すりぬけて触れられない
ヤワで細い腕
自ら触れようとしていない
君の細い腕

 触れて 掴んで その鋭い爪に
 かかって 再び傷つく僕の胸

 傷つくのなら 触らない

  冷め抜ける心 ここにおいて 傷癒す風 ここにおいで
  傷癒す風を吹かせてくれ
  ガラスのように脆くて痛い 君のその視線を塞いだ
  このブラインドの心をはいでおくれ


棘の強くて抱けない
細くて小さな体
もう抱こうと思えない
君の小さな体

 裂かれ 殴られ ボロボロの僕に
 追い討ちかけて わずかな願いを切り裂く君を

 牙をむくなら 触らない

  冷え固まる心 ここにおいて 暖かい風 ここにおいで
  その熱を僕に抱かせておくれ
  つららのように冷たく痛い 僕の心を溶かして
  再び形を取り戻させてくれ

  裏切らないで そばにおいて 君よ

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