８月３日

　朝、金井さんと一緒にバス停に向かう。バス停の場所を知っている金井さんがスタスタと歩いて行くので、重い荷物を持っているオレは汗だくになって必死についていった。「もっとゆっくり歩けよ！　オレの荷物の半分は金井さんへのおみやげなんだぜ！」と心の中で叫んでいた。
　バスは思ったより快適だった。エアコンは当然なかったが、窓から入る風が気持ちいい。窓の外の風景も新鮮で、飽きない。成田を出て以来、もっともラクな移動だった（写真：バスから外を眺める。見えるのはパーム椰子の木）。
　夕方、やっとAYUCAの拠点の町トルヒーヨに到着。東京の家を出てから、実に７２時間後だった。
　ここに来るほんの３日前に、この小さな町で初めて銀行強盗があり、死者も出たそうだ。治安が悪くなっていることが心配だが、金井さんは「一度起きたから、しばらくは大丈夫」と涼しい顔をしている。そういうもんか？
　夕方、一人で町を散策した。食堂に入ったが、英語が通じないので、身振り手振りで適当に注文して食べた。ここでは、やはりスペイン語を覚えなければならない。
　暗くなってからもウロウロしていたら、あちこちを蚊に刺された。そういえば、虫除けスプレーも蚊取り線香も蚊帳も持ってきたが、一度も使っていない。明日以降、マラリア闘病日記になってしまうかも。