最近ちょっと気になっていることがある。
　まずはこの科白を見ていただきたい。

　　　　「ちょっと図書館に本だけ返しに行ってくるわー」

　まあ、ぱっと見普通の科白である。
　んが。
　よく考えてみれば話者は「本を返す」事について「だけ」と言っているのであって、別に「本以外のものは返さない」と言っているわけではない。
　つまり正しくは・・・

　　　　「ちょっと図書館に本を返しにだけ行ってくるわー」

　であろう。
　しかし、これはあまりにも堅っ苦しくて、文体に合わない。

　どうしたものか。

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　「だけ」の他にも「すら」などでも同じ現象は起こる。

　　　　「今日は髭すら剃れなかったのよ」
　　　　「今日は髭を剃る事すらできなかったのよ」

　矢張り後者は堅い。
　が、前者は「普段は髭以外も剃るのね」という事になってしまいかねない。

　どうしたものか。

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　さて、ここまで読んできて、なにか解答を期待しているなら、残念ながらそれは、無い。
　「気になってる」ってだけの話ですよ。奥さん。
　怒らないでね。怒らないでね。