外務省の言った言わない問題で国会で論争するのは、あまりに低次元であるからやめたほうがいいという意見には猛烈に反対する。
仮にも、国家サーバントたる官僚の誰かが、畏れ多くも国会という国民の代表議会で、公然と大ウソをついているのであるらしいのだ。そんなことが許されていいのだろうか。こんなウソやゴマカシが平気でできるような官僚たちに、構造改革などできる訳がないではないかぃ。
今日の日本におけるすべての問題は、そんな低劣なモラルに起因するといって過言ではない。エイズ薬害問題、農水省狂牛病問題、外務省機密費問題、あげればキリがない。まったく無責任きわまりないことばかりじゃないか。
しかも、大ウソをついた人(あるいは、その責任者たる長)が、ほとぼりがさめたら、すぐ次の人事で大使にでもなるというじゃないか。平気で国民をあざむくような人が処分されないのだ。いつまで、こんな事をほうっておくのか。
どうせ、なにを審議しようと国家予算など、どうにもならないのだから、ウソをいうような官僚は徹底的に処分すること時間をついやしたほうがマシだ。
どんなに学歴が高かろうと、真に国民の為に仕事をしようという気持ちがなければ意味がない。その知識を自身の保身の為、省益にしか活用しないのでは話にならない。
今日のさまざまな諸問題の多くの事柄は、実はどうすべきかなどということは、ほとんど分かっている。ただ、全部、お役所でストップしているだけなのだ。
国家サーバントたる、お役所の人が、国民優先で話をすすめてけば、すべての諸問題はおのずと解決していくと言って過言ではない。しかるにお役所の人間は、自分のことばかり考え、省益ばかり優先させているから何も解決しないだけなのだ。
したがって、今回の言った言わない問題は、すべての問題の根元にかかわる非常に重要な問題なのである。人間としての根幹にかかわる大問題である。ウソを平気でつくような人間に、どんな仕事を任せられるというのだろう。アメリカだったら到底、許されない話だぜ。
これを次元の低い問題だという人の見識は疑わざるを得ない。
すべての諸問題は、まさに官僚のその次元の低いモラルに起因しているというのに。これを解決しないで、なにが解決できるというのだろう。
さらに今回の真紀子騒動で外交に支障をきたすという意見も、いかにも最もらしく聞こえるが、これも誤っている。
今日において、日本の選択する外交の幅などというものは、ほとんど限られている。ましてや、外交方針は一人の大臣がむやみに変えられるものではない。
そうすると、大臣の仕事というのは、各国の要人と互いに理解を深め、協調することに努めるというセレモニー的な仕事がメインになる訳だ。これはまさに官僚のお膳立てにしたがって行けばいいわけだから難しいことではない。それに、セレモニーであることは皆わかっていることだから、少々不手際なことがあっても、それがもとにイチャモンをつけようなどと考える国は全くない。(そんな吉良構図の介(上野の介だったけ。)のような奴は今どきいない。)
外交方針も考えなくてよくて、行事もお膳立てに順っていけばいいだけなのだったら、外務大臣のすることは、ないではないか。あとは、なにをするのかいな。外務大臣の重要な仕事とは、なにか?
省内の仕事がきちんと行われているかチェックすることのほかに何があるか。
官僚のモラルを高め、モラルハザードを粛正することのほかに何があるのだろう。(各国の日本大使館の対応の評判の悪さは本当なのだろうねぇ、やっぱし。)
官僚の低いモラル、低い志こそが外交上の最大の支障ではないのか。