2014/09/21 CentOS7.0/PandoraFMS5.1





CentOS7へPandoraFMS5.1をインストールする

現時点では(2014年9月)では、CentOS7向けのPandoraFMS5.1のリポジトリは公開されていません。
そのため、手順もやや増えています。
旧手順に従うだけでは「依存性の問題」などのエラーでインストールできません。

しかしCentOS6.5で一部動作しなかったWMIが動作するようになり、今から導入するならCentOS6.5より、CentOS7+PandoraFMS5.1の構成がおすすめです。

SELinuxの無効化、これが必須です。
インストール時にアクセス権変更でエラーを出すのに加え、WMIモジュールの動作にも必要です。

CentOS7ではsudoを使用した運用を推奨してます。
ですので各コマンドは全てsudoを付加して記述してます。

インストールの順番は
1.SELinuxの無効化
2.コンソールに必要なパッケージ
3.コンソールのインストール
4.サーバに必要なパッケージ
5.WMICのインストール
6.サーバのインストール
となります。



1.SELinuxの無効化

#sudo vi /etc/selinux/config

SELINUX=enforcing

SELINUX=disabled

保存後、OSを再起動


「setenforce 0」でインストール時に一時的に停止する手もありますが、WMIモジュール使用のために
ここでは無効化します。



2.コンソールに必要なパッケージ群をインストールする

#sudo yum install mariadb-server httpd mod_php php-gd php-mysql php-mbstring xorg-x11-fonts-misc graphviz php-snmp php-pear php-ldap php-pear-DB xorg-x11-fonts-75dpi graphviz

リポジトリを使用せず、個々に入れていきます。
環境によってはphp-pear-DBが入らないことがありますが、動作に支障はないようです。
大人の事情によりMySQLからMariaDBへ変更されています。



3.DBの初期設定とパスワードを設定する

#sudo sytemctl enable mariadb.service
#sudo sysctl start mariadb

#sudo /usr/bin/mysql_secure_installation

Enter current password for root (enter for none): (空パス)
Set root password? [Y/n] y 「パスワード」
Remove anonymous users? [Y/n] y
Disallow root login remotely? [Y/n] y
Remove test database and access to it? [Y/n] y
Reload privilege tables now? [Y/n] y


ここで設定したDBパスワードを使用します。
メモしておきます。



4.Webの開始、ファイアーウォールのポート解放

#sudo systemctl start httpd.service
#sudo systemctl enable httpd.service


CentOS7ではファイアーウォールはiptablesではありません。
デフォルトのファイアーウォールプロファイルと現在のファイアーウォールプロファイルを調べます。
GUIでやっても構いません。

#sudo firewall-cmd --get-default-zone
#
sudo firewall-cmd --get-active-zone

ここではとりあえず、社内向けと過程します。
ゾーンの設定、ゾーンに対して「永続的」でポートを開放。
firewalldでは、永続的と一時的の2種類の管理があります。

#sudo firewall-cmd --set-default-zone=work
#sudo firewall-cmd --zone=work --add-port=80/tcp --permanent
#
sudo firewall-cmd --reload




5.リポジトリの設定

#sudo vi /etc/yum.repos.d/pandorafms.repo

[artica_pandorafms]
name=CentOS6 - PandoraFMS official repo
baseurl=http://artica.es/centos6
gpgcheck=0
enabled=1



6.コンソールのインストール

#sudo yum install pandorafms_console

#sudo chmod -R 777 /var/www/html/pandora_console/include/
インストール完了後、コンソールのアクセス権を変更します。
これがないとインストーラが正常動作しません。



7.ブラウザで初期化

ブラウザで「http://PandoraFMSサーバ名/pandora_console/install.php」へアクセスします。


「Checking ./include writable」がグリーンになっていることを確認します。
ここが赤丸の場合、chmodでincludeディレクトリに書き込み権が与えられていないか、SELinuxが有効になっているかのどちらかでしょう。



各チェック項目がオールグリーンであることを確認します。
PostgresSQLとOracleは赤でいいです。



ここで赤枠の部分に、MariaDBで設定したrootのパスワードを入力します。
pandoraというテーブルを作成するための手順です。



ここで表示されるpandoraDB用のパスワードをメモしておきます。


もしパスワードをメモし忘れた場合は、再度pandoraアカウントのパスワードを再設定するか、いったんテーブルを削除してinstall.phpを再度実行するほうがてっとり早いでしょう。

DBのテーブル削除
#mysql -u root -p
mysql>show databases;
mysql>drop database pandora;



インストールの完了画面です。
ログインパスワードが表示されています。



インストーラが有効な間は、この画面が表示されてしまいます。


インストーラファイルを削除します。

#sudo rm /var/www/html/pandora_console/install.php




8.サーバに必要なパッケージ群をインストールする

#sudo yum install perl-XML-Simple perl-XML-SAX perl-NetAddr-IP nmap perl-XML-Twig net-snmp-utils perl-IO-Socket-INET6 perl-Socket6 perl-Net-Telnet perl-JSON perl-CPAN

ここではWMICが含まれていません。



9.WMICをインストールする

項目「5」でリポジトリ設定が終わっている必要があります。
WMICコンポーネントをインストールしないとPandoraServerのインストールが進みませんし、WMI機能も動作しません。
普通にwmicを入れようとしても依存関係で失敗することが多いです。
ここでは--skip-brokenオプションを使用し、依存関係を無視してインストールします。

#sudo yum install wmic --skip-broken

インストールが完了したら、WMICの追加パッケージを入手してきます。
必要なパッケージはwmic-4.0.0tp4-0.x86_64.rpmです。(32ビットの場合はwmic-4.0.0tp4-0.i586.rpm)
wgetで入手するか、ブラウザでRPMをダウンロードします。

WGET
#wget http://blogs.aanish.in/wp-content/uploads/WMIC_Pkgs.zip
#unzip WMIC_Pkgs.zip

SourceForge

RPMFind


#sudo rpm -ivh wmic-4.0.0tp4-0.x86_64.rpm

重要なのはインストール順序です。
無理やりPandoraServerをインストールした後にwmicを入れたり、wmic-4.0.0tp4をインストールしてからwmicをインストールしたりすると、Pandora上でWMI機能が動いたり動かなったりします。



10.サーバをインストールし、初期設定をする

#sudo yum install pandorafms_server


pandora_server.confを調整し、コンソールインストール時に設定されたpandoraDBのパスワードを
設定します。

#sudo vi /etc/pandora/pandora_server.conf

dbpass sghhmsww




11.PandoraFMSを起動し、自動起動に設定

#sudo service pandora_server start
#sudo chkconfig pandora_server on

PandoraFMSはネイティブなsystemdユニットではないので、従来通りに設定します。
ブラウザで「http://pandorafmsサーバアドレス/pandora_console」へアクセスすれば
PandoraFMSへログインできます。
初期パスワードは admin / pandora です。






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