kr_ryo 徒然日誌 <2004年1月11日分>

三國志製作記44〜官吏の管理〜

最近はお正月といってもお店も開いてたりして、なんだかお正月気分が少なくなった気がしますねえ〜(~_~;しかも今年は実のところ、年末年始にかけてSWG更新に予想外なほどパワーを使ってしまい、寝正月どころか、普段より忙しくなってしまいました(^^;皆様SWG最新版はもうプレイいただいていますでしょうか?(^^;

と、お正月気分&SWG更新の余勢を駆って、続いて三國志製作です(^-^)ところが、いやあ、とにかく時間がかかりますね(--;)SWGみたいにさらっと直す、という感じじゃあやっぱりないですね(^^;

それでも、久々にHSPを使ってのSWG更新をしていると、実はDelphiの構造化&オブジェクト指向はとても使いやすいということがわかりました(^-^)

というのも、HSPで変数は、基本的にはどこで使ってもよく、宣言もいりません。しかし、新しいことをするたびに新しい変数を使っていると、メモリを大量に消費するプログラムになってしまうため、変数の使い回しをします。プログラムを作っている当初は、どこの変数が一時的なもので、どこの変数が他にも影響し、どこの変数が全体に影響する、ということがとりあえずはわかっています。ところが、今回の更新のように久々に見直すと、どれが一時的なものなのか、他にも影響するのかすぐにはわかりません。当初変数に、「a」というような簡単かつ使われている意味のわからない変数を多用していたため、この場所で新たに一時使用のために「a」を使っていいのかなどは、他をたどって見てみないとなんともいえなかったりします。さすがに怖いので、部分全体を作り替えないならば、新しい変数を宣言したりしています。

これに対しDelphiでは、変数は宣言しないと使えないですし、手続ごとに変数を宣言したり、手続同士でデータのやりとりを直接行ったりするので、その手直しする部分だけを見直せばすみます。変数のスペルを間違っても、HSPでは新しい変数とされてしまってバグの温床になりますが、Delphiではエラーが確実に出ます。また、使われていないデータや変数も教えてくれるので、間違った作りになっていることにも気づきやすいのです。従来はすぐエラーが出ていらいらしたものですが、バグなんだけどエラーが出なくて、どこが間違っているのかしらみ潰しにしなくてすむだけ大分楽なのです。やはり最初が肝心ということでしょう(^-^)

ところが。やっぱりプログラム的にはともかく、ルール的にはSWGに比べてはるかに複雑な三國志では、そうそう簡単に進みません(;_;)いったいどこから手をつけていいのやら…とはたと悩み、まずはそれでも一本コマンドの基本の筋を通してみようと思いつきました(^-^)

そうすると、去年までの検討で、内政は君主の方針の伝達による、としましたので、方針コマンドの整備です。厳しい統治から民を愛する徳治まで、それぞれ方針を決定するインターフェースはできました。さて、続いてその結果です。

軍隊はもちろんそうですが、内政においても、リーダーが変わったからといって、すぐさま組織全体がリーダーの思うがままに機能するとは限りません。組織には組織のこれまでの方法や方針などがあり、また、リーダーもどう動かすのか、どういうことがこれまでされてきたのか、何が問題かなど、引き継ぎが合理的にされているならともかく、すぐにはわからないでしょう。ところが、これまでのゲームではリーダーを変えればすぐそのリーダーに染まってしまう、というルールが当然のようになっています。ここを変えてみようと思います(^-^)

つまり、リーダーが諸葛亮や曹操並みの能力であれば、官吏や軍隊はほとんどすぐに掌握でき、意のままに動かすことができます。ところが凡百な人物だと、なかなか思い通りに機能させることができません。無能な人物だと、組織も腐っていきます。これを表現するためのパラメータを用意したいと思います。で、軍隊&官吏の管理(^^;

軍隊は組織の管理が劣っていれば、弱い軍隊であって、戦争に勝てない、ということがはっきりしています。ここまではよい、と。しかし、官吏に対する管理ができていない郡は、いったいどういうことになるのでしょう。実はこれがはっきりしないため、固まってしまいました(--;)

まず、有能な太守によってきちんと管理されていない官吏はどうなるか。これこそ私が今までお話していたような、虎よりも猛々しい苛政になるはずです。後漢末の混乱の要因となった、官吏による汚職、必要以上の労役や税の賦課、恣意的な施政、こういうものが行われます。要するに、官吏の私的な欲求を満たすため、人民に不必要な要求が勝手に行われます。

では、官吏が厳正に管理されていればどうなるか。官吏は勝手には苛政を行いません。ところが、問題はここからです。君主なり太守なりが、苛政を行え、という方針であった場合、官吏は厳正に苛政を行います。たとえ、そんな方針はおかしいと思っていても、です。つまり、官吏の管理というパラメータは、太守の意思に沿うレベルを表します。高ければ太守の意思に沿い、低ければ意思に沿いません。

とすると逆に、太守が無能かつ貪欲であれば、管理されていない官吏は、かえって民のためにいい行動を太守に無断で行う、ということになります。これではなんだかおかしいですね(^^;

こういうことも考えられます。太守は無道で貪欲なやつです。ところが極めて優秀で、官吏を完全に掌握しています。官吏は太守の命令一下、合理的に人民から搾取します。とにかく生かさぬよう殺さぬよう搾り取ります。とすると、官吏の管理パラメータは、高いからといって人民のためのよい官吏になる、というわけではありません。

同じように、太守が無道で貪欲なやつだとして、ついでに無能であれば、さて官吏は、どういう行動をとるのでしょうか。先程のおかしな話であれば、民のためにいい行動を行います。そうすると、太守が無道で貪欲で、無能であれば、清廉で有能な人物であった場合と同じ結果になる、と、こうなります。あらら、やっぱりおかしいですね(^^;

と、こういうことを頭の中だけで色々考えていくと、パンクしてわけがわからなくなります(@_@)ところがこうやって文章にすると、整理され、見通しがよくなります。今年も効用がでてますねえ〜(^-^)

さて、先程の問題。官吏性悪説ではないですが、官吏は放っておけば私腹を肥やすと考えていいでしょう。歴史をわざわざひもとかずとも明らかです。そんな官吏に虐げられた人民は、逃亡するか、盗賊になるか、団結して反乱を起こすでしょう。ここから革命に至るか、単なる反乱で終わるかは、また別のお話です。

ということは、官吏の管理パラメータは、低ければ民を虐げる結果をもたらすと考えて良いでしょう。しかもそれは官吏個々人の私腹を肥やすためや私的なものに利用され、君主が代表する国家の収入とはなりません。プレイヤー様としては避けたい結果ですね(^^;同時に、官吏は太守の方針に従いません。言うことを聞かないんでしょうね。太守が無道かつ貪欲なやつであったとしても、別段太守の私腹が肥えるわけではなく、たまたま取り立てを厳しくせよ、という方針を出していたとしても、厳しく取り立てることは取り立てるものの、それが全部太守のもとに運ばれるわけではありません。これが正しい結果でしょう。

さて、管理パラメータが向上すればどうなるか。こうすると、官吏は太守の意に沿うようになります。ここでようやく太守の素質が問題になります。貪欲なやつであれば、取り立ては緩やかにせよという君主の方針があったとしても、厳しく取り立てるでしょう。そして余剰分で私腹を肥やします。国のために用いられません。こういう太守を管理するのが、ようやく君主の仕事となります。

太守が清廉であれば、貪欲な君主=プレイヤー様だったとしても、そうそう簡単には無道な取り立てには同意してくれないかもしれません。民のことを考えられますよう、といらぬおせっかいを言ってくるかもしれません。ええい、小賢しい!(^_^X)

先程の混乱は、このパターンがスライドしたために起こったのかもしれません。つまり、官吏が管理されず一枚岩でなければ、リーダーの言うことに反対する人物が出てくるはずということです。そのリーダーが貪欲なやつれあれば、正道に戻るよう諭す人物が出てきます。一方向にだけ突っ走るわけではないはずです。ところが官吏は1人ではなく集団であり、全員が全員リーダーの言うことに反対して民にとってよいことを行うわけではなく、そういう人物もいるかもしれない、ということです。ですので、太守が貪欲無道で無能であれば、場合によっては管理されていない官吏がよい行いを行う場合もあるということは考えられます。必ず、ではなく、そういう、民の側に立った官吏も出てきて、反対勢力に成長する場合がある、ということです。これは、太守が貪欲無道で有能な場合よりもより可能性があるでしょう。しかしまあ、貪欲無道で有能な太守と高度に組織化された官僚たちって、まるで悪の帝国ですな(^^;

こういう感じの雰囲気であると、太守の資質や統率力、現在の官吏の管理状況が基本パラメータとして必要となり、また、太守が悪い奴なのかどうかを判定するための資料も必要となります。いやあ、三國志製作もこれからこれから…(^^;;;

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