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平成十三年十一月一日(木)

 昨日の晩、某国民的バンドのライブに行って来ました。名前は言いませんけど。

 日本で言えばサザンオールスターズぐらい藝風の懐が広くて十年単位の長い間ずっと第一線で支持されていて、なおかつ社会性もある有名なバンドなのです。名前は言いませんけど。

 当初、一昨年まで王立大学の大学院生だった性別オスの友人と行く予定だったのですが、見事にドタキャンされました。昨日はロイカトーンという恋人同志が幸運を願って川に灯籠を流しに行くという国民的行事だったので、もしかしたら女でもできたのかもしれません。深くは追求しませんけど。

 それならそれでいいのですが、ヤツはどう見ても男に目覚める資質をもった人間なので男でも出来ていないかとお兄さんはそっちの方が心配です。こっちの方は是非深く追求してみたいんですけど。

 さて、夜からコンサートだったのですが、夕方いきなり土砂降りです。これでもかと言うほど降りやがります。しばらく経って止みはしたものの、かなり早く会場に到着した俺を待っていたのは川になった会場の入口でした。

 俺の脳裏には即座に二十年近く前の長崎大水害当時の事が思い出されます。仕方がなく水たまりをかき分けながら適当に時間を潰して開場を待ち、一〇〇バーツの入場料を払って会場に入ると、予想したとおり地面はベトベトです。屋外なんで当然といえば当然なんですけど。

 で、こんなに雨が降ってベトベトなのだろうから、きっとあまり客は来ないだろうと思っていましたが、社会派のバンド故にいかにもコアっぽいファンがちらほらといらっしゃってます。で俺は、当然最前列中央マイクのど真ん前に場所をキープしたのですよ。地面はベトベトなんですけど。

 すると当然のようにその社会派国民的バンドのコアなファン達が僕を包囲するように前に出てくるわけですよ。その時の俺の状況というのを、日本語圏の皆様にわかりやすく説明すると、長渕剛のオールスタンディングコンサート最前列でチャイナドレスを着て一人で見てる日本語理解できない中国娘でアルよあたし、と言った感じなんですけど。

 まあ、普段着の甚平着て来たから、そんな気分になるのも致し方ないと言えば致し方ないんですが、とにかく皆様のノリが素敵すぎましたし、ステージでイカしたギターを奏でるメインヴォーカル三人のおっさん達もおなかいっぱいヒット曲を立て続けに聴かしてくれたのですけど、終わって帰ろうと後ろを向いたらいつのまにか間違いなく二千人近くの人たちがいたのにはびっくりしたんですけど。

 それでですね。最前列中央にいた甚平を着た日本人観客のおかしなノリが関係各位の皆様のお心を万一見出していたりしたら是非ここで謝罪しておきたいです。と、言っても関係各位全てのお客さん含めてこのメールマガジン読んでらっしゃる方はまずいないと断言してもいいんですけど。

 それでまたここまでひっぱっといて結局バンドの名前は言いません。いや何となく言いたくないんです。これは俺の気持ちの問題です。そうです、都合が悪いときはみんな気持ちの問題なんです。でも最前列から撮った写真は公開。










あたしのこと見ながらคนไทยหรือเปล่า〜、って
明らかにわざとやったでしょ悦兄さん。確かに象ビールは好きですけど、
そう聞かれてもどういうリアクションすればいいのか困るんですけど。


 でも、この写真見てバンド名が特定できる人がいたらその人はよほどの泰事情通もしくは泰国籍の人間そのものだと思うんですけど。

 あ、ちなみに今日もお出かけです。王室系のスタジアムにお友達の試合を見に行ってきます。いつもお世話になっている会社の社長さんです。でも誰なのかは言いませんけど。


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