8月14日


 ガキと遊ぶ



子供たち
 今日は休日。土曜日、日曜日は基本的に休日にしている。
 部屋にいると、大家さんちの子供たちが遊びに来る。パソコンやギターに興味があるようだ。一人でゆっくりと本を読んだり音楽を聴いたりしたい気分だったが、ガキの遊び相手になってやった。
 ギターを弾いてくれというので弾いてやった。もっと弾いてくれというので、オリジナル曲を片っ端から弾いてやった。ファンの前だってそんなサービスはしたことがない。もちろんガキどもに歌詞の意味はわからない。
 ガキどもも調子に乗って、サッカーをやろうとか言いだした。しようがないから、つきやってやった。こっちのガキは、ガキのくせにサッカーが上手い。オレも大人げなくムキになってしまった。ヘトヘトになった。

 夜は、大家さんちの娘たちと金井さんと飲みに行った。よく彼女たちに誘われるけど、いつも金を払うのはオレだ。この国では、男が金を払うのが当たり前である。まあ、オレは日本でも人におごることが多いので、別にいい。
 アパートから徒歩10分ぐらいのところにある「CAFE OASIS」では、オレはすっかり常連客になっている。この町では東洋人は珍しいせいか、すぐに覚えてくれた。店の前を通りかかるだけで「今日は来ないのかい?」と誘われる。店に入って「とりあえず生」と日本語で言っても、ビールを持ってきてくれる(生ではないが)。「枝豆と冷や奴」と言っても持ってきてくれそうな気がする(たぶん無理)。最近では、みんなで飲みに行くとサービスで一品つけてくれたりもする。
 せっかく常連になれたのに、あと10日ほどでこの町を離れなればならないのが惜しい。



Seiji OHMORI 1999