チップセットのヒートシンクを交換しました

昨日(2003年3月12日)、メインマシンのチップセット(ノースブリッジ)のヒートシンクを交換しました。 ここではその模様をお伝えします。

まず、環境をご紹介します。 CPUはAthlon XP 1600+で、 マザーボードはEpox社の8KHA+、 VIA社製KT266Aチップセットを搭載しています。 ビデオボードはMatrox社製Millennium G550、 オーディオはマザーボードにオンボードのAC'97。 HDDはSeagate社製のST360021A、 Quantum社(現在はMaxtor社に吸収)製のFireball Ex 6.4Aです。 また、Plextor社製のCD-RW(12/10/32)と、メーカ不詳のFDD、 Realtek社製RTL8139チップを搭載したLANボード、 等も搭載されています。

これが問題のチップセット(ヒートシンクとファンで隠れてます)。 このファンは実はマザーボードのリテール物ではありません。 以前、気温が低い状態で起動すると異音がする為、 自前で交換したものです。 しかし色々調べた結果、このチップにファンはオーバースペックのようだったので、 今回、このファンとリテールヒートシンクを取り外し、 新たにAlpha社製のヒートシンクを取り付けます。

まずはヒートシンクにファンを固定している4隅のネジを、ドライバを使って外します。

次に、マザーボードに接続されているファンの電源コードを抜き取ります。 絵の肌色の物がそれで、両脇(写真では左上と右下)をつまんで抜きます。

抜き取った後です。

するとヒートシンクだけとなりますので、これを外します。 8KHA+のヒートシンクは2箇所をプラスチックのピンで固定するタイプですが、 これを外すには(マザーボードの)裏側のピンを抜かなければなりません。 その為にまず、マザーボードを取り外します。

マザーボードを取り外して裏側を見ると、2箇所ツメが出ているのが確認できます。 このツメを潰しながら押し込むのですが、これが中々大変。 私の場合、ラジオペンチで挟んだりしましたが、 周辺の回路を傷つけてしまうといけないので、 ニッパーで切り落としてしまいました。 (粗悪なニッパーだと勢いで回路を傷つけるかも)

表面に戻ってヒートシンクを外します。 この時、固まったグリスがついてるので多少(USBを抜き差しする程度の)力が要ります。 ヒートシンクを外すとやっとKT266Aが見えてきました。 表面にはベッタリとシリコングリスが着いています。

ヒートシンクの裏側にもタップリ付着していました。

この古いシリコングリスを、 両面テープや綿棒等を使って完璧にふき取ります。 私は取り方が足りなかったようで、 当初ヒートシンクに付いていた熱伝導シートを使う予定でしたが、 表面のシリコングリスが付着して、粘性を取ってしまい、 他の物も含めて3枚、熱伝導シートを無駄にしてしまいました。

今回使うAlpha社製のヒートシンクS1540-20Wです。 40x40x20というサイズで、KT266Aより1回り大きいのです。 元々はZALMAN社製のZM-NB32Jを検討していたのですが、 販売店にいった所、品切れ・入荷待ちとのことだったので、 別の販売店に置いてあったこのヒートシンクにしました。

3枚も熱伝導シートを無駄にしてしまって後が無いので、 もう一度シリコングリスをつける事にしました。 以前取り外したファンを買った時に付いてきた物があったので、 それを使う事にしたのですが・・・分量に悩みます。 全体に満遍なく塗ったのは良いんですが、 チップに歪みがあるようで、場所によって、 とりわけ中央部がヒートシンクに触れていないようです。 コアが触れていないのでは話になりませんので、 多少たっぷり目(チップの文字が読めなくなる程度)に塗って取り付けました。

全体像はこんな感じです。 ちなみに、CPUに取り付けてあるファン(吸気型)からの風が、 チップセットに取り付けてあるヒートシンクにも当たるので、 放熱には問題ないようです。 ところで、固定する物がないので、つまりシリコングリスだけで取り付いているので、 触ると動いてしまいます。 ちょっと不安なので、何か策を考えています。

また、同時に買ってきたスパイラルチューブも取り付けてみました。 これは安価(300~500円程度)ですが、 ケース内のコードをまとまるのに大変便利です。 エアフローの点でも良いでしょう。

熱伝導接着剤

結局、熱伝導接着剤を使って取り付ける事にしました。 使ったのは銀65%配合のもので、熱伝導率は7.5W/mk。 まあ、KT266Aチップセット程度の発熱ならば十分な性能といえるでしょう。 今回は、前回の失敗もあったので、市販のウェットティッシュ(アルコールを含むもの)を使い、 ヒートシンクに付いているグリスを良く取ってから取り付けました。

このタイプの熱伝導接着剤は、2つの薬剤を混ぜて凝結するのですが、 A4のPPC用紙の上に2つのチューブからほぼ同じ量を出し、 ヘラで満遍なく混ぜてからチップセットに塗っていきました。

ショップの店員曰く取り外そうとするとチップごと取れるそうですが、 実際取り付けてみても、マザーボードを持ち上げられる位に良く接着しています。 熱伝導性についても、塗り方が悪かったのか以前よりは多少落ちるようですが、 それでも申し分ない程度の放熱性能です。

Reference