移動イドウモデルと交換コウカン原理ゲンリ
イマまで、容器ヨウキアイダをおカネ価値カチ移動イドウするという移動イドウモデル仕訳シワケ説明セツメイしてきました。
一般イッパン仕訳シワケでの解説カイセツでは、貸借タイシャク一致イッチさせる、バランスモデルです。この場合バアイは、
取引トリヒキにはカナラ両面リョウメンがあって、貸借タイシャク均衡キンコウをとるという原則ゲンソク背景ハイケイにあります。
なので、移動イドウモデルは、バランスモデルとは、若干ジャッカンカンガカタコトなります。
資産シサンから資産シサンへの移動イドウ
資産シサンから負債フサイへの移動イドウ返済ヘンサイ
負債フサイから資産シサンへの移動イドウ借入カリイレ
負債フサイから負債フサイへの移動イドウえ)
資本シホンから資産シサンへの移動イドウ増資ゾウシ
資産シサンから資本シホンへの移動イドウ減資ゲンシ
イマげたのは、資産シサン負債フサイ資本シホンアイダでの移動イドウです。このアイダでおカネ価値カチ)が移動イドウしています。
そして、収益シュウエキ費用ヒヨウ資産シサン負債フサイとの移動イドウがあります。
収益シュウエキから資産シサンへの移動イドウ
資産シサンから費用ヒヨウへの移動イドウ
負債フサイから費用ヒヨウへの移動イドウ
タトえば収益シュウエキ仕訳シワケは、このようになります。
借方カリカタ 貸方カシカタ
現金ゲンキン 1,000 売上ウリアゲ 1,000
しかし、ここにはおかしなテンヒトつあります。
このおかしなテンは、販売ハンバイをしたときに現金ゲンキンハイってくることだけではなく、自分ジブン商品ショウヒン在庫ザイコ資産シサン
っているという事実ジジツけているテンです。
ですので、本来ホンライであれば、
借方カリカタ 貸方カシカタ
現金ゲンキン 1,000 商品ショウヒン 300
販売ハンバイエキ 700
のようにシルせば、商品ショウヒン資産シサン)をらして、帳尻チョウジリわせることができます。
これはブン記法キホウばれる記法キホウです。
ただしこれにも欠点ケッテンがあって、いちいち記入キニュウ商品ショウヒン原価ゲンカ調シラべなければなりません。
また、売上ウリアゲソウ利益リエキはすぐに計算ケイサンできるものの、仕入シイレ売上ウリアゲ比率ヒリツ計算ケイサンがしにくくなります。
なので、入金ニュウキンガクを収益とだけ記入キニュウし、期末キマツにまとめて、商品ショウヒン減少分ゲンショウブンを費用として計上ケイジョウします。
これがサンブンホウです。
先の分記法では、商品は資産として扱われ、商品はその原価で現金に還元されていましたが、
ここではった商品ショウヒン費用ヒヨウとしてアツカいます。
ブン記法キホウ場合バアイ
サンブンホウ場合バアイ
どちらも利益リエキ計算ケイサンオナじですし、期末キマツノコった商品ショウヒン(=資産シサン)や現金ゲンキンガク一致イッチしているので
問題モンダイはありません。チガいは、ブン記法キホウでは商品ショウヒン資産シサンとしてアツカっているのにタイして、サンブンホウでは
費用ヒヨウ(すでにないもの)としてアツカっていることです。
資産シサン費用ヒヨウチガいとはナンでしょうか。
商品ショウヒン購入コウニュウした場合バアイ現金ゲンキンという資産シサンベツ資産シサンカタチ変換ヘンカンしただけです。
それにタイして費用ヒヨウとは、すでにツイやされ、消耗ショウモウされてしまったものです。
しかし、これは奇妙キミョウなことです。
あらゆる取引トリヒキは、交換コウカンっています。基本的キホンテキ等価トウカ交換コウカンです。
収益シュウエキ仕訳シワケでは、キャクからおカネモラい、交換コウカンとして商品ショウヒンワタしています。
資本シホンアツめるとき、おカネえに株券カブケンワタし、おカネりるときは借用書シャクヨウショワタします。
移動イドウモデル」では、トク費用ヒヨウ場合バアイ片方カタホウからもう片方カタホウへの一方通行イッポウツウコウだけで、「交換コウカン」という部分ブブン
が見えてきません。
利益リエキとは?
キャクがものをうとき、それに見合ミアった価値カチ現金ゲンキン支払シハラいます。キャク商品ショウヒンり、ミセ現金ゲンキン
ります。
費用ヒヨウはどうかというと、電気代デンキダイであれば、現金ゲンキン支払シハラって、電気デンキります。電気デンキ価値カチある
ものですが、その瞬間シュンカンツイやされ、価値カチウシナいます。しかし、その価値カチは、ベツのところに転換テンカンされ
ます。商品ショウヒン原価ゲンカ付加フカ価値カチクワわり、販売ハンバイ価格カカクがります。
人件費ジンケンヒも、ヒトハタラくことで、その労働力ロウドウリョクという価値カチベツのものに変換ヘンカンされます。それが販売ハンバイ価格カカク
反映ハンエイされ販売ハンバイ利益リエキ転換テンカンされるのです。この販売ハンバイ利益リエキから人件費ジンケンヒ費用ヒヨウくと、経営者ケイエイシャ
利益リエキになります。したがって労働力ロウドウリョク価値カチ人件費ジンケンヒ等価トウカではありません。人件費ジンケンヒ以上イジョウ従業員ジュウギョウイン
成果セイカしてもらわないと、経営者ケイエイシャ利益リエキないのです。経営者ケイエイシャハタラいているのでその部分ブブン
考慮が必要ヒツヨウです。
なのでこの部分ブブン等価トウカ交換コウカンではありません。等価トウカ交換コウカンではビジネスをやる意味イミはありません。
すべてが等価トウカ交換コウカンなら利益リエキません。利益リエキなければ個人コジンでボランティアテキにやっているなら
いいかもしれませんが、会社カイシャなら株主カブヌシ納得ナットクしないでしょう。
つまり、経営者ケイエイシャ労働力ロウドウリョク以上イジョウ価値カチすこと、人件費ジンケンヒ以上イジョウ労働力ロウドウリョクすこと、キャク
できるだけタカりつけるというのが利益リエキすのに必要ヒツヨウということでしょう。
そもそも投資トウシというのはそういうものです。資産シサンをボンとげて、それ以上イジョウ見返ミカエりを期待キタイするもので
すから。簡単カンタン投資トウシは、おカネけて利息リソクモラうことです。これは等価トウカ交換コウカンではマッタくなく、勝手カッテ
利益リエキまれるものです(=不労フロウ所得ショトク)。とはいえ、これも自分ジブンっているものをすのだから
そのブン自分ジブン不便フベンになったり、あるいは損失ソンシツのリスクをカカえるのだから、やはり等価トウカ交換コウカンなんだなん
ていうこともできます。でもリスクをカカえても、リターンがあるとはカギらないのでやはり等価トウカ交換コウカンではない
です。タカラくじにたることは、等価トウカ交換コウカンではありません。
タトえば、所有ショユウしているカブ値上ネアがりしてフクエキ場合バアイツギのように、モウかったブン追加ツイカします。
有価ユウカ証券ショウケン 1,000,000   現金ゲンキン 1,000,000
有価ユウカ証券ショウケン 100,000 有価ユウカ証券ショウケン評価益ヒョウカエキ 100,000
この利益リエキには、交換コウカン要素ヨウソはありません。いてたようなものです。他人様タニンサマ財布サイフ現実ゲンジツにはって
いません。それでもやはりどこからか移動イドウしてきたとカンガえます。
収益-費用=利益には見えない価値の移動・増幅が潜んでいるわけですが、こういう価値カチ交換コウカンのない、
あぶくゼニもあります。
簿記ボキでは、このえない価値カチ交換コウカン部分ブブンについては一切イッサイ言及ゲンキュウしません。あくまでも実体ジッタイとしてえる
評価ヒョウカ可能カノウ価値カチのみをます。
損失ソンシツについても
一方イッポウ損失ソンシツというものもあります。これは、費用ヒヨウ価値カチ添加テンカされなかった場合バアイのことです。
事務ジムショりたはいいが、マッタ活用カツヨウされなかった場合。従業員ジュウギョウインマッタくの役立ヤクタたずだった場合バアイ。こんなもの
オオすぎると、収益を費用ヒヨウ上回ウワマワったりします。そうすると、その部分ブブン損失ソンシツとなります。
商品を仕入れたはいいが、売れ残ったり、壊れたりした場合、固定コテイ資産シサン価値カチがって売却損バイキャクゾン
評価ヒョウカゾン場合バアイ、こういうえる損失ソンシツ費用ヒヨウとして計上ケイジョウします。
現金ゲンキン 8,000,000 土地トチ 10,000,000
売却損バイキャクゾン 2,000,000    
このヘンオナ費用ヒヨウであっても損失ソンシツえるカタチになっていますが、無能ムノウ社員シャイン場合バアイ損失ソンシツ簿記ボキジョウ
ではあまりえてこないでしょう。
費用ヒヨウは、備品ビヒンについても適用テキヨウします。備品ビヒン使ツカっていれば、あるいはフルくなれば価値カチ減少ゲンショウします。永遠エイエン
ウゴいてくれる機械キカイはありません。だんだん消耗ショウモウしてきます。その価値カチ減少分ゲンショウブン費用ヒヨウとして計上ケイジョウします。これ
減価ゲンカ償却ショウキャクです。これは売却バイキャクゾンなどとはチガい、機械キカイハタラいてくれた費用ヒヨウということができるでしょう。