Last Updated: 2002年6月5日



先行者も喜ぶ、の図(笑)


ここは、OLYMPUS MOS331に関するページです。

最初に言っておきます。
真似してもかまいませんが、何が起きても私は知りませんよ。
自分で責任を取れる人だけやってください。



 実はこのドライブ、2台目だったりします。最初の1台目は、ジャンクで2000円(確か)で秋葉原の露店で買ったような気がします。私の記憶が確かなら(笑)
 でもって、最初はUSB-SCSI変換ボードにつなぐ予定だったんですが、試しにSCSIにつないでチェックしてみたところ、ちょっと大きなファイルを読むとエラーになる始末。埃が詰まったのかと思って掃除してみるも、効果なし。あた…久々にホンモノのジャンクを買ってしまった…と当時は悔しく思ったのでした。今就職活動中だから、「こういう経験は他山の石として、自らを磨くために使いたいと思います!」とか言うとよろしいのかな?

 で、googleで調べてみると、出るわ出るわ。こりゃリコール…じゃなくて回収モノでっせ。
 私がエンジニアならこんなもん世の中に出したことを恥に思わんといけないな、と思った次第でした。

 でもって、USB-SCSI変換関係のページをブラウズしているときに、このドライブのことをひょいと思い出してしまったわけです。さらに、研究室にあった同型のドライブも同じ症状という…こりゃ偶然とは思えません。今回はこいつを直すことにします。新しくUSB接続の640M MOが入ったので、存分に壊せます(笑)
 しかし、このドライブ関係のホームページを見ていて気が付いたことがあります。

1.どの環境でも、故障したドライブは半年〜1年してから調子が悪くなっている。

2.キャッシュを切ると安定することがある。でも、不安定なままのこともある。

3.メーカーに修理に出しても、BIOSのバージョンが上がるだけで、根本的な解決には至っていない。(再度同じ症状に悩まされる)

ということは、BIOSのバグではない可能性が非常に高いのでは、と思いました。そして、メカ系はとてもきれいなのに、使い物にならなくなる(これは私の手元のものだけかもしれませんが)ということを考えると、光学系やサーボ系の故障とも考えにくい。ってことは、基板か?しかもキャッシュを切ると安定することもあるってことは、電源が弱いんじゃないか?(前のFW-K7VMといっしょだな)

 ってなわけで、開けて基板を見てみます。
(ちなみにこれは改造後の写真です。お間違えのなきよう)

 うわ。なんだこのショボショボな電源まわりは。キャッシュ用(たぶん)のDRAMのそばにパスコンがないぞ。あ、裏側についてる。でもこんなゴマみたいなのでいいのか?DRAMってけっこう電気を食う(リフレッシュの瞬間とか)のに…これって、ビンゴ?
 さらに、電源のすぐそばにある電解コンデンサは、爆発寸前になっている始末。こりゃ動くほうがすごいわ。ついでにほかのデバイスにもパスコンがついているか見てみましたが、いずれもゴマみたいなサイズ。なめとんのか(怒)せめて電源のそばの電解コンデンサをもっと熱に耐えられるやつにして、容量を倍にしろ。だめなら2つか3つ付けろ(そのくらいのスペースはある)。ってもう現行商品じゃないから言っても意味ないか?いずれにせよオリンパスのMOはもう絶対買わんぞ。

 というわけで、対策がわかったのでまず電解コンデンサを交換。でもって、念のためにパスコンも追加。あと、モータのグランドパターンがDRAMの真下を通っているので、ジャンパを飛ばして別の経路を確保。ついでに電源の電解コンデンサの足から、モータドライバの近くの+Vccの点にもジャンパ。やってることはクルマのアーシングといっしょだな、こりゃ。ちなみに基板を↑の写真の状態にするとき、ここのフレキをはずしておかないと、フレキが切れて面倒なことになるかも
 でもって、飛ばしたジャンパはホットメルトで固定しておきます。たぶんこれで大丈夫だと思うんだけど、保証の限りじゃないってことで。
 この改造を施すと、見事復活しました。っていうか、この対策を取るために、リコールかけるべきだったんじゃないか?まぁこうしてネタになったからよしとするか。

こっから下は小難しい算数と電気回路理論に基づくチョーいいかげんな検証です。読みたくない人は読み飛ばして結構でし。
 ついでなので、このMOドライブに使われているDRAM(で2つ並んでるチップ)と同型のDRAMのpdfもついでに置いておきます。(←こいつを読むにはAcrobat Readerが必要です。雑誌の付録CD-ROMとかによく入っているんで、入れておくと便利かも)
 んで、このpdfによると、DRAM2つで最大1Wくらいの電力を食うらしい(ちょっと多めに見積もってます)。で、DRAMが読み書きされるときにかなりの電気を食うってのは、そこらへんの電子回路の教科書でも読んどいて。んで、電力[W]=電圧[V]×電流[A]で(高校でやったよね)、今回電圧が5Vってことは、1[W]=5[V]×電流[A]っていう方程式を解いて、電流は0.2Aってことになる。しかもメモリが頻繁に読み書きされるとき=MOを読み書きするときなんで、このときはモータ類もレーザーピックアップもフル稼働。すると、何が起きるか。
 普段平地で暮らしていた人が、エベレストとか高いところに行くと息苦しくなるみたいに、ICとかも「息苦しく」なって、変な動作をしてしまうのだ(人間=DRAM、空気=電気って置き換えて考えてね)。たぶん、今回の原因はそんなとこじゃないかと思う。
 まぁ、そんなとこかな。



 更新 2002.6.5

 で、その後。1週間電源入れっぱなしですけど、問題なしです。読み書きともに。先行者も再生できますし(←いいかげんにしろというツッコミは却下)、レポートを読み書きしても平気です。このまま先行者再生させてほっといてみようかな(笑)…


ホーム

090/Yoshi.