そして例に違わず、今日もジョニーは競馬で（以下略）

東京都練馬区在住の東国原郁恵(32)はごく普通の専業主婦。
ごく普通の生活。ごく普通の毎日だったが、それでも郁恵は幸せだと感じていた。
そんなある日、一人息子の俊明くん(5)をむかえに幼稚園まで行く途中で郁恵は
自動車にはねられてしまう…

一方そのころ、西川総合病院の天才外科医　黒川雅也(27)は、
行方不明になった新聞記者の弟　直樹(23)を探していた
弟の残したパソコンの中をのぞいているとパスワードの掛けられたファイルを発見する。
これが何か弟の手がかりになる。そう思った雅也は思いつく単語を入力したが
ファイルは開く気配がなかった…

魚屋の二階に下宿している留学生　ジョニー・Ｍ・カーペンター(19)は、
日本に来た目的も忘れて酒とバクチに溺れた日々を送っていた。
そんなジョニーを見かねた魚屋の主人　小泉純次郎(48)は まじめに勉強するようジョニーを説得するが、全く聞こうともしない。
ジョニーは今日もまた競馬場へ向かっていた…

そして、西川総合病院に救急車で郁恵が運び込まれた……

医師吉川雅昭(52)の執刀の下　郁恵の手術が始まった。
しかし、吉川の正体は悪の軍団「株式会社　練馬征服をたくらんだりする会」の幹部だったのだ。
そんなこんなで悪の怪人へと改造されてしまう郁恵。
ちなみに怪人名は「かにおとこ。」
手術が終わり、後は怪人として洗脳するだけというそのとき、
手術室に一人の男が乗り込んできた…

果たしてその男は何者なのか…

必至で弟の行方を探す雅也だったが、いまだにその手がかりすら見つからなかった。
そんななか、弟がよく飲みに行ったという居酒屋に行ってみた雅也。
べろんべろんになりながら聞き込みをしたその結果、
と、弟は語尾に謎の言葉「プルコギ」をつけていたらしいことがわかった。
早速自宅にもどり、ファイルのキーワードとして「プルコギ」を入力する雅也。
パスワードは正解だったらしく、ファイルは開いた。

そして、ファイルに残された重大な手がかりは…

「かにおとこ。」こと東国原郁恵のピンチに現れたのは、
「株式会社 練馬の平和を(可能な限り)守る会」の会長 山石 三皮(38)と愛犬のサブロー(雑種)であった。
洗脳される寸前の郁恵を手術室から逃がす山石。
途中何度も「株式会社　練馬征服をたくらんだりする会」の戦闘員に行く手を阻まれたが、
改造手術を受けた郁恵は意外と強くあっけなく蹴散らしてしまった。
何とかたどり着いた「株式会社 練馬の平和を(可能な限り)守る会」の本部で 山石は郁恵に悪の軍団から練馬を守るために戦って欲しいと打ち明ける。
山石の必至の説得の末、郁恵は
と思い、いままでの幸せな生活を捨てて、練馬のために戦うと誓った。

こうして、「かにおとこ。」改め「仮面タラバー」の戦いの日々が始まった…

弟の残したパソコンのパスワードのかかったファイルを開いた雅也。
しかし、開いた瞬間コンピューターウィルスが発症し、全てのデータが消えてしまった。
せっかくつかみかけた手がかりを失い、落ち込む雅也だったが、午後の診察中に看護婦　大井優子(24)から意外な一言を聞く。
弟と悪の軍団とのつながりにショックを隠せない雅也。
弟の手がかりをつかむため『株式会社　練馬征服をたくらんだりする会』の集会に潜入する雅也だったが
そこで雅也は意外な人物を目にする。

それは、彼が尊敬していた医師　吉川の姿であった…

そして、今日もジョニーは競馬で大負けしていました。

仮面タラバーとして平和のために生きることを誓った郁恵の前に、「株式会社　練馬征服をたくらんだりする会」の刺客が現れる。
生きながらにして地獄を見た男、その名も怪人「ソフトクリームおとこ。」だ。
「ソフトクリームおとこ。」は意外と強く、郁恵はあっさりとピンチに追い込まれてしまった。
「ソフトクリームおとこ。」は怪人として改造される前は都内の情報処理会社に勤めるごく普通の会社員だったが、今やその面影すらない極悪非道な怪人となっていた。
元恋人　高円寺 美紗子(24)の話では

意識の薄れゆく郁恵を前に、美紗子のうざったい話はいつまでも続いていた…

尊敬していた医師 吉川の裏の顔を見てしまった雅也は動揺して、組織の警備員に見つかってしまう。
このままでは危ない。そう思った雅也は急いで集会所を後にする。
警備員や戦闘員達に追われながらも、かろうじて発車寸前の地下鉄に逃げ込む雅也。
閉まるドア。挟まれる警備員。発車する地下鉄。次の電車を白線の内側で待っている戦闘員たち。
戦闘員達は振り切ったものの、まだ警備員はドアに挟まれている。急いでここを離れなければと思い、雅也は前の車両へと移ろうとした。
しかし、そこには巨大な敵が立ちふさがっていた。

そう、女性専用車両という名の…

怪人「ソフトクリームおとこ。」の魔の手によりピンチに追い込まれた郁恵。
ひたすら語り続ける元恋人　美紗子。
美紗子の話は始まってから、もう２週間が過ぎていた。
遠くから死んだはずのおばあちゃんが手を振っているのがうっすらと見えていた郁恵だが、
今では、こんなに近くにはっきりと見えていた。
そのとき、サブローが秘密基地(練馬)から武器を運んできてくれた。

サブローの口にくわえられていたその武器とは…

警備員から逃げようとした雅也の前に立ちふさがる壁。女性専用車両。
背に腹は替えられないと思い、単身入り込んでいく雅也だったが、
中にいた女性達に白い目で見られ、軽く女性恐怖症に陥ってしまう。
何とか先頭車両まで逃げた雅也だったが、ドアから足が抜けた警備員に追いつめられてしまった。
絶体絶命のピンチ。
そのとき、ゆっくりと運転席のドアが開いた。

そして中から一人の男が出てきた…

やっぱり今日もジョニーは競馬で大負けしていました。

ピンチになった郁恵の前にさっそうと現れた名犬サブロー。
その口にくわえられていたのは、なんとピストル。
いかに怪人といえども文明の力には勝てずに、「ソフトクリームおとこ。」は、あっけなくその銃口の前に倒れる。っていうか射殺。
その後、美紗子と和解。美紗子は新しい出会いを見つけるべく南米へと旅立っていった。
悪の怪人に初勝利を得た郁恵は秘密基地に戻り、サブローにごほうびとして「ほねっこ」をあたえていた。

そこに一通の手紙が届いた…

警備員に追いつめられた雅也を前に開く運転席のドア。
中から出てきたのはなんと、運転手 菊川秀樹(35)だった。
菊川と共に必死で警備員に立ち向かう雅也。

何とか警備員を取り押さえたものの、駅はすぐそばまで来ていた…

郁恵のもとに届いた一通の手紙。
それは同窓会のお知らせだった。
郁恵は、悪の組織と戦うんだから同窓会に出てるヒマは無いなぁ、と思ったが、
その日は都合よく休日。
ルンルン気分で会場へ乗り込んでいく郁恵。

「かにおとこ。」の姿のままで…

電車内で運転手と共に敵を取り押さえた雅也だったが、次の駅はすぐそば。
運転手が席を離れたまま駅へと入っていく電車。
止まらない、止められない。
だがこの電車は急行。なんの問題も無し。
そんなこんなで終点光が丘。
何事もなかったかのように病院へ戻る雅也。

そのとき、ちょうど一人の急患が運び込まれた…

そして例に違わず、今日もジョニーは競馬で（以下略）