Fender製ギターアンプ、SL-15DXについてのページです。


Last Updated: 2002年4月16日


 こいつはサークルの部室にあったものを譲ってもらったものです。INPUTにつないでも音が出ないということで、 単純にもらって来ました(笑)

 ギターアンプは電気的には大して難しい回路ではないので、聴診器みたいなやつを作って、それで信号を追いかけて みました。作り方はここにあります。1000円あれば作れますが、触る場所によっては危険を 伴いますので、それは各自で基板を見ながら判断してください。壊しても値段は知れていますが、身体に危険が 及ぶかもしれないので、そこは自己責任ということで。(危険といっても、それが後で知識として役に立つこともあるんですけどね)
 さて、実際にエレキギターを弾きつつ、聴診器でどこまで信号が来ているか調べます。すると、あるコンデンサのところを 境に、音がまったく聞こえなくなりました。そのコンデンサの足をよく見ると、ハンダがいいかげんについています。ここを きちんとハンダで付け直したところ、見事音が出るようになりました。


 しかし、今度はディストーションがほとんど効かないことに気が付きました。大きな音を入れればちゃんとかかるのですが、 小さな音ではまったくと言っていいほどかかりません。おそらく、オペアンプのゲインが足りないのでしょうね。
 でもこれはいじらないことにしました。面倒そうなので(笑)

 さて、それはさておき分解中に一番スピーカーに近い段のトランジスタの足を折ってしまいました。しょうがないので 秋月電子にトランジスタの買い出しに行って…と思ったら、このアンプに使われている2SD2058というトランジスタは廃番で、 どこにも売ってない(泣)あまつさえ98年のトランジスタ規格表にもないし、インターネットでもデータが見つからない(泣) やっちゃったなぁ…と思いつつ、同じ2SDならなんとかなるかな、と2SD1763をとりあえず2つ購入。
 ところが音が小さすぎ。それならとINPUTからの増幅をしているオペアンプのゲインを上げてやると(具体的にはVOLUMEの 可変抵抗と直列に入っている抵抗に並列に20kをつないだんですが)、今度はひどいノイズが… まぁしょうがないんだろうけど、アナログ設計の難しさ(バランス感覚?)を実感。しょうがないので、もちょっとhFEの大きい トランジスタ買ってきて試すかぁ、と思い、その日はここで打ち止め。
 次の日、同じく秋月電子で2SD1406を購入。換装してみると、バラックながらけっこういい感じ。ただ、前より高域が 強くなったかな。そこで、もとの箱に組み込んでみる。
 ところが、組み付けて電源を入れると、ピーという音。筐体を抱えて作業していたので、 もろに耳を直撃。うぎゃー! よいこのみんなはまねしちゃだめだよ。
 どうも前の段の増幅度がありすぎて、発振しているらしい。そこで、帰還を掛けている抵抗を、22kから10kに変更。1つだけ 基板の裏側にある抵抗だから、すぐわかった(笑)
 で、これで発振は止まったものの、まだ高域に耳につくノイズが。トランスからのノイズもあるみたいだ。トランスは遠ざけて ナントカしたけど、高域のノイズ対策はどうしようかなぁ(泣)やはし、共振が起きてるっぽいのでゲインを下げるしかないのかな? あー、こうやってドツボにはまるんだなぁ(泣)


 で、後日談。ノイズの方はライン入力のハンダが甘いところがあって、それを修正して解決。あーなんてあっけない。
 ついでに発振も帰還をかけている抵抗を変更したときに直ったらしく、ノイズフロアもだいぶ修正されていたりしたのでした。
 教訓:アナログ回路を侮るなかれ。ハンダミスはくだらんハマリを有無。じゃなくて生むだってのはツッコンデクレタヨネサミシイナヲレ


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