平成ヘイセイ元年ガンネン小学校ショウガッコウ学習ガクシュウ指導シドウ要領ヨウリョウ 平成ヘイセイ10年度ネンド小学校ショウガッコウ学習ガクシュウ指導シドウ要領ヨウリョウ
〔第5学年〕    
1 目標 (1) 小数の乗法及び除法の意味について理解し、小数及び分数について計算できるようにするとともに、事象の考察に活用できるようにする。また、整数の概念についての理解を深めるようにする。 (1) 小数及び分数の意味や表し方についての理解を深める。また,小数の乗法及び除法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,適切に用いることができるようにするとともに,分数の加法及び減法の意味について理解し,それらの計算の仕方を考え,用いることができるようにする。
(2) 基本的な平面図形の面積を求めることができるようにするとともに、体積の概念について理解し、簡単な立体図形の体積を求めることができるようにする。また、速さの概念及び測定値について理解できるようにする。 (2) 面積の求め方についての理解を深めるとともに,基本的な平面図形の面積を求めることができるようにする。
(3) 合同の意味について理解し、基本的な図形を構成要素に着目して考察することができるようにする。 (3) 図形を構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察し,基本的な平面図形についての理解を一層深めることができるようにする。
(4) 文字などを用いて式を簡潔に表したり、式の表す数量の関係を調べたりすることができるようにする。また、百分率や円グラフを用いるなど統計的な資料について考察することができるようにする。 (4) 百分率や円グラフを用いるなど,統計的に考察することができるようにするとともに,数量の関係を式で表したり,式をよんだり,その関係を調べたりすることができるようにする。
     
2 内容    
A 数と計算 (1) 整数についての理解を深める。 (1) 整数の性質についての理解を深める。
ア 整数は、観点を決めると奇数、偶数などに類別されることを知ること。 ア 整数は,観点を決めると偶数,奇数に類別されることを知ること。
イ 約数、倍数などについて知ること。  
(2) 整数及び小数について、記数法の立場からの理解を深め、それを計算などに有効に用いることができるようにする。 (2) 記数法の考えを通して整数及び小数についての理解を深め,それを計算などに有効に用いることができるようにする。
ア 10倍、100 倍、 、 などの大きさの数を小数点の位置を移してつくること。 ア 10倍,100倍,1/10,1/100などの大きさの数をつくり,それらの関係を調べること。
(3) 小数の乗法及び除法の意味についての理解を深め、それらを用いる能力を伸ばす。 (3) 小数の乗法及び除法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア 乗数や除数が小数である場合も含めて、乗法及び除法の意味をまとめること。 ア 乗数や除数が整数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
イ 小数の乗法及び除法の計算の仕方について知ること。 イ 乗数や除数が整数の場合の計算の考え方を基にして,乗数や除数が小数である場合の乗法及び除法の意味について理解すること。
ウ 小数の乗法及び除法についても、整数の場合と同じ関係や法則が成り立つことを理解すること。 ウ 小数の乗法及び除法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。また,余りの大きさについて理解すること。
(4) 分数の意味についての理解を深め、分数について計算する能力を伸ばす。 (4) 分数についての理解を深めるとともに,同分母の分数の加法及び減法の意味について理解し,それらを適切に用いることができるようにする。
ア 整数及び小数を分数の形に直したり、分数を小数で表したりすること。 ア 簡単な場合について,大きさの等しい分数があることに着目すること。
イ 一つの分数の分子及び分母に同じ数を乗除してできる分数は、元の分数と同じ大きさを表すことを理解すること。 イ 整数及び小数を分数の形に直したり,分数を小数で表したりすること。
ウ 分数の相等及び大小の調べ方をまとめること。 ウ 整数の除法の結果は,分数を用いると常に一つの数として表すことができることを理解すること。
エ 異分母の分数の加法及び減法ができること。 エ 同分母の分数の加法及び減法の計算の仕方を考え,それらの計算ができること。
オ 整数の除法の結果は、分数を用いると常に一つの数として表すことができることを知ること。  
(5) 目的に応じて、積、商を概数で見積るなど概数を用いる能力を伸ばす。 (5) 概数についての理解を深める。
  ア 目的に応じて,和,差を概数で見積もることができること。
B 量と測定  B 量と測定
(1) 基本的な平面図形の面積が計算で求められることの理解を深め、面積を求める能力を伸ばす。 (1) 基本的な平面図形の面積が計算で求められることの理解を深め,面積を求めることができるようにする。
ア 三角形、平行四辺形、台形などの面積の求め方について知ること。 ア 三角形及び平行四辺形の面積の求め方を考え,それらを用いること。
イ 多角形の面積を三角形などに分けて求めること。 イ 円の面積の求め方を考え,それを用いること。
ウ 円の面積について知ること。  
(2) 体積の概念について理解し、簡単な場合について、体積を求めることができるようにする。  
ア 体積について単位と測定の意味を理解すること。  
イ 体積の単位(立方センチメートル(cm )及び立法メートル(m ))について知ること。  
ウ 立方体及び直方体の体積の求め方について知ること。  
エ 容積の意味について理解すること。  
(3) 量の大きさの概測や測定値の意味についての理解を深める。  
ア 図形の概形をとらえて、長さ、面積、体積などのおよその大きさを求めること。  
イ 平均の意味について理解し、それを用いること。  
(4) 異種の二つの量の割合としてとらえられる数量について、その比べ方や表し方を理解し、それを用いることができるようにする。  
ア 単位量当たりの考えなどを用いること。  
イ 速さの意味及び表し方について理解し、速さを計算によって求めること。  
     
C 図形 (1) 図形を観察したり構成したりすることを通して、基本的な平面図形についての理解を一層深める。 (1) 図形についての観察や構成などの活動を通して,基本的な平面図形についての理解を一層深めるとともに,図形の構成要素及びそれらの位置関係に着目して考察できるようにする。
ア 図形の合同及び頂点、辺、角などの対応について理解すること。 ア 直線の平行や垂直の関係について理解すること。
イ 図形の形や大きさが決まる要素に漸次着目すること。 イ 平行四辺形,台形,ひし形について知り,それらをかいたり,作ったり,平面上で敷き詰めたりすること。
ウ 基本的な図形の簡単な性質を見いだし、それを用いて図形を調べたり構成したりすること。 ウ 基本的な図形の簡単な性質を見いだし,それを用いて図形を調べたり構成したりすること。
エ 円周率の意味について理解すること。 エ 円周率の意味について理解すること。
オ 円を基にして正多角形をかいたり、正多角形の基本的な性質を調べたりるすること。  
     
D 数量関係 (1) 百分率の意味について理解し、それを用いることができるようにする。 (1) 四則に関して成り立つ性質についてまとめる。
  ア 交換法則,結合法則や分配法則についての理解を深めること。
(2) 簡単な式で表されている関係について、二つの数量の対応や変わり方に着目するなど、数量の関係の見方や調べ方についての理解を深める。 (2) 百分率の意味について理解し,それを用いることができるようにする。
(3) 数量の関係や法則などを式で一層簡潔にかつ一般的に表したり、式をよんだりすることができるようにする。 (3) 目的に応じて資料を分類整理し,それを円グラフ,帯グラフを用いて表すことができるようにする。
ア 公式などの表している関係が、整数、小数などについても用いられることを知ること。  
イ 数量を表す言葉や□、△などの代わりに、a、xなどの文字を用いることを知り、それらに数を当てはめて調べること。  
(4) 目的に応じて資料を分類整理し、それを円グラフ、帯グラフなどを用いて表すことができるようにする。 (4) 簡単な式で表されている関係について,二つの数量の対応や変わり方に着目するなど,数量の関係の見方や調べ方についての理解を深める。
     
〔用語・記号〕 約分 通分 最大公約数 最小公倍数 合同 おうぎ形 中心角 %   平行 垂直 対角線 %
     
3 内容の取扱い (1) 内容の「A数と計算」の(1)のイについては、最大公約数及び最小公倍数を形式的に求めることに偏ることなく、具体的な場面に即して取り扱う程度とするよう配慮する必要がある。 (1) 内容の「A数と計算」の(3)については,整数を整数で割って商が小数になる場合も含めるものとする。
(2) 内容の「B量と測定」の(1)のウ及び「C図形」の(1)のエについては、円周率としては3.14を用いるが、目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮する必要がある。 (2) 内容の「A数と計算」の(3)のウについては,1/10の位までの小数の計算を取り扱うものとする。
(3) 内容の「C図形」の(1)については、平面を合同な図形で敷き詰めるなどの操作的な活動を重視するよう配慮する必要がある。 (3) 内容の「A数と計算」の(4)のエについては,真分数と真分数との加法及びその逆の減法を取り扱うものとする。
(4) 内容の「D数量関係」の(1)については、歩合の意味について簡単に触れるものとする。 (4) 内容の「B量と測定」の(1)のイ及び「C図形」の(1)のエについては,円周率としては3.14を用いるが,目的に応じて3を用いて処理できるよう配慮するものとする。
(5) 内容の「D数量関係」の(3)のイについては、文字を用いることは、a、xなどの文字の表す意味の理解に重点を置き、文字を用いた式に慣れさせる程度とする。 (5) 内容の「C図形」の(1)のウについては,三角形など多角形の角の大きさの和について調べることなどを取り扱うものとする。
  (6) 内容の「D数量関係」の(2)については,歩合の意味について簡単に触れるものとする。