電子本の可能性  
         の可能性                 

                                       
5/23  日本頑張れ!

 ipadで、電子本の配布、販売に日本の出版社も名乗りを上げ始めたようだが、
問題もある事が分かってきた、
 appleは、アメリカの基準を満たさない物は、配布しないらしい?
app storeでの配布は、ウイルス対策だと思っていたけど、どうやらアメリカの
倫理規定での検閲をもやるつもりらしい、となると、日本の出版物はキリスト教
文化圏に合わない物も多いから、検閲ではじかれる物(ヌード、ロリコン、ある
いは、あまりに否キリスト教的な物など)も出てくる事が予想される、

 これではいかにも(日本文化的に)まずいので、日本独自の{日本store}が
必要になるだろう、
 総務省・文科省・経産省が電子出版に対して予算を出すのなら、今の
技術で出来うる限りの未来電子本を作ってみて欲しい、それは新しい電子本の
可能性を各出版社と、これからどんな本を作るか考える人にとっても、サンプル
や選択肢の一つとなって、製作者のイメージを広げられるだろう、

 また、日本独自の電子書籍のフォーマットについては、app storeの書籍の
フォーマットがインターネットと互換性がある(html)というのは参考になり
そうだ、
 音楽、絵、映画を画面に埋め込む事も可能になり、映画制作並みの予算を
注ぎ込んだ電子本を読める日が来るかもしれない!、




 

 

  本は古代から、人間の知恵を伝え、残すものとして大切にされてきた、
 石、木、パピルス、紙といろいろ素材は変わっても、その意義は今でも
 変わらない、
  考えてみると、人は他人へ何かを伝えようとしてきたし、他人へ伝える
 事に喜びを感じてきたらしい、


 これらの本は人類の遺産であり、また次の世代にも伝えていきたい物である、

  今は、コンピュターの普及によるインターネットの一般への広がりに
 よって、必要な情報が以前よりは簡単に手に入れられるようになった、
 人が自分の知識や想いを他人に伝える事も、以前なら作家なるか、
 自費出版によらなければ他人へ伝える事が出来なかった思いを、今は
 容易にネット上で発信出来るようになっている、

 本の定義を、

   人 → 媒体(文字、映像、音)→ 人
 とすると、

  昔  人間の知恵、才能、→ 本(紙、文字、図) → 他の人間へ

     
                  
  現代 人間の知恵、才能、→ 本(紙、文字、図、 → 他の人間へ
                映像、プログラム)

 という事になるのでしょうか、






 

 電子本の長所

  紙の本をデジタルデーターに代えて、携帯電話や専用アプリ、PC端末機で読む、
  これを主流にしようとしている、これは出版社にとって、経費の節約と今までの
  編集の仕方で作れるので、歓迎されているようである、

  今までの紙の本と違い、ページ数に囚われる事なく、膨大な文章、
 データー、図などを(プログラムで)取り扱うことが出来る、

 色々な道具(音楽、声、映画、イラスト、ゲーム、説明図、構造図、
 地図など)を、自由にレイアウトして表現出来る本の作成が可能なはず
 である、


 ソフトと呼ぶが、電子書籍にも使えそうな現在一般の市場に顔を出し
 始めたアイデア、

 文字+声+キャラクター、背景画像= 美少女系ノベルブック、アドベンチャー

 文字+声+RPGゲーム= 美少女ゲーム

 文字+声、朗読= ノベルブック

 文字+音+画像、景色ムービー= 鉄道、紀行

 文字+ネット(出版社の資料、データ、入れ替え可能)= 進行形の電子本

 他にどんなアイデアがあるだろうか?


 古典案内 + 新資料(図版、時代の生活品)
 古典ギリシア悲劇 + (音、歌、時代の説明、舞台図など)
              で加工し、発売する、
 歴史 + RPG(時代体験) + 資料、図版 
 小説 + 景色、町の動画、音、音楽
 絵本 + 音楽、声、ゲーム、RPG   
 紀行 + 景色、町の動画、音、音楽
 博物学+ ネット(各国の博物館の資料にリンクして閲覧できる)
 美術本+ ネット(各国の美術館の絵にリンクして鑑賞できる)

 バージョン分け、同一内容でも、
  vol.01 テキストのみ、
  vol.02 テキスト + 音楽
  vol.03 テキスト + 音楽、映像
  vol.04 テキスト + 音楽、映像、プレイ
 等の種類に分けて発売する、これはそれぞれに味わいが
 違うものになる、


 発想の転換
 どうしても、白いページに文字の本を基本に発想してしまうので、
 逆に考えてみる、
  音楽、映画に + 文学 (誰もまだ見た事が無い)
  ゲームに + 物語 = RPG (これはもう人気がある)
  音楽、 + 文学 = (朗読とか、詩的な解説とか?)





 

 電子書籍の問題点 

  作家:作家の持つイメージ、想いを忠実に表現出来る、
     作家に今の電子本の技術でどんな事が出来るのかを
     理解してもらい、それを踏まえて構想してもらう、

  編集者:作家さんの意図を汲んで、電子本の構造、演出を提案する、
      どこまでが可能で、どこからが技術的、経費的に不可能か、
      仕事としては難しく、大変になる、

  読者:使った技術の分まで高価になっている事情を理解してもらい、
     お客様に購入してもらう、

  PDF:電子本の規格を決めてしまうので、他の(動画、音楽、
     ゲームプレイなど)可能性を閉ざしてしまう、



     

  夢の電子本が普及する為に、

  電子本を作る為の制作ソフト(エディター)を、出版各社で統一した
 ものを作り、無料で作家に配布する、
 それは、文字、音、画像、動画、インターネットとの接続、などが出来る
 ソフトとして端末機で再生可能なものとする、出版の時に、エディターの
 使用料を払ってもらう、
 
  とはいえ、そう簡単にインタラクティブな電子本が一般に普及するわけ
 でもないだろう、人々の関心はインターネット上にある膨大な情報と、
 色々な工夫、アイデアの提供する面白さに引きつけられている、
  インターネットの興盛も、色々なアイディアで一歩づつ魅力的になって
 来た事が基盤になっているように、電子本も一歩づつ魅力的に発展して
 行く事を期待したい!、



 ここまで考えてくると、書物という物は優れ物である、軽いし携帯し
 やすい、すぐにページがめくれる、写真や図判が多く分かり易い、いか
 に人間が、多くのアイデアを書物に注ぎ込み工夫をして来た事か、
 制作してきた人達に、敬意を払って感謝をしたい、

  まずは、PDFにデジタル化される前に、ページ数の制限で載せられなかった
 物の補完、そして必要に応じて、触れば動くようなイベントを加える事から
 始まるのかもしれない?、
  素晴しい本作りという伝統を受け継ぎながら、コンピューターという新しい
 道具を使って、より魅力的な本を作って、知的な快楽を日常の中で楽しみたい
 ものである、


 読書の世界を残して、

  本には場面や状況において、読者の想像力を喚起し、それに委ねる事も
 重要である、自然描写や人物描写に関しても、読者の想像力に任せた方が、
 内容が豊かになる事もある、あまりにもあからさまに絵や写真で説明して、
 イメージを固定化させる事がマイナスになる事もある、そこは注意深く使
 用しなければならないだろう、多種多様な説明が、プラスに働くとは限ら
 ない・・・、






作ってみた電子書籍

 「シャンティー2」
 RPGのようなロールプレイで、テキスト+物語の中を歩き回る
 体験する本、まだ色々な試行錯誤を繰り返し、どうすればもっと
面白くなるかを悩み中・・!ですが、読んでみて下さい、


 RP・Novel 竜王シャンティー2

 「平安時代」
  RPGのようなロールプレイで、テキスト+平安時代の中を歩
 き回り、紫式部や清少納言と会話し、歴史を読み、体験する本、
 
 課題、このような電子本を個人で作る性能のいい、機能の豊富な
 エディターが欲しい、そうすれば、もっと武将や侍を生き生きと
 動かす事が出来るはずである、まずは初期の電子本と見て、読んで
 みて下さい、


 RP平安時代 vol.01





 

ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。

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