2014/03/22 CentOS6.5/PandoraFMS5.0SP3





PandoraFMS インストール

PandoraFMSは日本語ドキュメントがしっかりしています。
こんなに丁寧な日本語ドキュメントは他のオープンソース監視システムでは見られません。

PandoraFMSのインストールには2種類あります。
通常のLinuxへのインストールと、PandoraFMSアプライアンスCDからのインストールです。

アプライアンスCDインストール
PandoraFMSがプリインストールされたCentOSインストールメディアです。、普通にOSをインストールするだけでPandoraFMSが動作しているCentOSが起動します。
すごく簡単です。(articaというユーザ名で自動ログイン設定されています。sudo運用します)

ここでは通常のLinuxへPandoraFMSをインストールする手順を追います。
インストールドキュメント

検証環境はCentOS6.5 64bitです。
インストールはおおむねデフォルトで、カーネルソースがインストールされています。
PandoraFMS 5.0SP3 を使用しています。

PandoraFMSのインストールは以下の通りでなくてはいけません。

1.MySQLのインストール
2.PandoraFMSコンソールのインストール
3.PandoraFMSサーバーのインストール

ですが、リポジトリを設定するだけでyumからまとめてインストールできます。



1.リポジトリの設定

#vi /etc/yum.repos.d/pandorafms.repo

[artica_pandorafms]
name=CentOS6 - PandoraFMS official repo
baseurl=http://artica.es/centos6
gpgcheck=0
enabled=1



2.yumからのインストール

#yum makecache
#yum install pandorafms_console pandorafms_server mysql-server



3.MySQLへ管理者パスワードを設定する

#service mysqld start
#mysqladmin password rootpassword



4.ファイアウォールを開放し、ウェブサーバを起動し、PandoraFMSを初期設定する

/etc/sysconfig/iptables へ以下を追加
iptables -A INPUT -p tcp --dport 80 -j ACCEPT

#service iptables restart
#service httpd start

ブラウザでアクセス
http://pandora.example.local/pandora_console/install.php

※もしhttpdの起動で「httpd: Could not reliably determine the server's fully qualified domain name, using pandora.example.local for ServerName」というエラーが出たら、IPアドレスを逆引きしてもFQDN名が解決できなかったという意味です。
DNSのPTRレコードを記述するか、hostsかhttpd.confのいずれを下記のように追加する必要があります。

/etc/hosts
192.168.1.100   pandora.example.local pandora

/etc/httpd/conf/httpd.conf
ServerName pandora:80




5.インストール開始画面





インストールチェックの右のマークが全てグリーンになっている必要があります。
使用しているDBはMySQLなので、PostgreSQLとOracleはレッド。



6.MySQLへPandoraのテーブルを追加



ここで先ほど設定したMySQLの管理者パスワードを入力します。



7.インストール情報とデータベースのpandoraパスワード



インストールパラメータがオールグリーンになっているのを確認します。
ここでpandoraのDBへの接続パスワードが表示されているのでメモしておきます。
このパスワードは後で使用します。

もしここでパスワードをメモし忘れたら、PandoraFMSサーバがDBへ接続することが出来ません。
一度MySQLからpandoraのDBテーブルを削除し、再度install.phpで再設定するのが近道です。
(MySQL側でpandoraDBへの接続パスワードを変更する手もあると思います)

DBのテーブル削除
#mysql -u root -p
mysql>show databases;
mysql>drop database pandora;



8.インストールの完了確認



インストールファイルを削除するまで、何度リフレッシュをクリックしても変わりません。

「?」ボタンをクリックすると解説が表示されます。



9.インストールファイルの削除

#rm /var/www/html/pandora_console/install.php

セキュリティ上、このインストールファイルを削除しないとログイン画面が表れません。



10.pandora_server.confを編集し、インストール途中でメモしたdbpassを入力

#vi /etc/pandora/pandora_server.conf

dbpass ygxqqzqx

#service pandora_server restart


11.ブラウザでアクセス



http://pandora.example.local/pandora_console/
デフォルトパスワードはadmin/pandoraです。



12.言語設定を変更します





画面上部のユーザー設定から、日本語を選択します。



13.警告を処理します

画面上部のシステムアラートをクリックすると、現在の警告が表示されます。



環境にもよりますが、ここでは5つあります。

・ログインパスワードがデフォルト
 →パスワードを変更します。

・Pandoraコンソールの新たな更新
 →後でアップデートします。

・PHPのパラメータ不足
 →PHP.iniに都合の悪いパラメータがあるので修正します。



14.コンソールのアップデート


画面左の操作メニューから「拡張」「アップデートマネージャ」をクリックします。
見つかったアップデータの更新をクリックします。

もちろんインターネットに接続されていることが前提です。
プロキシなどがある場合、画面左下部の管理メニューから「拡張」「アップデートマネージャ設定」でプロキシなどの設定をします。

アップデートされるのはコンソール部分のみです。サーバー部分は更新されません。
PandoraFMSのWebコンソールは、監視サーバー部分とは分離されています。
/var/www/html/pandora_console ディレクトリに配置されたのPHPファイル群です。
Webコンソールだけ別のサーバに分離することも、複数の監視サーバーを一台のWebコンソールで管理することも可能です。



15.PHPファイルパラメータの調整

#vi /etc/php.ini

以下値を変更

max_input_time = -1
upload_max_filesize = 800M
memory_limit = 500M
max_execution_time = 0

警告画面で指示されたパラメータ項目と値を入力します。
「max_execution_time = 0」は一括設定機能を使用するときに0を設定するよう警告されます。

#service httpd restart

ウェブサーバを再起動し、再度ログインします。


16.メンテナンスジョブの設定

#yum install perl-time-hires
#vi /etc/conf.daily/pandora_db

以下を記述

#!/bin/bash
/usr/share/pandora_server/util/pandora_db.pl /etc/pandora_server.conf


PandoraFMSは毎日のDBのメンテナンスジョブが必要です。
/etc/conf.daily/pandora_dbを作成し、定期的にperlスクリプトを実行するよう構成します。

DBメンテジョブが実行されていないと、Pandoraサーバ自身の監視モジュールで「Database Maintenance」の項目が障害状態になり、警告されます。




17.自動起動設定

#chkconfig httpd on
#chkconfig mysqld on
#chkconfig pandora_server on

警告がすべてクリアされたら、ウェブサーバ、DB、監視サーバを自動起動にしておきます。

ここまでで初期インストールは完了です。
まずは画面を見慣れることが大事です。
PandoraFMSのインターフェースマニュアルがわかりやすいです。




インストールがひととおり終わったら、「運用の前にやっておくとよい設定」を確認してください。






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