世間一般の人々はハイパーカードについて間違った認識をしていると断言します。この文章を読んで誤解を解き、ハイパーカードな人生を歩みましょう。
ハイパーカードは高い
製品版として店頭でたまに売られているハイパーカードは2万円以上します。しかし、そんなものはまったく必要ありません。アップルのサイトにあるライト版をダウンロードすればよいのですから。僕が使っているのもこれです。機能の不足は感じません。ライト版のアプリケーションそのものは製品版とまったく同じ(はず)です。ColorTools,PowerTools,HyperTalk Referenceなどの役に立つスタックと、説明書が付いてくるだけ(たぶん)です。2万円も出して買うほどの価値はないと思います。
HyperCard2.2Liteでスタックを作成するには、ちょっとした裏技を使います。通称magicコマンドです。magicコマンドを入れるには、まずHomeスタックを開き、「ゴー」メニューから「最後のカード」を選び設定カードを表示させます。次に「ゴー」メニューから「メッセージ」を選び、出てきた横に長いウィンドウ(メッセージボックスという)に半角英数字で「magic」と打ち込み、returnキーを押します。これで、ユーザーレベルが5まで表示されるので、「5スクリプティング」をクリックします。一度やれば、大丈夫です。
逆です。多すぎて、読みきれないほどの資料があります。HYPERCARD PARKのツールハウスへ行けば、質の良いものが揃います。他人のスタックのスクリプトでもたいてい見ることができます。HYPERCARD PARKのスクール・フォーラムへ行けば、いくらでも質問できますし。
でもまぁ、たしかに書籍の資料は書店ではあまり見かけません。資料は紙面で読みたい人もいるでしょう。大きめの図書館にはハイパーカードの本があるかも知れません。ネットオークションで探してみるのも良いでしょう。
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MacOS Xでも問題なく動作します。もちろんClassic環境での動作になるので、多少遅くなります。XCMD/XFCNもたいてい動くらしいです。
白黒のほう絵を描くのが楽ですし、デザイン面でも考える必要が少なくなります。素人の人はカラーを扱うと派手にしがちですが、それよりは白黒のほうが見やすくて綺麗です。ハイパーカードは何かを作るためのものですから、何より使いやすいことが重要です。カラーでないと表現できないことも拡張コマンドでそこそこ使えるようにもなりますし。他の人の作品を見る場合でも、容量が軽いのでダウンロードしやすいのも良いところです。
確かに、シューティングゲームを作ると遅いです。しかし、ハイパーカードじゃ遅くて何も出来ないわけではありません。ハイパーカードは遅いからダメだという人は、きっとC言語でも遅いと感じるでしょう。そんな人ほど速く動作するプログラムを組んでいないからです。
ハイパーカードのスクリプトは簡単に書ける代わりに動作が遅いのです。どちらも欲しがってはいけません。
現在マックでプログラムやるのに主流のREALbasicとかFLASHだのCodeWarriorやらProjectBuilderなりやるのもいいでしょう。ただし、流行を追いかけるためには、実力をつけておく必要があります。足し算も出来ないのに方程式を理解できるはずがありません。
ハイパーカードはプログラムを学ぶのに適したソフトだと言うことは言うまでもありません。無料であり、参考になるスタックは何万とあり、情報はウェブ上で揃い、質問に答えてくれる人もたくさんいます。他の人が作ったスタックでも基本的にスクリプトをいじれるのが重要なところです。他の環境ではちょっと望めない機能です。まずは、ハイパーカードで基本を鍛えてから、強力なソフトと格闘しましょう。
ああ、それはちょっと、どうしようもないです。僕が一番不満に思う点ですね。ウィンドウズユーザーの知り合いがいてもスタックを見てもらえません。JavaやFLASHが流行る理由はそこにあるんだろうな。
周囲の人たちを全員マックユーザーにすればこの問題は解決しそうなので、頑張ってください。目指せ普及率100%!現在普及率数パーセント・・・。
すごいソフトが作れないのを開発環境のせいにする人は、どんな開発環境を使ってもすごいソフトは作れません。もちろん、リアルタイム3Dポリゴンのソフトをハイパーカードで作るのは無理です。でも、白黒アイコンをうまく使いこなせない人に3Dが扱えるわけありません。自転車にも乗れないのに一輪車でアクロバットできますか?
ハイパーカードの作品を見れば、作品を作った人の能力がわかります。ハイパーカードがダメだから、、、って言ってる人が他の開発環境で作った作品を見ても、ハイパーカードで同じようなものを作れると思うものばかりです。ハイパーカードがダメなんじゃなくて、きっと使う人がダメなんでしょう。凄い人が作ったスタックは凄いです。孔法筆を選ばずって事だね。
なぜ、そんな低レベルなスタックが多いのか分かりますか?答えは、ハイパーカードは低レベルな人でも使えるからです。使い方が簡単なので、誰でも使えます。すると、才能のかけらもない人でもスタックを作る事ができるわけです。逆に、C言語で作られたソフトは良質なものが多いです。これも、C言語がすごいのではなくて、C言語を使える人はプログラム能力が高いから良質なソフトが多いのです。
そこの才能のないあなたもスタック作ってみませんかー?・・・喧嘩売ってるな、俺。
ハイパーカードのスタック作成は技術力を競うものではありません。僕みたいにアクションゲーム作る場合技術的に凝ったことをする必要がありますが、ハイパーカードの真髄はアイデア勝負です。アイデアを形にするのに、ハイパーカードほど適したソフトはありません。自分専用のデータベースでも、紙芝居でも、簡単なゲームでも気軽に作りましょう。作らないことには始まりません。
ハイパーカードから始めて、プロの絵描きになった人や、プログラマになった人、いろんな人がいます。ハイパーカードが無ければ、どうだったのでしょうか?