●家計簿カケイボ（単式タンシキ簿記ボキ）から複式フクシキ簿記ボキへ
	こづかい帳チョウ、あるいは家計簿カケイボはつけているという方カタが多オオく、単純タンジュンなのでわかりやすいものです。
	それに比クラべて複式フクシキ簿記ボキはわかりづらいものです。家計簿カケイボは便利ベンリで財産ザイサンや出費シュッピの状況ジョウキョウを管理カンリできます。
	なぜ、家計簿だけでは足りないのでしょうか。
	例タトえば、家計簿カケイボは以下イカのようにつけますね（学生ガクセイっぽい！）。
	日付ヒヅケ	内容ナイヨウ	相手アイテ	入金ニュウキン	出金シュッキン	残高ザンダカ
	2006/5/1	先月センゲツから繰越クリコシ		\50,000		\50,000
	2006/5/2	仕送シオクり	親オヤ	\100,000		\150,000
	2006/5/3	家賃ヤチン	丸マル不動産フドウサン		\60,000	\90,000
	2006/5/4	二輪車ニリンシャ売却バイキャク	丸マルオート	\150,000		\240,000
	2006/5/5	電話代デンワダイ	NTT		\10,000	\230,000
	2006/5/6	アルバイト代ダイ	MAC	\100,000		\330,000
	2006/5/7	消費者ショウヒシャ金融キンユウ	アイコム	\300,000		\630,000
	2006/5/8	自動車ジドウシャ購入コウニュウ	伐バツオート		\500,000	\130,000
	こうやってつけていくと、どれだけ入金ニュウキンがあり、何ナニに出金シュッキンし、残高ザンダカがいくらあるのか一目瞭然イチモクリョウゼンです。
	しかし、これだと借金シャッキンも、貰モラった金カネも、稼カセいだ金カネも区別クベツできません。
	また出金シュッキンも、借金シャッキンを返カエしたのか、資産シサン価値カチのあるものを買カったのか、消耗ショウモウ品ヒンや費用ヒヨウとして使ツカったのかわかりません。
	多オオくの物モノは買カった途端トタンに価値カチが限カギりなくゼロに近チカづき、売ウっても二束ニソク三文サンモンですが、自動車ジドウシャや建物タテモノは
	売ウればそれだけの金カネになります。つまり資産シサン価値カチがあるということです。資産シサン価値カチがあるということは現金ゲンキン残高ザンダカ
	以上イジョウに財産ザイサンを持モっているということになります。
	また、販売ハンバイ目的モクテキで物モノを仕入シイれた場合バアイ、自分用ジブンヨウに買カったものとは違チガい、仕入シイ値ネ以上イジョウで売ウれるのでこれも価値カチがある
	ことになります。自分ジブン用ヨウに買カったものは封フウを切キらなくても、買値カイネ以下イカの価値カチになってしまうことが多オオいですから。
	このように、いろいろと家計簿カケイボの不足フソク点テンを指摘シテキできます。
	とはいうものの、一般的イッパンテキに言イって、個人コジンの家計カケイではこんな区別クベツは要イらないでしょう。
	そんなに気キになるほど借金シャッキンはしていないでしょうし、ローンの支払シハラいの管理カンリもそれほど大変タイヘンではないでしょう。
	収入シュウニュウも給料キュウリョウという形カタチで、入イり口グチは一ヒトつです。
	ところが、企業キギョウや個人コジン商店ショウテンになってくると、そうもいきません。これらのことをしっかり管理カンリする必要ヒツヨウがあります。
	●個人コジンの家計カケイと企業キギョウや商店ショウテンの違チガい
	企業キギョウや商店ショウテンを個人の家計と比較ヒカクすると、次ツギのような違チガいがあげられます。
	�@扱アツカっている額ガクが大オオきい
	規模キボにもよりますが、金持カネモちの家計カケイでもない限カギり、通常ツウジョウ企業キギョウが扱アツカう額ガクは個人コジンとは桁ケタが違チガいます。
	個人コジンにとって、億オクというのは莫大バクダイな額ガクです。一生イッショウの累計ルイケイがやっと数億スウオクになる程度テイドです。
	その個人コジンが会社カイシャの中ナカでお金カネを扱アツカうとき、普通フツウに億オク単位タンイのお金カネを動ウゴかしたりもします。
	�Aお金カネの出入デイりが多オオい
	個人コジンの場合バアイ、入金ニュウキンは月ツキ１回カイで、残ノコりは出費シュッピばかりというケースが多オオいでしょう。
	しかし企業キギョウの場合バアイは、入金ニュウキンの回数カイスウ・入金ニュウキン先サキの数カズも個人コジンの比ヒではありません。また借入カリイレ・返済ヘンサイも
	頻繁ヒンパンに行オコナわれます。
	�B販売ハンバイを行オコナう
	個人コジンの場合バアイ、収入シュウニュウはほぼ固定コテイされたもので、その中ナカでどうやりくりし、貯蓄額チョチクガクを増フやしていくかというのが
	課題カダイになります。収入シュウニュウを増フやすには、長ナガく勤ツトめるとか、自分ジブンの価値カチを上アげて昇給ショウキュウさせるとか、転職テンショクするとか、
	そのぐらいしか手テがありません。まあ、最近サイキンは個人コジンでもオークションなどで商売ショウバイをする人ヒトもいますが。
	企業キギョウの場合バアイ、いかに利益リエキを増大ゾウダイさせていくかというのが課題カダイになります。個人コジンと違チガい、収入シュウニュウはそのときの
	売上ウリアゲに応オウじて変カわっていきます。利益リエキを上アげるために、物モノや材料ザイリョウを仕入シイれて、それに付加フカ価値カチを載ノせて
	高タカく売ウり、その差額サガクを利益リエキとします。
	個人コジンで物モノを買カう場合バアイ、個人コジンで使ツカうために買カうことがほとんどですが、企業キギョウが物モノを購入コウニュウする場合バアイ、販売ハンバイ目的モクテキ
	で購入コウニュウする場合バアイがあり、販売ハンバイ目的モクテキ用ヨウの物モノを多オオく所有ショユウします。
	�C経費ケイヒがある
	個人コジンの出費シュッピは、生活セイカツのためや娯楽ゴラクのためといった目的モクテキで出費シュッピされますが、企業キギョウの場合バアイは販売ハンバイのための
	出費シュッピです。売上ウリアゲに結ムスびつかない出費シュッピはしないようにします。サラリーマンは身ミ一ヒトつで企業キギョウに行イき、仕事シゴトに
	必要ヒツヨウな経費ケイヒはすべて会社カイシャが出ダすので、税金ゼイキンでサラリーマンの経費ケイヒが高タカく認ミトめられているものの、実際ジッサイに
	は仕事シゴトのために個人コジンが出費シュッピするものなどほとんどありません。せいぜいスーツを買カうとか、勉強ベンキョウのために
	自己ジコ投資トウシをすることぐらいでしょう。
	個人コジンの場合バアイ、経費ケイヒがかからないので給料キュウリョウ＝利益リエキですが、企業キギョウの場合バアイは、収益シュウエキ-経費ケイヒ=利益リエキとなります。
	�D借入カリイレ・資本金シホンキンが必要ヒツヨウ
	無ム借金シャッキンで経営ケイエイしているところもありますが、通常ツウジョウ、事業ジギョウを回転カイテンさせるためには資金シキンが必要ヒツヨウです。例タトえば、
	ある商品ショウヒンを売ウっていて、それがヒットして注文チュウモンが殺到サットウします。もし売上ウリアゲの入金ニュウキンが後アトの場合バアイ、先サキにお金カネを
	払ハラって仕入シイレを行オコナう必要ヒツヨウがあります。このとき、会社カイシャに資金シキンがなかったらどうなるでしょうか。売上ウリアゲが黒字クロジ
	なのにもかかわらず、費用ヒヨウにお金カネが払ハラえず、黒字クロジ倒産トウサンということになってしまいます。そんなときのために
	銀行ギンコウなどからお金カネを借カり入イれる必要ヒツヨウが出デてきます。
	また事業ジギョウを始ハジめる初期ショキの段階ダンカイではまとまった資金シキンが必要ヒツヨウです。事務ジム所ショやら仕入シイレやら備品ビヒンやら営業エイギョウ費用ヒヨウ
	やらで、初期ショキ投資トウシが必要ヒツヨウであり、営業エイギョウが成果セイカを結ムスび実際ジッサイに回収カイシュウできるのは後アトになってからとなるので
	そこまで持モちこたえるだけの資金シキンが必要ヒツヨウです。個人コジンでも、例タトえば地方チホウから上京ジョウキョウしてきて、そこから仕事シゴトを
	探サガしてとなると、お金カネが入ハイるまでの間アイダの生活費セイカツヒが必要ヒツヨウになるし、最初サイショに家イエを借カりる段階ダンカイで敷金シキキンやら礼金レイキン
	やらでまとまったお金カネが必要ヒツヨウになるので初期ショキ投資トウシが必要ヒツヨウなところは似ニているといえば似ニてます。
	�E資産シサンを正確セイカクに把握ハアク
	個人コジンであれば、大半タイハンの人ヒトが資産シサンといえば現金ゲンキンだけでしょう。人ヒトによっては有価ユウカ証券ショウケンや家イエなどの固定コテイ資産シサンや
	骨董品コットウヒンなどもあるかもしれませんが、正確セイカクに額ガクを把握ハアクしているのは現金ゲンキンのみという方カタが多オオいのではないで
	しょうか。そのため、価値カチあるものを購入コウニュウしたとしても、「出費シュッピ」として扱アツカい、資産シサンには計上ケイジョウされません。
	個人コジンの資産シサンを正確セイカクに把握ハアクするには、現金ゲンキン以外イガイの、貴金属等キキンゾクトウ売ウれるものについてすべて計算ケイサンする必要ヒツヨウがあり
	ます。
	企業キギョウでは、現金ゲンキンだけではなく、売掛ウリカケ金キン、有価ユウカ証券ショウケン、貸付カシツケ金キン、備品ビヒン、土地トチ・建物タテモノなど様々サマザマな形カタチで資産シサンを持モち、
	またそれらの額ガクを正確セイカクに把握ハアクします。
	以上イジョウのように、個人コジンの家計カケイでは出費シュッピが大オオきなウエイトを占シめていますが、企業キギョウでは個人コジンであまり大オオきなウエイトを
	占めていない、資本金、借入、収益シュウエキといったものも重視ジュウシし、また資産シサンや利益リエキを正確セイカクに把握ハアクします。