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YTS-7002F DIP変換基板[2008-01-10]
・概要
新潟精密のNS953Mの姉妹チップYTS-7002Fは,小さなモジュール基板になっています.DIPタイプICのような変換兼モジュールになっていればよいのですが,QFNタイプのICのように基板の裏面(S面)にパッドがあるだけで実装が困難です.そこで,手軽に実験できるように2.54mmピッチに変換してユニバーサル基板で簡単に実装できるようにしました.
・構造
fig. 1は,試作FMラジオでの例です.DIPICとサイズは違いますが,ユニバーサル基板に合うサイズに変換しています.抜き差しできるので流用もでき,今回のFMラジオの試作に限りません.
Fig. 1 使用例
Fig. 1 使用例

変換基板の裏面をfig. 2に示します.変換基板に片面ユニバーサルを裏向けて使用しているので裏(本来の表)は何もありません.一列ピンのピンが見えるだけで,すっきりしています.接触して欲しくない場所には,茶色いポリイミド(カプトン)テープを貼り付けて絶縁しています.うっすらと見える茶色がそれです.
Fig. 2 変換基板(裏)
Fig. 2 変換基板(裏)

Fig. 3とFig. 4は横からの写真です.配線のUEWが見えます.モジュールの裏のパッドに半田し,もう一方を一列ピンに配線しています.ピン数が多いことと,UEWの硬さでモジュールがユニバーサル基板から浮いています.本当はもっと浮いていたのですが,ソケットを抜き差ししている時にモジュール基板に力を加えてしまい凹んでしまいました.しまった!と思いましたが,壊れてなくて助かりました.
UEWの被服は,ハンダコテの温度を400℃くらいまで上げて半田でなじませるようにして溶かします.先に両方を溶かしてからやればよかったのですが,モジュール基板側を作ったあと,一列ピン側の半田をしました.しかし,そのときにコテの熱がモジュール側の半田に伝わってしまい外れたりして大変でした.
Fig. 3 変換基板(横)
Fig. 3 変換基板(横)

Fig. 4 変換基板(横2)
Fig. 4 変換基板(横)

最後に全体が分かるように斜めからの写真をFig. 5に示します.IPAを使ってティッシュで吹いたので繊維クズが残っています.洗浄不良もいいとこです.(苦笑)
Fig. 5 変換基板(斜め)
Fig. 5 変換基板(斜め)

ちなみに,半田コテはHAKKO 926 でコテ先は3Cや2Cを良く使います.チップ/フラットパッケージ部品の半田付け,機械ディップ後の修正半田には便利です.(本当はFXシリーズが欲しいところですが….)