最近かなり叩かれて来ている原子力発電について思う事
最近色々と事件事故が続いて、すっかり信用がなくなってきた原子力発電。かつては悪魔の兵器を有効利用出来るとして、夢のような技術と期待されていたそうです。理工学者以外からは。
開発以前から安全性の問題が指摘されていたにもかかわらず、開発が進められました。その成果が今現在の原子力技術です…とはいってもこの技術は既にほぼ最初から行き詰まっており、開発当初の、今後10年間で廃棄物などの問題を解決する技術が生まれるであろう、という楽観的予想は見事に外れ、原子力発電所の耐久年数も当初よりもかなり伸ばされ続けているそうです。ですから事故が起こるのはほぼ当然と言えば当然なのです。例えて言うなら、製造年月日が20世紀の牛乳を飲んで、おなかを壊すか壊さないか、のようなものです。
そんな危険な原子力発電所など全てなくしてしまえば良いではないかと、そんな声があちこちから聞こえてきますが、そんな事ができるのでしょうか。いや、そんなことを堂々と言えるような生活をしているのでしょうか。
現在の私達の生活の中では、電気などスイッチを入れさえすれば流れてくるとても身近なものです。そしてとても価値を感じにくいものです。
その電気が原子力発電で得られたものなのです。
違うと言う声が聞こえてきそうですが、少なくとも発電の担い手の3割は原子力です。はたして電力が3割カットされた生活が出来るでしょうか?
そして今現在も電力量は足りません。年々電力使用量は増加しています。スイッチを入れさえすれば流れてくる電気が足りないのです。
原子力発電所を無くせというのなら、私達が電気を使わなければよいのです。でもそんな事はできやしません。
ではどうしたらよいのでしょうか。太陽光発電パネルを全ての家に付けろとでもいうのでしょうか。それも良いとは思いますが、実際の所、電気をなるべく使わないよう心がけるだけで、かなり違うのだそうです。一戸一戸の減少量は微々たるものですが、それが数千万単位となると効果も数千万倍です。ですから身近な所から始めればよいのだと思います。出来る範囲の事をやればよいのだと思います。
今後かなりの負の遺産が残され続けますが、もう過ぎてしまった事を非難してもどうしようもありませんので、それを忘れずに、せめてこれから先を少しでも良くするようにした方がよいのでしょう。