2014/05/01 CentOS6.5/PandoraFMS5.0SP3





OSPFのトラップアラート

ルータ・L3スイッチでOSPFによる冗長回線が切り替わると、ospfNbrStateChangeトラップを発生させられます。
これをアラートとして通報すると、経路変更や回線切断をメール通報できます。

SNMPトラップコンソールがまだ有効になっていないのなら「SNMPトラップアラートを作成する」を参照してください。

トラップアラートは「対」にできません。つまり障害アラートと回復アラートは関連づけられません。
別々のアラートとしてイベントに記録されます。



1.OSPFのステータス値を調べる

OSPFトラップのOIDと、どの値がどう変化するかの値の意味を調べておきます。

まずOSPFが変化したときのトラップは、以下のOIDです。
オブジェクトナビゲータ(ospfNbrStateChange)

ネイバーの状態値が含まれるのは5つめの値のospfNbrStateです。
ospfNbrStateの取りうる値は以下です。
オブジェクトナビゲータ(ospfNbrState)

これらから、ospfNbrStateChangeトラップの5つ目の値(ospfNbrState)の値が1になったらdown。
8になったらfull(回復)であることがわかります。

ややこしいのなら、実際にOSPFのアップダウンを発生させてみて、その値を見比べるのが確実です。
これがPandoraFMSのやっかいなところです。

見づらいですが、以下がトラップログに現れる値です。
Down時
SNMPv1[**]2014-05-01[**]12:15:00[**]192.168.1.254[**].1.3.6.1.2.1.14.16.2[**]6[**]Enterprise Specific[**].2[**].1.3.6.1.2.1.14.1.1.0 = IpAddress: 192.168.1.254 .1.3.6.1.2.1.14.10.1.1.192.168.1.253.0 = IpAddress: 192.168.1.253 .1.3.6.1.2.1.14.10.1.2.192.168.1.253.0 = INTEGER: 0    .1.3.6.1.2.1.14.10.1.3.192.168.1.253.0 = IpAddress: 192.168.1.253 .1.3.6.1.2.1.14.10.1.6.192.168.1.253.0 = INTEGER: 1

FULL時
SNMPv1[**]2014-05-01[**]12:05:01[**]192.168.1.254[**].1.3.6.1.2.1.14.16.2[**]6[**]Enterprise Specific[**].2[**].1.3.6.1.2.1.14.1.1.0 = IpAddress: 192.168.1.254     .1.3.6.1.2.1.14.10.1.1.192.168.1.253.0 = IpAddress: 192.168.1.253 .1.3.6.1.2.1.14.10.1.2.192.168.1.253.0 = INTEGER: 0    .1.3.6.1.2.1.14.10.1.3.10.192.168.1.253.0 = IpAddress: 192.168.1.253 .1.3.6.1.2.1.14.10.1.6.192.168.1.253.0 = INTEGER: 8




2.OSPFダウン時のSNMPトラップアラートを作成する

操作メニューの[SNMP]-[SNMPアラート]から作成します。

説明
OSPF Nbrダウン
OID
.1.3.6.1.2.1.14.16.2
SNMPエージェントIP
(送信元エージェントを絞り込みたい場合)
トラップタイプ
その他
OID/Data#5
1
Destination address
alert@example.local
(メール通報の場合。アクションの第一引数)
Subject
[BIZ-System] OSPF Down
(メール通報の場合。アクションの第二引数)
Text
_address_ の OSPFがダウンしました。
バックアップ回線に切り替えます。
(メール通報の場合。アクションの第三引数)
最小アラート数
0
最大アラート数
1
再通知間隔
0秒
優先度
障害
アクション
Mail to XXX
位置
0






3.OSPF回復時のSNMPトラップアラートを作成する

操作メニューの[SNMP]-[SNMPアラート]から作成します。

説明
OSPF Nbrアップ
OID
.1.3.6.1.2.1.14.16.2
SNMPエージェントIP
(送信元エージェントを絞り込みたい場合)
トラップタイプ
その他
OID/Data#5
8
Destination address
alert@example.local
(メール通報の場合。アクションの第一引数)
Subject
[BIZ-System] OSPF UP
(メール通報の場合。アクションの第二引数)
Text
_address_ の OSPFが回復しました。
主回線に切り替えます。
(メール通報の場合。アクションの第三引数)
最小アラート数
0
最大アラート数
1
再通知間隔
0秒
優先度
障害
アクション
Mail to XXX
位置
0






4.動作試験する

これにより2つのイベントが生成されました。


あとはOSPFの切断試験を行って、正常にメールが送信されるかを確認します。






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