やっと目的の町、トルヒーヨにたどり着いた。そして、やっと金井と会えた。
今朝のサンペドロスーラは、乾期なのに珍しく雨。朝5時頃、雨音で目が覚めた。今日はトルヒーヨに行かなければならない。急いで準備をしてホテルを出た。傘は行方不明のスーツケースの中だったので、仕方なくタクシーでバス停に向かう。
トルヒーヨ行きのバスは何種類かある。オレは勝手が分かっているので去年使ったバスに乗りたかったのだが、タクシーの運転手は違うバス停に連れて行きやがった。オレが「向こうまで行ってくれ」と言っているのに、運転手は「トルヒーヨ行きはここだけだ」と言って譲らない。スペイン語ではそれ以上議論できないので、仕方なくそこで降りた。で、雨に濡れながら、別のバスターミナルまで歩いた。
結局、朝6:30の長距離バスに乗った。バスにはエアコンもないので、窓を開けて走る。風が気持ちよかったが、左側の窓際に座っていたので、トルヒーヨに着いたときには、顔の左半分が砂ぼこりでベトベトしていた。
午後1:00頃トルヒーヨに着いた。去年の夏に自分も生活していた町なので、懐かしい。まずは金井のアパートに向かったが、留守だった。大家さんの家に顔を出す。
「オー、セイジー! コモエスタ! うんぬんかんぬん」
スペイン語でまくしたてられて意味はぜんぜんわかんなかったが、とりあえず大家さんの娘のジャネットとラテン系の熱い抱擁を交わす。子供たちもオレのことを覚えていてくれたのでうれしかった。
大家さんの家でしばらく待っていたら、金井が帰ってきた。今日も、村へ仕事(AYUCAのボランティア活動)に出かけていたそうだ。金井との熱い抱擁は残念ながらなかった。久しぶりに会えたのに、こんなときもB型の金井はクールである。とりあえず昼食を食べに一緒にレストランに行ったのだが、乾杯もせずに金井は勝手にビールを飲み始めていた。
オレの事情については、今朝、AYUCAの土屋から電話があって知ったそうだ。金井もオレの荷物が戻ってくるかどうか心配してくれていたが、それは金井へのおみやげがたくさん入っているからである。オレがパンツを換えていないことなんか、金井にとってはどうでもいいことだろう。
さて、ずいぶんと時間がかかってしまったが、ようやく目的地にたどり着いた。さっそく明日から、金井と一緒に周辺の被災地をまわる予定だ。金井は旅行を延期するらしい。
そうそう、今日4月27日はオレの誕生日。金井にそのことを伝えたら、今日の昼食代は金井が出してくれた(写真:金井が財布を開けるところ)。
B型の金井も気の利くところがある。ちょっとだけ。