なぜ景気回復しないか
端的に言って産業構造が大転換したことに気がついていないからである

産業革命以来、工場は地方から都市へ労働者を集約し雇用と所得を増大した
所得の増大は、税収のアップと消費の拡大を促し、
さらなる製品の需要を創出し好循環を生んだことは言うまでもない


ところが今日はオートメーションロボットIT革命物流革命など
すべてのイノベーションは人件費カットに貢献する。
価格競争に人件費カットは一番効果的であるからだ
さらに金融のグローバル化は資本の移動を自由にして競争を世界に広げ拍車をかけた

その結果、工場は海外に出て行く、或いは工場はあってもすべてのイノベーションにより以前よりはるかに雇用を生まなくなった、低金利によるあらたな設備投資により
効率化に拍車をかけている有様である
以前とは様変わり所得の減少は、税収のダウンと消費の減衰を生み
さらなる需要が期待できる分けもない
(クイズ番組で何を作っているんでしょうか的な映像をみると流れるような工程のなかに人を見ることはほとんどない! 中国でさえ人件費があがると機械導入をしている!)

そうすると景気を良くする為に投資を促しても効果はない
むしろ雇用を減らすためのに大規模設備投資になったり、海外移転に使われる
すなわち低金利にして投資を促しても雇用を生まないのである
雇用を生まないのだから景気も良くなるはずがない
いくら大企業の業績が上向いても雇用が増える構造に無いのである
(以前よく言われたことに
景気浮揚は、大企業・中央都市圏から中小企業・地方に波及させるという話があったがまったくの間違いだったのである)

投資をふやせば良い、金をばら撒けば良いというのはおそらく財政問題で失敗するだろう。問題の本質を捉えていないからである



想いつき追加編
わかりやすくホリエモンの全世界工場をイマジンしてみよう
(ラッセルのピン工場の譬えを今風にアレンジしてみたお)

ホリエモンがお縄にならず企業買収を続け全世界の工場を買収したとしよう
そして彼の大好きなイノベーションで生産性2倍の設備を開発したとして
次の選択肢をあげる

A案:従業員数も賃金も変えずに労働時間を半分にする(ラッセルの望む方法)
B案:従業員を半分リストラする(ラッセルの嘆いた方法)

実際に今日採られている方法はB案であるが、B案だと以下の不具合が発生するし、
現実世界でも起きていることではないか
@リストラ従業員が路頭に迷う、最終的には国家が面倒を看ざるを得ない
Aその国家は所得税税収を半分失っている
Bリストラ従業員の消費活動を失い、全世界工場も需要を減らし利益を失う
まさにトリプルパンチではないか。まさにバッドケースではないか

ええ案とは実際にはワークシェアリングであり賃金保証そのものでありハッピハッピハッピーである
もちろん全世界的合意が必要ですが
そろそろラッセルを喜ばせましょうと全世界に提示しろお\(^o^)/