1FKF 解説(Japanese only)
1FKF, FK506 binding protein complex with immunosuppressant
免疫抑制剤 FK506(タクロリムス)は筑波山麓の土壌中の放線菌から発見された生物活性物質で、
1984 年に藤沢薬品工業の筑波探索研究所で発見されました。
化学構造はシクロスポリンとは全く異なっていますが、化学的性質は水に不溶性など
シクロスポリンとよく似ています。
また、単体では不活性であり、T 細胞の FKBP(FK506 結合タンパク質)と結合する事により
免疫抑制剤としての効果を示すなどの作用もシクロスポリンと似ています。
それまで広く使用されていたシクロスポリンは腎毒性が強く、しかも投与量が増えると毒性が
強くなるという問題がありました。
FK506 はシクロスポリンの百分の一〜十分の一程度で同じくらいの免疫抑制効果があるとされ
ています。
FK506 にも腎毒性などの副作用がありますが、他の免疫抑制剤と併用することにより
投与量を減らし、副作用を防ぐ効果があるとされています。
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