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オープンソース版PandoraFMSに出来ること、出来ないこと出来ることとできないことを把握しておくことが重要です。なにしろ本家でも出来ないことを説明してます。 PandoraFMS 4.0管理者ガイド 「出来ないこと」 PandoraFMSには有料版と無償版があります。 もちろん差があります。 PandoraFMSオープンソース版とEnterprise版の機能の違い こういうものだと、無料版でも十分な性能を有しているように思えます。 確かにそうです、けど違いはきちんと押さえておく必要があります。 オープンソース版(以下、OSE)に無いものをあげておきます。 ※これは5.0SP3バージョンにおける、経験則に基づく情報です。 今後のバージョンで変化したり、解釈によっては可能であったりするかもしれません。 OSE版でも優れている点・出来ること・監視を定義できる数値測定をし、その値によって発生させるイベントを変えられます。 たとえばCPUの平均値が連続3回以上80%以上なら警告、95%%以上なら障害イベントを発生させる。ということは可能です。 ICMPの遅延速度、メモリ、TCPポートなど数値データならどれでも可能です。 ・監視テンプレートを構成できる たとえばWindowsならいつも同じ監視を設定する。Linuxならいつもこの項目を監視する、ということをモジュールテンプレートで定義しておけます。 監視対象追加時にテンプレートを設定すれば、初期設定を簡略化できます。 ・監視の一括編集が可能 同じグループの同じの監視項目の値を変更したり、ある監視項目を他のオブジェクトへコピーできたりします。これはかなり便利で、数十ある監視項目の変更など、ウザったい作業を省いてくれます。 ただし監視間隔が変更されてしまうバグがあるので、把握して使用するほうが良いです。 ・スイッチのポート監視をまとめて設定できる 24ポートのスイッチ全てへ監視を構成するのは困難です。 ですがポート監視ウィザードで、全て同じ監視項目をまとめて追加できます。 ・ネットワークディスカバリができる 極端に便利ではありませんが、ネットワーク上の機器の自動認識をスケジュールできます。 ただしカテゴライズまでは自動化してくれないので、自分で構成する必要があります。 ・日本語ドキュメントが充実している オープンソースの監視システムとは思えないぐらい、日本語ドキュメントがしっかりしています。 ZabbixやNagiosのサイトに行っても、いかにも「日本語に訳すのメンドイ」と言わんばかりの態度です。 その点PandoraFMSは日本語のマニュアルがきちんとしている上、ステップバイステップに設定ができる クイックガイドがあります。これは心強いです。 まだZabbixなどに比べると書籍やウェブサイトは少ないですが、代わりに詳細でわかりやすいドキュメントが用意されています。 ・見た目が綺麗で簡単な監視ならすぐにできる Zabbixを初めて目をすると、まったく直感的でないインターフェイスに苦しみます。 PandoraFMSも見ただけで出来るほど簡単ではありませんが、マニュアルがなくても「Pingで監視してメールを送信する」というところまではなんとか行けます。 手順を知っていれば、開始わずか3分で警報メールを送信できるでしょう。 丁寧なドキュメントがあるので、参照しない手はありませんが。 ・アプライアンス版がある いわゆる仮想ゲストOSではなく、初めからPandoraFMSが動作するLinuxインストールメディアです。 むしろPandoraディストリビューションと言えます。 普通にLinuxインストールを実施すれば動作検証がすぐにできます。 ・OSE版は簡単な監視と割り切る 残念ならPandoraFMSで複雑な、様々な需要に応える監視は難しいと思います。 ICMPで監視し、トラブルが発生したらメールやパトライトを回す。 SNMPを使ってサーバやNW機器のパフォーマンスを収集する。 簡単なテーマを中心に監視を構築すれば、これはZabbixなどに比べてフットワークの良い監視システムとなります。 注意する点・出来ないこと・監視対象の種類を自動認識しない商用監視システムではよくある、メジャーな機器なら監視追加した途端にメーカー名やカテゴリを自動認識してくれる機能はありません。監視追加時に、自分でカテゴライズする必要があります。 ・CSVインポートはできない 多数の同じオブジェクトを追加するときに便利なCSVインポート機能はありません。 ・サポートがない(OSE版) 言うまでもないですが、OSE版にサポートはありません。 監視システムでは長期運用になることから、運用トラブルは避けられないのが実情です。 コミュニティの掲示板はサポートではありません。解決できないことも多いでしょう。 DBの破損によるエラーログの出力、インターフェイスの不具合、機能の詳しい説明。 商用監視システムを運用したことがある人なら、サポートセンターの心強さを知っているでしょう。 ・アップデートは手動で行う インターネットに接続されていれば、ウェブコンソールは自動アップデートされます。 しかしサーバ部分のパッチ、メジャーアップデートのパッケージはOSE版では提供されません。 アップデータというより、手順通りにアップデートパッケージを導入し、DBの拡張を行います。 バージョンアップに失敗する場合、自分でその原因を突き止める必要があるでしょう。 アナタが多数のノードを監視する責任ある立場なら、これは躊躇するはずです。 ・SNMPトラップ機能が貧弱 OSE版SNMPトラップ機能は基本機能、つまりトラップを受けて、イベントを発生させることしかできません。 具体的にはSNMPトラップを受けたらアラームは発生させられるものの、回復させることはできません。 「トラップを受けたらアラームイベントを発生させる(メールを送信する)」 「トラップを受けたら回復イベントを発生させる(メールを送信する)」 の2つは設定可能です。これらは関連していない別々のイベントとして処理されます。 もし多種多量のSNMPトラップを処理する必要があるなら、これは困難です。 ・独自MIBが使えない SNMPトラップ機能が貧弱2です。 OSE版は独自MIBを解釈できません。つまりトラップを受けても、OIDを文字列に変換できません。 OIDのまま定義をし、OIDのままトラップ値を定義・処理する必要があります。 もし、SNMPマニュアルがきちんと整備されていないネットワーク機器のトラップを監視する必要があるのなら、困難な作業となるでしょう。 ファン故障のOIDを調べるにはMIBを調べるか、実際にファンを故障させるよりほかにありません。 ・ダッシュボードがない デフォルトのダッシュボードはりますが、地味で不便です。 本来なら自分の環境に合わせてカスタマイズし、トップ画面に必要なパラメータを並べたいものですが、それはEnterprise版でのみ提供されます。 ・サーバの冗長構成を組めない ・VMWareとかの監視プラグインがない この辺りは大規模環境向け定番のOSEに無い機能です。あとVMWareのプラグがないのは寂しいです。 |
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