・概要
現在(2008/4),まったりと製作中なFMラジオ(HFM-001)のための赤外線リモコンを製作しました.おまけ機能として送信パイロットの青色LEDと,暗闇でもそこそこ役立つ白色LEDライトが付いています.赤外線LEDの向きは本体を手に持って自分側に飛ぶようにしており,Timpyで有名な
放課後の電子工作のリモコンの真似っこをしています.
ケースには,タカチのSW-53を使用してぴったり収めるようにしました.また,今回はベーク生基板をエッチングしてパターンを起こしました.
・仕様
電源電圧:3.0V(CR2032)
MPU:Atmel ATtiny13V
赤外線方式:NEC赤外線フォーマット
カスタムコード:00FF(固定)
データコード:xxFF(反転コード固定)
送信するデータコードのうち後ろ8ビットは,あえて0xFFで固定し,既製品ではエラーとなるデータを送信しています.厳密にはフォーマット規格上不正データと言えるかもしれません.しかし,こうすることで「自分だけの機器で認識」できると考えて,あえてこのようにしています.
・概観,回路図
Fig. 1と2に概観と蓋を開けた状態,Fig. 3に基板の裏,そしてFig. 4に回路図を示します.概観は飾り気ひとつありません.ケースは元々黒色でしたがタミヤのラッカー系塗装でシルバーとクリアつや消しを塗ってあります.
![Fig. 1 概観](fig_1.jpg)
Fig. 1 概観
![Fig. 2 内部](fig_2.jpg)
Fig. 2 内部
![Fig. 3 基板](fig_3.jpg)
Fig. 3 基板
内部は片面基板にすべて表面実装というちょっとトリッキーな配線をしています.そのためAVRとLEDとSWは基板ツライチになるようにリードカットしています.しかしそのおかげで裏は何もなくケースにぴったりくっつく形になっています.基板固定はLEDがケースにはまり込む形になっているので,結果オーライでぴったり固定,電池交換の時に外すにしても素直に取り外しできます.CR部品は1608サイズです,面実装部品は穴あけしなくて良いし小さくまとめられるし便利です.
![Fig. 4 回路図](fig_4.png)
Fig. 4 回路図
回路では,SW周辺が少し変な(?)配線となっています.ADCと使って1ポートで複数のボタンを実現する方法は
えるむで知ったのですが,このポートをさらに「INT Lowレベル割り込み」による「スリープ復帰」をも兼ねています.具体的にどのように実現しているかは,回路図のメモとソースファイルを見て下さい.(汗
・操作
ボタンを押せば,青色LEDがフラッシュ点灯して赤外線LEDからデータが送信されます.写真にある白色の左右がそれぞれFMラジオ側で"前のプリセット局","次のプリセット局"となり,青色の上下が"音量アップ","音量ダウン"になります.
白色左のボタンを長押しし続けると,青色LED点灯モード,白色右で白色LED点灯モードとなります.ボタンを離せば解除されます.
この手のモノは百聞は一見にしかずだと思いますので,動画を用意しました.LEDライトが分りやすいように部屋を暗くして撮影しました.チャンネル変更,音量変更,LEDライト点灯の順番に操作をしています.見えている基板はHFM-001βです.
動画を見る(DivX)
・ファームウェア
WinAVRを使用して,AVR-GCCのC言語で作成しています.
ソース(HFM-IR-001)
機能によってファイルを分けて構成し,転用しやすくしています.
[main.c]プログラム本体.
[eep_rw.h]EEPROMアクセス関数
[Wait.S]ウェイト関数