1GMH 解説(Japanese only)


1GMH, Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor(GM-CSF)
全ての造血・免疫細胞は、造血幹細胞というひとつの細胞から作り出されます。

造血幹細胞は、自己複製すると同時に、需要に応じて異なった様々な細胞に分化・成熟して いきます。
幹細胞は分化の段階により、いくつかの種類に分けられます。

                  +−Tリンパ球幹細胞−−−−−T細胞
       +−リンパ球系幹細胞−+
       |          +−Bリンパ球幹細胞−−−−−B細胞/プラズマ細胞
       |
多能性幹細胞−+
       |          +−赤血球系幹細胞−・・・・−赤血球
       |          +−巨核球系幹細胞−・・・・−血小板
       +−骨髄系幹細胞−−−+−好酸球系幹細胞−−−−−−好酸球
                  +−好塩基球系幹細胞−−−−−好塩基球
                  |
                  +−顆粒球・単球系幹細胞−+−好中球(顆粒球)
                               |
                               +−単球(マクロファージ)


上図のような多様な細胞群が、一種類の造血幹細胞の分化によって一定の比率で過不足なく作り 出されます。
作り出された細胞は、インターロイキンを含む様々な因子を介してお互いに増殖制御を行って います。

幹細胞は致死量の放射線照射ににより造血機能を破壊したマウスに、同系マウスの骨髄細胞 (多能性幹細胞を含む)を静脈注射すると、照射されたマウスの脾臓に細胞集塊(コロニー) を形成することから colony forming unit と呼ばれています。

これらのコロニー形成には、それぞれ刺激物質が必要です。

GM-CSF(Granulocyte-macrophage colony-stimulating factor 顆粒球-マクロファージコロニー 刺激因子)は、顆粒球−マクロファージ系コロニーの形成を刺激する、造血因子製剤として使用 されています。

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