TAでフレッツISDNに接続

ここでは、フレッツISDNを利用してInternetへ接続してみます。

具体的には、aspppというSolarisに付属しているツールを使ってインターネットにダイアルアップします。 SolarisTARS-232Cで接続します。 USB経由の場合は、私の能力不足とやる気不足でわかりません。

このasppp、あたかも専用線専用にでも作られたかのような作りです。 そう、ユーザーがダイアルアップして用が済んだら接続を切断するような使い方には向いてません。 さすがはサーバーOS、一般ユーザーには厳しいです。 が、やっと私のような「ど田舎」にもフレッツISDNのサービスが供用開始となりました。 これで「つなぎっぱ」できます。 さっそく、つなげてみよ〜。

以下の環境にて行いました。

私は、以下のような順番で行いました。

  1. 接続するための情報を確認
  2. 必要なパッケージ
  3. 設定ファイルを編集
  4. シリアルポートの設定
  5. 接続のコントロール
  6. 接続の確認
  7. 接続されない場合
  8. 接続後の設定
  9. 参考資料

1 接続するための情報を確認

以下の情報を必要とします。 括弧書きは、私の設定情報です。

シリアルポートは、MicrosoftOSではCOM1と呼ばれているポートが、Solarisではttyacua/aと呼ばれます。 COM2ttybcua/bとなります。

ISPdomainは、ISPのホームページのdomainで良いようです。 私はぷららというISPを利用しているので、plala.or.jpとなります。

2 必要なパッケージ

以下のパッケージをインストールします。 ですが、Solstice PPP 3.0.1に同じ名前のパッケージが存在するので注意が必要です。 また、SUNWpppkパッケージを最初にインストールする必要があります。

3 設定ファイルを編集

以下のファイルを編集、確認します。

3.1 /etc/resolv.conf

編集するのではなく、新規作成になります。 以下のようになります。

domain domain-name
nameserver dns-ip-address

以下は私の設定です。

domain     plala.or.jp
nameserver 210.153.1.1
nameserver 210.153.1.9

nameserver3つまで認識されるそうです。

3.2 /etc/nsswitch.conf

DNSを利用する設定をします。 hostsエントリにdnsを加えます。

hosts: files dns

3.3 /etc/hosts

PCIPアドレスを持っていることを確認します。 127.0.0.1だけではだめだと思います。 以下は私の設定です。

127.0.0.1    localhost
192.168.1.23 solaris loghost

3.4 /etc/ttydefs

シリアルポートの設定時に使用されます。 以下は私の設定です。

115200M:115200 -evenp -ixon -ixoff -clocal -crtscts:115200 -evenp -ixoff -clocal crtscts::115200M

オプションはパリティなどの設定のようですが、よくわからないです。

3.5 /etc/uucp/Systems

PCからTAとアクセスポイントまでの設定です。

dial-up-account Any ACU 115200M phone-number

以下は私の設定です。

flets Any ACU 115200M 1492

3.6 /etc/uucp/Devices

デバイスを特定するための設定です。

ACU serial-port - 115200M

以下は私の設定です。

ACU cua/b - 115200M

3.7 /etc/uucp/Dialers

ATコマンドの設定です。 以下は私の設定です。

v30slim  =,-,  "" P_ZERO "" \dA\pTZ\r\c 0\r ATE0V0&C1Q0W0S0=0$M11=0\r\c 0\r AT$N11=0\r\c 0\r ATS0=0\r\c 0\r AT\r\c 0\r ATD\T\r\c 1\r CONNECT

ひとつひとつの空白も、意味があります。 また、使用しているブラウザでは2行で表示される事もありますが、実際は一行です。

3.8 /etc/asppp.cf

PPPの設定を行います。 以下は私の考えたテンプレートです。

ifconfig ipdptp0 plumb pc-host-name dns-ip-address up
defaults
  inactivity_timeout  6000
  debug_level         9
path
  interface  ipdptp0
  peer_system_name  dial-up-account
  default_route
  will_do_authentication  chap
  chap_name               user-name
  chap_secret             user-password

CHAP認証の場合はこれで良いのですが、PAP認証の場合、下3段の記述を次のように書き換えなければなりません。

  will_do_authentication  pap
  pap_id                  user-name
  pap_password            user-password

4 シリアルポートの設定

TAと接続されているシリアルポートを、admintoolを使用して設定します。 ハードウェアの種類は発信専用に、ボーレートは115200Mに、それぞれ設定します。

5 接続のコントロール

以下のコマンドで、接続を開始します。 ですが実際は、IPの要求が発生してから接続し始めます。 pingなどで強制的に接続を開始させます。

/etc/init.d/asppp start

以下のコマンドで、接続を切断します。

/etc/init.d/asppp stop

6 接続の確認

pingコマンドやnetstatコマンドで確認します。

# netstat -rn

pingで確認する場合は、きちんと応答が返ってくることを確認できれば、接続完了です。 netstatで確認する場合は、defaultというnodeが追加されていれば接続成功です。

7 接続されない場合

ログを見ると、どの時点で失敗しているかがわかります。 /etc/log/asppp.logファイルにログがとられています。 失敗の原因のほとんどは、/etc/asppp.cfファイル編集の際のタイプミスやATコマンドの失敗だと思います。 エラーを修正するためにPPPを構成するファイル郡を編集する際は、接続を切るようにしたほうが無難です。

7.1 ATコマンドの失敗

ATコマンドとは、TAMODEMを操作するコマンド郡です。 そのため、コマンドはそれぞれの機器で微妙に異なります。 ATコマンドを調べるには、Windowsが役に立ちます。 MODEMの設定に、ログを取るという設定をします。 そして実際にInternetに接続して、ログを取ります。 このログは、MODEMPCとのやり取りを記録しています。 そのため、必要なATコマンドがログに記録されます。 このログを参考にして、/etc/uucp/Dialersの編集をします。

8 接続後の設定

接続が成功したら、/etc/asppp.cfファイルで設定する以下の項目を値を好きなように変えましょう。

8.1 inactivity_timeout

指定した時間だけ無通信状態が続いた場合、接続を切断します。 0を指定した場合、切断しません。 単位は秒です。 また、切断された後にIPの要求が発生した場合、自動で再接続されます。

8.2 debug_level

/etc/log/asppp.logに記述されるログの詳細さを表す数値です。 9が最も詳しく出力されるそうです。

9 参考資料

このレポートは、次のサイトと資料を参考にして自分で試して作成しました。


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latest update 2002/05/16.
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author nascent.
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