TAOWOOD2との変更点
新バージョンの新機能
- (財)日本住宅・木造技術センター 「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)対応
「3階建て木造住宅の構造設計と防火設計の手引き」による計算を行わない。
既存データファイル読込み時に、変更する
- 平面不整形・立面不整形に対応
- 斜め耐力壁(平面)を認める
- 60度を越す傾斜軸組を認める
データ構造の変更・追加
- 「ゾーン」データを追加
- 「線荷重」「集中荷重」「仮線」「仮点」データを追加
- 耐力壁・準耐力壁のプロパティに「階高差」「傾斜軸組」「傾斜寸法」を追加
- 「柱」プロパティに「天端レベル」を追加
耐力壁仕様ファイルの変更
- 土壁 面格子壁 落とし込み板壁の仕様追加
★TAOWOOD2の仕様ファイルはデータ構造変更による編集のため読み込み可能としますが
「耐力壁仕様設定」で「ボード類」などの変更設定が必要です。
下記の筋かい等の区分で土壁=6 落とし込み板壁=7 面格子壁=8 のものが含まない場合を除く。
2世代前となるTAOWOOD2以前の仕様ファイルのサポートはしません
準耐力壁仕様ファイルの変更
- 変更点
下地高さが-1かつ横架材内法高さが-1の場合、
剛性低減計算および壁量算定においては、壁倍率として基本壁倍率を採用する
その他の場合は変更なしで、品確法の評価方法による
梁の計算
- 梁のたわみ算定の断面2次モーメントの低減係数の変更
1.スパン中間に小梁や柱などの仕口による欠損がない場合 低減なし
2.スパン中間に両側から小梁を受け、かつ、上階の柱を受ける仕口がある場合
梁せい240未満 0.3 梁せい240以上 0.2
3.上記以外 0.1
断面係数の「断面欠損を考慮しない」場合は、低減しない
- 梁断面算定の断面係数の低減係数の変更
断面係数の低減係数は、新版表2.5.1.7を参考としているが、
大入れ蟻掛けの低減係数については表2.5.1.8では男木女木同寸の場合であり90mm差毎に0.05程度下げてもいいと思われるのでこれを採用した
参照:断面係数低減率について
- 耐風梁の計算の追加
- ★断面の低減係数の指定方法が異なるため既存データは「設計条件」を変更のこと
剛性の定義変更と耐力壁
- せん断変形角が変更されている
筋かい・面材の耐力壁 1/150 rad 木ずり壁・土壁・落とし込み板壁・面格子壁 1/120 rad
また横架材天端間高さによっても剛性が変化する
せん断変形角の1/150 rad 1/120 radのもの・壁高さが階高と異なるものが混合する場合は平均値計算する
- 梁上に載る耐力壁の剛性低減
従前は例えば3階耐力壁で2階柱が直下にあり1階の柱がない場合3階耐力壁は低減していなかったが低減するよう改めた。
ただしQA7-5により下階に耐力壁がある場合を除く
- 耐力壁の配置制限
柱またぎは認めるが梁またぎ(土台を除く Ver1.3.9)を認めないこととした。
梁またぎとなる場合、耐力壁の下梁が分かれ、変形が複雑となりこのような「耐力壁」の実験による定義などにそぐわないため。
梁またぎとは耐力壁の中間に直行梁があるもの又は柱が横架材に対して勝っている状態(「新グレー本」QA7-14の図で示されたもの)で
ここでいう「柱またぎ」「梁またぎ」はQA7-14の回答説明の「柱またぎ」とは逆の意味です
片持梁に載る耐力壁は1つに限る。複数の場合個別に算定されるので剛性低減係数が不適切になる。
このメッセージは表示されない。
片持梁に載る耐力壁は単独で検討し、控え梁の上に載る耐力壁を考慮しない
同一梁に柱またぎの壁が含まれる場合も他の壁と分けて個別に算定する。
柱またぎの支持梁は両方の梁とも単純支持として算定する。
- 筋かい耐力壁の長さチェックによる入力キャンセル 90cm未満不可 2m以下
- 面材耐力壁の長さチェックによる入力キャンセル 200cm以上不可・60cm未満不可(連続は問い合わせにより可)
- 梁に勾配の付く耐力壁は不可
水平構面
- 仕様ファイルの変更
★床倍率を許容せん断耐力に変更している
★既存データは、水平構面仕様リストを変更の上、床倍率を許容せん断耐力に再設定のこと
- 水平構面の斜め耐力壁のある詳細検討
斜め耐力壁がある場合、耐力壁線をその中央点とし検討区間を分ける。
斜め耐力壁線が交差する頂点に耐力壁があると水平構面長さが小さくなりNGになる場合が多い。
- 水平構面の詳細検討の省略条件
オプションにより詳細検討の省略条件を満足する場合、その条件出力で詳細検討に換える
省略時は横架材端部接合部の検討も省略する
★水平構面の「精算しない」場合の計算条件
・平面不整形の条件は2008年版P412(a) v) および(b) i)式による
突出部・くびれなどを有する平面不整形の検証は行っていませんのでご注意ください
・平面形状が整形でも水平剛性配置が部分抜けしている場合も未検証
- ★斜め耐力壁線が複数あり平面形状が複雑な場合、水平構面の検討は適正でない場合がある
土台・アンカーボルト
- 設計条件に「土台の曲げを計算しない」「アンカーボルトの計算をしない」のオプションを追加した。
初期値:両方とも「計算しない」
これら「計算をしない」に設定しても省略条件のチェックはしないので注意のこと
- 曲げうで長さの変更
座付きボルトからアンカーボルト位置までの距離としていたのを、柱芯からアンカーボルト位置までの距離をうで長さとする
★土台の曲げを計算する場合、既存データは変更のこと
★「土台の曲げを計算する」で「アンカーボルトの計算をしない」場合
従来とおり土台の曲げの検討は検討するが、アンカーボルトの引張の計算を省略できる条件@、BおよびCを満たす旨の記載で省略する。
★従来土台のせん断の検討を行っていたが省略した
★「アンカーボルトの計算をする」場合
アンカーボルトの計算は耐力壁線のみを検討する
アンカーボルトの引張の計算は省略できる条件@、BおよびCを満たす旨の記載で省略する。
M12・M16について検討するが「せん断耐力の検定」において壁線ごとのアンカーボルトの本数が必要
になる。
アンカーボルトの本数を下記のようにする
1) 耐力壁壁線の地中梁ごとに平均間隔を2m以下とする本数をM12とする。
同一壁線の地中梁に耐力壁がなくても含まれる。
2) 柱脚引き抜き力が 10kN を超える柱はM16に置き換える。
3) 上の計算でボルト本数が不足の場合、OKとなるようN12の本数を記載
4) 作図基礎伏図のアンカーボルトとの照合はしていません。
アンカーボルトの作図方法は「作図」を参照ください
最低本数として計算しているのでアンカー伏図では適宜追加ください
めり込みの検討
- ★水平荷重に対するめり込みの検討は「2008年版」Q&Aの回答により省略する。
検討する場合は「柱検討」のフォームで設定のこと
- 検討オプション(1) 土台の少量のめり込みを許容するする場合は、H13告示1024(1)、その他は(2)による
- 検討オプション(2) 水平荷重に対する土台のめり込みの検討を省略する(既定値)
- 検討オプション(3) 水平荷重に対する梁のめり込みの検討を省略する(上記Q&Aの回答による)
多雪地域における必要壁量
- 令46の地震力に対する所要壁量算定で「多雪地域」かつ積雪量1m超の場合
「設計条件」のオプションで「多雪地域における必要壁量」を採用する
TAO-WOOD2のデータファイル
- TAO-WOOD2のデータファイルを実行する場合、仕様ファイル・設計条件など変更しています
よってTAO-WOOD2のデータファイルそのまま実行するとエラー終了する場合があります
仕様ファイル・設計条件などご確認・修正のうえ実行ください
mail-address タニサワ設計
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