MSX PLAYerへ戻る MSXマガジン永久保存版1,2刊行記念、MSX PLAYerを遊び尽くそう

本サイトの目的、MSX PLAYerとは何か

● 本サイトの目的

 本サイトは、MSX公式エミュレータ MSX PLAYer をアマチュアプログラマが活用するために役立ちそうな資料をまとめたものです(予定)。MSX公式エミュレータは(株)ASCII発行のMSXマガジン永久保存版とMSXマガジン永久保存版2の付属CD-ROMに納められています。

 両特集誌にも必要十分な解説があり、技巧を凝らしたゲームや参考になるBASICプログラム等が満載されています。しかし、少し高度に応用しようとすると、資料不足の壁に当たります。MSX全盛の時代(1980年代後半)には公式、非公式の資料が容易に手に入りましたが、いまではインターネットに分散する資料を集め、想像力で補いながら、公式エミュレータでチェックするしかありません。
 ちなみに私はMSXの実機を所有していませんので、厳密にはMSXの資料ではなく、MSX公式エミュレータ、つまりMSX PLAYerを活用するための資料と言うべきでしょう。

● MSX PLAYerとは何か

 MSX PLAYerはMSX公式エミュレータの名称です。仕様を下の方にまとめてみました。
 エミュレータはパソコン等の機能をシミュレーションしてしまうソフトのことです。今は売られていないパソコンで作動するプログラムをどうしても継続して使いたい場合などに用います。ですから、通常は見栄えや速度にこだわることはありません。必要なプログラムがとにかく動作すればOKなのです。
 ところが、MSXの場合は少々事情が異なります。MSXはゲームに適したパソコンとしても有名でしたから、キーの操作性や反応速度、色の再現性、音楽や声の質感などが違ってしまうとゲームで楽しむどころではありません。通常のエミュレータはそれなりの画像が出てきて動くだけでも評価されますが、MSX PLAYerは何もそこまで、と言えるくらいに実機を忠実に再現しています。
 また、導入してすぐに使えるように工夫がされている点も特徴です。あたかも実機を買ってきて、梱包を解いて電源とテレビをつなげばすぐに使えた、と同じ感覚です。

● MSX2+、MSXturboR

 歴史的にはMSXには4規格があります。MSX(以下MSX1と表記。1983年)、MSX2(1985年)、MSX2+(1988年)、MSX turboR(1990年)です。MSXは低価格で手軽なパソコンとして各社から発売され、ヒットしたようです。MSX2は改良型で、MSX全盛期を築きました。私が仕事で使った思い出のMSXもMSX2です。MSX2+は高度な表示と漢字対応を備えたMSXの理想形でしたが、意外なことに伸び悩み、ワープロ用途にも耐える高速で高機能なturboRはわずか2機種が発売されたのみでMSXの歴史はいったん終わってしまいました。
 MSXマガジン永久保存版のMSX PLAYerはMSX2+相当、永久保存版2のMSX PLAYerはturboR相当ですから、多くのMSXファンには新鮮な印象のはずです。

● MSXマガジンのMSX PLAYerの仕様 (調査中含む)

Windows XPとWindows Meで動作させています
永久保存版のMSX PLAYer
MSX2+ 相当
永久保存版2のMSX PLAYer
MSX turboR 相当
CPU Z80A(3.58MHz) Z80A(3.58MHz)
R800(7.6MHz)
RAM 128KB 512KB
VRAM 128KB 128KB
VDP V9958 (SCREEN 0〜12) V9958 (SCREEN 0〜12)
最大発色数 19268色 19268色
最大画面解像度 512x424 512x424
スプライト 8x8/16x16 32個 8x8/16x16 32個
スクロール 縦横 縦横
音源 PSG (方形波、ノイズ)
MSX-MUSIC (FM音源)
PSG (方形波、ノイズ)
MSX-MUSIC (FM音源)
PCM (8ビット モノラル)
SCC (ウェーブテーブル)
FDD 仮想FDD x4 + 実FDD(2DD) 仮想FDD x4 + 実FDD(2DD)
HDD なし なし
メモリーディスク あり あり + RAMディスク
BASIC MSX BASIC v3.0
Disk BASIC v1.0
漢字BASIC
MSX BASIC v4.0
Disk BASIC v2.01
漢字BASIC
MSX-DOS MSX-DOS v1.03
COMMAND v1.11
MSX-DOS v2.30
漢字ROM 16x16 第二水準まで 16x16 第二水準まで
同梱ソフト
(ゲームとBASIC
のデモ以外)
簡単なアセンブラ開発系
MuSICA (音楽制作)
グラフサウルスv2.0(画像ツール)
MSXべーしっ君ターボ
(実時間BASIC コンパイラ)
MuSICA (音楽制作)
資料 MSX-BASIC MSX-DOS 2
MSX-BASIC (追加分のみ)

● Webを探そう

 MSXファンによる多数の貴重な資料、プログラムがインターネットで手に入ります。Google等の検索エンジンから簡単に到達できます。

● エミュレータファンに

 MSXには多数の有力なエミュレータが存在するようです。MSX PLAYerは公式エミュレータということか、現状ではエミュレータにありがちな機能がなかったりします。
 まず、ゲームカートリッジから吸い出したデータをそのまま使う手段はなさそうです。そのかわり、Windows機のUSBポートにつなぐ公認の「MSXゲームリーダー」が発売されるようです。
 自作したプログラムの保存等は、Windows機では2DDフロッピーディスクを使うことになります。つまり、MSX PLAYerでフロッピーに保存し、Windowsではフロッピーから読み込むことになります。逆ももちろんできます。一部のゲームのセーブデータに関しては永久保存版p108〜109の方法でWindowsで保存できるようです。
 仮想フロッピーの変更部分はWindowsのファイルになるので、保存だけなら、それをWindowsで保存すればよいと思います。このファイルの仕様は公開されていないようですが、未確認なものの、フリーソフトでWindowsのファイルと直接仮想フロッピーのファイルが交換できるようです。

● 自己紹介

 私はMSXの実機を個人所有したことはありません(爆)。しかし、仕事上のビデオ編集にMSX2を購入し、使用したことはあります。そのため、若干の書籍は所有しています。だいたいこの線で、私の年齢・趣味・職業などは推定できると思います。
 最初のMSXマガジン永久保存版は買いのがしました。しかたがないので(失礼)秀和システムの「楽しい!! MSXエミュレータ&ゲームス」を購入、MSX PLAYerとの最初の出会いです。その後、某ソフトハウスのメールマガジンで永久保存版2が出版されることを知り、発売日に書店に行くと、全く心配のないほど永久保存版と永久保存版2が並んでいました。つまり、目当ては某ソフトハウスの新作ゲームができる、ということです。
 買ってみて、MSX PLAYerの出来が優れていることに気づきました。ひょっとしたらBASICマシンとして活用できるのではないかと思ったのですが、すぐに資料の壁にぶち当たりました。よく考えてみたら、私の頭はMSX2で止まっていたので、当然と思えてきました。今もWebサイトを維持している熱心なファンの多くは、おそらくMSX2+にもturboRにも精通していることでしょう。そこで、私の出番もあるのではと思い、本サイトを立ち上げることにしました。
 資料を小出しにするつもりは毛頭ないのですが、時間があまり取れないので、私の調べたことを順次公開して行きたいと思います。感想等ありましたら、前のページの下の方に連絡先がありますのでお知らせいただければ幸いです。ただし、返事に2週間近くかかることもありますので、ご了承ください。

2004年1月12日 12:29:20