサーバーOS、一般ユーザーには厳しいです。 が、やっと私のような「ど田舎」にもフレッツISDNのサービスが供用開始となりました。 これで「つなぎっぱ」できます。 さっそく、つなげてみよ〜。
以下の環境にて行いました。
私は、以下のような順番で行いました。
以下の情報を必要とします。 括弧書きは、私の設定情報です。
シリアルポートは、MicrosoftのOSではCOM1と呼ばれているポートが、Solarisではttyaやcua/aと呼ばれます。 COM2はttyb、cua/bとなります。
ISPのdomainは、ISPのホームページのdomainで良いようです。 私はぷららというISPを利用しているので、plala.or.jpとなります。
以下のパッケージをインストールします。 ですが、Solstice PPP 3.0.1に同じ名前のパッケージが存在するので注意が必要です。 また、SUNWpppkパッケージを最初にインストールする必要があります。
以下のファイルを編集、確認します。
編集するのではなく、新規作成になります。 以下のようになります。
domain domain-name
nameserver dns-ip-address
以下は私の設定です。
domain plala.or.jp
nameserver 210.153.1.1
nameserver 210.153.1.9
nameserverは3つまで認識されるそうです。
DNSを利用する設定をします。 hostsエントリにdnsを加えます。
hosts: files dns
PCがIPアドレスを持っていることを確認します。 127.0.0.1だけではだめだと思います。 以下は私の設定です。
127.0.0.1 localhost
192.168.1.23 solaris loghost
シリアルポートの設定時に使用されます。 以下は私の設定です。
115200M:115200 -evenp -ixon -ixoff -clocal -crtscts:115200 -evenp -ixoff -clocal crtscts::115200M
オプションはパリティなどの設定のようですが、よくわからないです。
PCからTAとアクセスポイントまでの設定です。
dial-up-account Any ACU 115200M phone-number
以下は私の設定です。
flets Any ACU 115200M 1492
デバイスを特定するための設定です。
ACU serial-port - 115200M
以下は私の設定です。
ACU cua/b - 115200M
ATコマンドの設定です。 以下は私の設定です。
v30slim =,-, "" P_ZERO "" \dA\pTZ\r\c 0\r ATE0V0&C1Q0W0S0=0$M11=0\r\c 0\r AT$N11=0\r\c 0\r ATS0=0\r\c 0\r AT\r\c 0\r ATD\T\r\c 1\r CONNECT
ひとつひとつの空白も、意味があります。 また、使用しているブラウザでは2行で表示される事もありますが、実際は一行です。
PPPの設定を行います。 以下は私の考えたテンプレートです。
ifconfig ipdptp0 plumb pc-host-name dns-ip-address up
defaults
inactivity_timeout 6000
debug_level 9
path
interface ipdptp0
peer_system_name dial-up-account
default_route
will_do_authentication chap
chap_name user-name
chap_secret user-password
CHAP認証の場合はこれで良いのですが、PAP認証の場合、下3段の記述を次のように書き換えなければなりません。
will_do_authentication pap
pap_id user-name
pap_password user-password
TAと接続されているシリアルポートを、admintoolを使用して設定します。 ハードウェアの種類は発信専用に、ボーレートは115200Mに、それぞれ設定します。
以下のコマンドで、接続を開始します。 ですが実際は、IPの要求が発生してから接続し始めます。 pingなどで強制的に接続を開始させます。
/etc/init.d/asppp start
以下のコマンドで、接続を切断します。
/etc/init.d/asppp stop
pingコマンドやnetstatコマンドで確認します。
# netstat -rn
pingで確認する場合は、きちんと応答が返ってくることを確認できれば、接続完了です。 netstatで確認する場合は、defaultというnodeが追加されていれば接続成功です。
ログを見ると、どの時点で失敗しているかがわかります。 /etc/log/asppp.logファイルにログがとられています。 失敗の原因のほとんどは、/etc/asppp.cfファイル編集の際のタイプミスやATコマンドの失敗だと思います。 エラーを修正するためにPPPを構成するファイル郡を編集する際は、接続を切るようにしたほうが無難です。
ATコマンドとは、TAやMODEMを操作するコマンド郡です。 そのため、コマンドはそれぞれの機器で微妙に異なります。 ATコマンドを調べるには、Windowsが役に立ちます。 MODEMの設定に、ログを取るという設定をします。 そして実際にInternetに接続して、ログを取ります。 このログは、MODEMとPCとのやり取りを記録しています。 そのため、必要なATコマンドがログに記録されます。 このログを参考にして、/etc/uucp/Dialersの編集をします。
接続が成功したら、/etc/asppp.cfファイルで設定する以下の項目を値を好きなように変えましょう。
指定した時間だけ無通信状態が続いた場合、接続を切断します。 0を指定した場合、切断しません。 単位は秒です。 また、切断された後にIPの要求が発生した場合、自動で再接続されます。
/etc/log/asppp.logに記述されるログの詳細さを表す数値です。 9が最も詳しく出力されるそうです。
このレポートは、次のサイトと資料を参考にして自分で試して作成しました。