3.5インチベイにUSBポートが欲しいのよ

CUSL2-CのUSBポート

新しいマザーボード

 先日ASUSのマザーボードCUSL2-Cを購入しました。CPUはPentiumIIIの800EBMHzです。
 このCUSL2-C、なんと本体後ろのUSB端子の他に背面スロットでUSBポートを2つ追加できます。
 背面? USBといえばUSBマウスやキーボードのような差しっぱなしデバイスもありますが、USBゲームパッドやデジカメ、MP3プレイヤーのストレージデバイス入出力など、使いたいときにちょっと差すデバイスにも使うはず。ただでさえ使いにくいUSBポートが背面に増えたところで、い〜みな〜いじゃ〜ん(←僕リサーチによれば最新流行語)。

壮大な計画

3.5インチベイに入るUSBハブ

 せっかく4つポートがあるのに全部後ろじゃもったいない。そんなわけで、なんとか3.5インチベイに2つのポートが出せないかと考え、パーツ屋を廻る日々。ズバリ3.5インチベイにUSBポートをつけられる製品があったのですが、おまけにIEEE1394端子やらサウンド関係やら盛りだくさん。IEEE1394は付いてないしサウンドは内蔵アンプでとっくに解決済み。これは意味がなさ過ぎる…。他には3.5インチベイ内蔵USBハブ。一気にUSBポートが増えますが、頻繁に抜き差しできるポートが欲しいのであって数が欲しいわけではない。…んだけど、値段や見た目のバランスでUSBハブを買ってしまいました。ツートップ博多店で3280円でした。

 USBInternalHUB、型番はAHB-525らしいです。スロットからUSBケーブルを引き込むというかなり強引な設計ですが、正面のむき出し『赤』発光ダイオードの堂々とした態度に免じて許しましょう。まあ今回はケーブルなんか無視して直接半田パワーで繋ぎますから関係ないですけど。
 しかしマザーボード側には2つのポートがあるのにハブを使っちゃうと1つしか使わないことになります。よく「ハブを使わずに繋いだ方がいい」といわれるUSBデバイスがありますから、なんとか2つのポートを生かしたいところ。ハブには1から5まで番号が振られていますから、5番を潰して素のUSBポートにしちゃいましょう。そうです。我々にはパターンカットという必殺技があるじゃないですか。全く問題なしですね。

抵抗が立っています

黄ばんだ基板

 それじゃあUSBハブの基板を見てみましょう。ほうほうほう。はあはあはあ。よしっと。
 資料としてちょっと残しておきます。USBメスコネクタ部はコネクタを正面から見て右からGND,A,B,電源。A,BはUSBの信号ですが、名前が分からないので適当。電源は多分+5Vですが、やっぱり適当。まあ位置を間違えなければいいので名前は問題ではありません。
 基板のPOWER端子はフロッピー用の電源コネクタが使えます。UPSTREAM端子は基板を上、端子を自分の方に向けて左からGND,A,B,電源。これだけ分かっていると作れます。一応テスターで確認してください。
 さて、USBポート5番を潰すためにパターンカットをしなければなりません。パターンでいい位置を探していると端子とICの間に抵抗(しかもチップ抵抗ではなく昔懐かしい弥生時代の髪型のようなタイプ)がはさまっているのが分かります。この抵抗を取り去ればパターンカット成功。都合良く半田付けする穴まで空きました。(ピントがずれているけど写真参照)

USB信号を取り出せ

 続いてはマザーボードからUSBの信号を取り出すことを考えます、最初は背面スロットに取り出すためのボードのケーブルだけ使えばいいや、と思っていたのですが、基板にはばっちりコンデンサやら抵抗が載っています。無くても動きそうですが、パターンを追うのが面倒なので基板に付いている出力をそのまま使うことにします。
 しかしこの基板、いったいどこに固定すればいいのでしょうか?USBハブの空きスペースに無理矢理…。ん?ハブのプラスチック部分になにか穴が空いていますよ。5インチベイに固定するためのマウンタ取り付け用ネジ穴のようです。おや?この純正USB端子のスロット金具が取り付けられていた穴をあわせてみると…、ああーっ、なななんとピッタリです。まるでこのために作られた様。プラスチップ部にはケーブルを止めるための出っ張りがありますが、ニッパでちょんぎってしまいましょう。
 半田吸い取り機でコネクタを外そうとしたのですが、半田が全く溶けず1つで挫折。黙って付いたまま使うのが良いようです。コネクタの足に半田付けするときはショートに注意。

信号線を繋げ

 USBハブとUSBポートの基板を配線しましょう。今回はその辺に転がっていた『PC98用マウスのケーブル』を切って使用しました。
 線の長さは多少の余裕を持たせましょう。USBハブの入力に繋ぐ線は4本、USBハブのポートの5番、直結コネクタ用には電源とGNDを省略して2本準備します。
 特にUSBポートのコネクタ部分に半田付けする場合隙間が狭いので半田ブリッジには注意しましょう。半田付けした後はテスターでチェックを忘れずに。
配線の図

むき出しでテスト

設置そして動作テスト

 ここまで来たら出来たも同然。その前にUSB端子の基板をUSBハブに固定します。今回はネジとナット2つを使って固定してみます。
 そしてUSBコネクタを基板に接続。USBハブの電源はフロッピードライブのものがそのまま使えるのでハブ付属の分岐ケーブルは使いません。とりあえず蓋を開けて固定しない状態でテストしてみます。
 電源ON。お、OSがハブを認識しました。USBってハブにもドライバが必要なんですね。ドライバインストール後USBコネクタにUSBデバイス(スマートジョイパッド3)を差してみます。お、ちゃんと認識されました。一発で動くなんて非常に珍しいですね。

 後はベイにはめるだけ…なのですが、ここで問題が発生しました。自分が使っているケースはドライブにレールを付けケースに指すタイプなのでレールをネジ止めしなければなりません。ところがUSBハブはレールと比べて圧倒的に短いのです。こ、これは固定できないのか?と思いましたが、なんとかネジ1本で固定できました。多分大丈夫でしょう。
レールが付いたところ

完成の嵐

稼働中  やっと完成です。すばらしいですね。
 USBパッドは常に情報をやりとりするので発光ダイオードが点滅しっぱなしですが、都合がよいことに5番は改造されており発光ダイオードが光らないのでこれを使うことにします。
 しかしむき出し発光ダイオードはちょっと勘弁して欲しいです。無接続状態でも2つの発光ダイオードが付いてて眩しいし。

 フロントUSB端子、デジカメのデータ転送などで何度か使いましたが、非常に便利であります。背面で手探りでごそごそやっていたのが嘘のよう。USBの本当の姿はこれなんです。
 USBバンザーイ。USBサイコー。USBニューセンチュリー!!

 あ、僕のマシンはフロッピーレスマシンです。かっこいー。後で付けたくなっても例のレールが無いので固定できません。


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Last update: 2001/06/25