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●会計期間 |
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仕訳を区切りをつけず、何年も続けていったとしても、残高の集計はできるし、 |
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事業を始めてからの、売上や費用のトータルを計算することはできます。 |
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しかし、この場合、次の問題が出てきます。 |
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1.事業を始めてからの、利益・損失がどれくらいかはわかるが、期間を区切った |
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状態での成績がわからない。 |
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2.備品や商品や有価証券は現在価値が変わっているにもかかわらず購入時の |
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価値のままになっている。 |
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そのため、会計期間を設けて、その期間における売上・費用・利益を計算します。 |
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2については、変化した都度計算してもいいかもしれませんが、通常は、会計期間 |
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の終わりに評価します。 |
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こうすれば、会計期間での、成績は出せるかもしれませんが、ことはそれほど |
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単純ではありません。 |
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・今期の費用なのに支払いは来期 |
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・来期の費用なのに今期中に支払っている |
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・今期の収益なのに受取は来期 |
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・来期分の収益なのに受取は今期 |
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・消耗品がまだ残っている。 |
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・今期の売掛金が未回収で、来期にも回収できる見込みがないものがある |
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通常、取引が発生したときに記帳するのですが、そうしていると、上記の場合、 |
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会計期間での費用・収益を正しく計算できなくなります。 |
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そのため、決算時に、調整する必要があります。 |
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以下のように振替(すでに記帳している場合)や、仕訳追加を行います。 |
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ここで費用⇔資産、売上⇔負債といった振替が行われます。 |
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(同じ側にあるので同じような性質があるので振替が可能です。振替は次項でも取り上げます)。 |
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来期分の支払済費用 ⇒ 費用を資産に振替(来期サービスを受けなかったら払い戻してもらうから) |
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今期分の未払い費用 → 支払ったことにする ⇒ 負債(ツケで支払ったようなもの)と費用追加 |
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来期分の受取済収益 ⇒ 収益を負債へ振替(お金を余分にもらっているから) |
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今期分の未受取収益 → 受け取ったことにする ⇒ 資産(売掛金のようなもの)と収益追加 |
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消耗品費(費用) ⇒ 消耗品(資産) |
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売掛金(資産) ⇒ 貸倒引当金繰入(費用)(ただし売掛金を直接引くのではなく貸倒引当金(負の資産)を追加) |
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最後の、貸倒引当金は例外的な扱いです。他の、減価償却費などは、備品の価値を直接差し引いてしまうのに |
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対して、売掛金は売掛金としてまだ残っているため、直接引かずに、貸倒引当金を負の資産として計上するわけ |
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です。本来資産は借方に記載すべきですが、マイナスの記号は用いないので、貸方に記載します。ただし、決算 |
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時の貸借対照表では、しばしば借方に売掛金の下に▲(マイナス表記)で貸倒引当金が記載されます。 |
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●資産って本当に資産? |
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資産とは、現金に換えられるものです。 |
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負債とは、現金を持っていかれるものです。 |
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とはいえ、現実に必ずしも変えられるとは限りません。 |
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売掛金は、回収できない場合もあります。 |
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来期の費用を一括して払った場合、来期分の費用は今期の決算では |
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資産として計上します。なぜなら払い戻しも可能だからです。 |
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とはいえ、通常は、サービスを提供されなかった場合を |
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除いて、返せと言っても返してくれないでしょう。 |
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ですから、決算上に表記されている資産は、本当にそれだけの価値があるかというと疑問なのです。 |
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その点現金には強みがあります。ライブドアがあのような状況になりながら残っていられるのは、現預金が十分に |
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あったからとも言われています。逆に、資産といっても、古い、時代にそぐわないものを持っていたとしても、資産 |
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価値が本当にあるかどうか怪しいものです。 |
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