Web Safe Colors

ウェブセーフカラーとは何か

皆さんもウェブセーフカラーという言葉を 1度は目にしたことがあるのではないでしょか。 ウェブセーフカラーとは、 ウェブページを作る際にOSや機器の違いに関わらずほぼ同じ色となる、 つまり機器によって変化することのない安全な色です。 従って、ウェブサイトのロゴを作ったり、コンセプトカラーを決定する際には、 このウェブセーフカラーの中から選ぶのが、慣習となっています。 このウェブセーフカラーは全部で216色あります。

なぜ216色なのか

なぜウェブセーフカラーは216色なのでしょうか。 これにはコンピュータが色を扱う、その仕組みが関係しています。

コンピュータは色をR(Red=赤)、G(Green=緑)、B(Blue=青)の 光の三原色それぞれを数値化して処理しています。 つまり、赤、緑、青の各値を組み合わせて色を表現しているわけです。 この時たいていのコンピュータでは各値を、 0~255の256段階(=8bit)として、 全体では1677万7216色(=24bit)で処理しています。 例えば赤(原色)は赤=255、緑=0、青=0といった具合です。

しかし、旧式のコンピュータ等では、 これが全体で256色(=8bit)に制限されている事があります。 この場合、各色を0、51、102、153、201、255の6段階で表し、 余った40色は各コンピュータに依存した色に割り当てられています。 つまり、この各コンピュータに依存しない、 共通の色が6の3乗、216色となるのです。

画面上の色と印刷物の色

さて、貴方もコンピュータでグラフィックスを作り印刷した時、 色が自分の思っていた色と程遠い物だった事はないでしょうか。 実は、画面上で見る色と印刷される色はまったく別物で、 これは、両者の色の作りかたが根本的に異なる為です。

先ほど述べたように、コンピュータは色を光の三原色として扱っています。 しかし、これはブラウン管や液晶ディスプレイといった、 光を放出して色を表現する機器への出力にしか使えません。 インクジェット、レーザーといったいわゆるプリンタ等の機器は、 色を光ではなくインク、つまり塗料を用いて色を表現しており、 この場合、色は光の3原色ではなく、色の3原色を使って表される為です。

色の3原色はご存知の通り、青、赤、黄の3色(Cyan、Magenta、Yellow)です。 色の3原色を使って色を表現する場合減法混色(げんぽうこんしょく)、 つまり3色を足していく事で黒に近づいていきますが、 逆に先ほどの光の3原色の場合加法混色(かほうこんしょく)、 つまり3色を足していく事で白に近づいていきます。 このように両者の色の表現方法は真逆であり、 従って表現できる色数や、その範囲にも違いがあります。

これはどうしようもありません。 プロフェッショナルの人々はAdobe Systems社の Adobe Photoshop等を用いて この問題をほぼ解決しています。 また、最近ではsRGBという色の国際標準規格があり、 対応機器のsRGBモードを使えば、画面上と印刷物とで色の差を軽減することができます。 ただし、sRGBは色の表現力で劣り、また対応機器はあまり普及していませんし、 さらにsRGBモードでないかもしれません。

ディスプレイによる違い

これもどうしようもありません。 機器によって表現できる色数や、色見が異なる事は多々ありますが、 これは指定された通り完璧な色を表現できるディスプレイが現時点では無い為、 どれが正しく、どれが間違っているといった言及ができません。 従って、微妙な違いに関しては目を瞑るしかありません。