5月 6日(土)


 アンティグア



アンティグア
 朝早くから、アンティグアの町を散策した。観光地とはいえ、朝は人が少なく気持ちいい。空気も澄んでいて、朝日がまぶしかった。
 昨夜、『地球の歩き方』を読んで初めて知ったのだが、ここアンティグアは17世紀頃は首都だった町だが、1773年の地震によって壊滅して、今のグアテマラシティに首都が移ったのだそうだ。当時の地震によって破壊された教会などの建造物が、今も廃墟となって残っている。そんな場所をいくつか歩いて見てまわった(写真:ラ・レコレクシオン教会)。
 アンティグアは、町全体がユネスコの世界遺産に登録されているそうだ。石畳の美しい町並みの中に、突如として巨大な廃墟が現れる。街は人と車がたくさん行き来しているのに、廃墟の中は不思議なくらいに閑散としていた。そこだけ、時間の流れが止まっているようだ。
 廃墟の片隅に座って、センチメンタルな気分にひたっていると、すぐ横に鳥のフンが落ちてきた。現実は、センチメンタルなままでは生きていけない。

 何も知らずに来た場所だけど、結構気に入った。オレの旅は、いつもそんな感じだ。別に遺跡とか古都とかに興味があるわけじゃないのに、カンボジアのアンコールワットも、インドネシアのボルブドールの遺跡も、何も知らずに成り行きで行ってみたらすごくよかった。もちろんホンジュラスのトルヒーヨも、ひょんなことからAYUCAの活動を始めるようになって、行ってみたらとてもいい町だった。今回も、日本を出るときには、絶対にホンジュラス以外に行くことはないと思っていたのが、成り行きでこんなところまで来てしまった…。
 流されてばかりの人生も悪くない。

 ここアンティグアにはスペイン語学校がたくさんあって長期滞在者も多い。ここなら、オレもしばらく滞在したいという気持ちになる。ここ2日間ほど移動ばかりだったが、オレはいろんな場所を次々に巡るよりも、一カ所にしばらく滞在する方が好きだ。
 でも、残念ながら明日にはここを発たなければならない。帰国の日が近づいている。サンペドロスーラにスーツケースを預けたままなので、再びホンジュラスに戻る。
 今度はちゃんと入国のスタンプ押してもらおー。



Seiji OHMORI 2000