フリーのプログラム開発環境

フリーのWindows用C/C++コンパイラ

Visual C++ 2010 Express

2005年12月にMicrosoftの開発環境 Visual Studio 2005 の学習・ホビー向けバージョンとして、Express Edition が無料で提供されるようになりました。当初は Express Edition は標準で.NETアプリケーションを作成することはできますが、Win32アプリケーションを作成するには、別途SDKを入手する必要がありました。その後、Visual C++ 2008 Express Edition から Platform SDK が同梱されるようになりました。現在は Visual C++ 2010 Express が提供されています。Windows開発元のMicrosoft社製ということで、参考資料等豊富で一番無難ではあります。

Borland C++ Compiler

Borland C++ Builder のコマンドラインツールの主なものを無償提供しています。これだけで一応Windowsアプリケーションが作れます。これを扱った参考文献も結構存在し、Microsoft のVC++に次いで無難なコンパイラと言えるでしょう。 三浦氏のBCC Developerやysama氏のBCCForm and BCCSkelton等、GUIでの開発環境を提供するツールもあります。

MinGW: Minimalist GNU For Windows

GNU GCC ベースのコンパイラシステムですが、Windowsネイティブのコードが生成されるように構成されており、作成した実行ファイルはGPLで配布する必要はありません。UNIX系のシステムでGCCを使っている人には操作性を統一できて良いかも知れませんが、ただ本当にUNIXに慣れ親しんでいる人は、Cygwin で環境を整えたほうが良いでしょう。これもVC++との互換性や日本語の扱いで問題がありますが、日本語(シフトJISコード)対応についてはMinGW日本版プロジェクトなどで検討が行われています。

Digital Mars C/C++ compiler

Symantec C++ の流れを汲むコンパイラシステムで、Windowsアプリケーションはもちろん、16bitのDOSアプリケーションも作成できます。統合開発環境を含む完全版はCD-ROM(約$30)で配布されていますが、Digital Mars のサイトからコマンドラインのツールをダウンロードできます。ダウンロード版を試してみましたが、Windowsのインポートライブラリが少なかったので、これだけでは作成できるアプリケーションは限られます。一応、同サイトでインポートライブラリを作成するツールもダウンロードできますので、自力で用意することも可能ではあります。

Open Watcom

Sybase の Watcom C/C++ and Fortran compiler がオープンソースとなってリリースされました。Windowsアプリケーションはもちろん、16bitのDOSアプリケーションやOS/2のアプリケーションにも対応しており、リソースエディタを含む統合開発環境も用意されています。インストーラーのパッケージは約60MBです。約$30でCD-ROM版も購入できるようです。

LCC-Win32

CのみでC++は使えませんが、リソースエディタを含む統合開発環境になっています。非商用利用に限り無料です。セットアップファイルも数MBと非常にコンパクトです。VC++との互換性や日本語の扱いで問題もありますが、割り切って使えば、結構使えます。

Pelles C

LCCをベースにしたC言語の統合開発環境です。Windows と Windows Mobile のプログラムが作成できます。Ver.5.00からUTF-8に対応し、日本語が使われていてもコンパイルできるようになりました。セットアップファイルは10MB程度とコンパクトで、簡易に統合開発環境を用意したいという人にはお勧めです。


フリーのWindows用BASIC

Visual Basic 2010 Express

2005年12月にMicrosoftの開発環境 Visual Studio 2005 の学習・ホビー向けバージョンとして、Express Edition が無料で提供開始されました。その後リリースされた Visual Basic 2005/2008 の Express Edition には、Visual Basic 6.0 のコードを移行するためのウィザードも同梱されました。

FreeBASIC

元々 Microsoft の QuickBASIC の後継を目指していたようですが、オブジェクト指向など最近のコーディング技術も取り入れられていたり、C言語のライブラリが使えたりと、高度に進化しているようです。FreeBASICコンパイラはコマンドラインのツールですが、FbEdit というRADツールもあります。

ActiveBasic

N88BASICとの互換性を保ちつつ、WindowsのGUIプログラムも開発できるようになっています。開発環境は、コンソール画面とGUIの統合開発環境が付いています。EXEファイルも作成できます。作者が日本人なので、プログラムで日本語が扱えるのはもちろん、日本語のドキュメントも揃っています。一式1.5MB程度(圧縮時)と小さく、お手軽です。 Version3.0からはリアルコンパイラを搭載し、Win32APIに完全対応されました。

Phoenix Object Basic (Envelop)

Microsoft の Visual Basic に近い感覚で、GUIアプリケーションの開発ができます。ただし、エディタ画面の日本語入力時の動作がちょっと怪しいです。VB同様、アプリケーション配布時に幾つもDLLが必要になるためか、インストールプログラム作成ツールも付いています。元々は Envelop という名称で開発され、その後、Phoenix に引き継がれているようです。

Rapid-Q

Visual Basic のように手軽にGUIアプリケーションの開発ができます。ダウンロードするファイルも一式1MB程度(圧縮時)とコンパクトです。専用ランタイムDLL不要なEXEファイルも作成できます。ただ作成されるEXEファイルは、UPX圧縮されていますが大きめです。DBやDirectX、Socketを使ったものなど多彩なサンプルプログラムが用意されています。

XBasic

オープンソースのBASICで、Windows版とLinux版があります。一応GUIアプリケーションが作れますが、開発ツールの操作性も作成されるソフトの外見も Windows のものとしてはちょっと違和感があります。日本語の扱いにも問題があります。EXEファイルも作成できますが、実行時には約1.5MBのランタイムDLLが必要になります。

XBLite

XBasicをベースにWindows向けに仕立てたものでます。XBasicと違い、Windows風GUIのプログラムが作成でき、ランタイムライブラリも小さくなっています。フリーソフトのアイコンエディタやダイアログエディタ等がいくつか同梱されています。


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