福祉と介護について

最終更新日:2008-08-13

日本に福祉を。
暫く前のこと。
日本にも高齢化社会がやってくると言われた時代があった。

日本の福祉、年金制度は…。
労働者が、収入の内の一部を将来の年金として国に納める。
また、会社などの事業者が年金制度に従って納める。
国民の年金は、どんどん国に納められた。
それが、将来受け取る年金だと言われた。

ところが、実際は、現在労働者が納めている年金を
現在年金を受け取る高齢者たちに支給している。
つまり、現在の国の人口のバランスの中で、
労働者が、高齢者を支えているということだ。

現在苦労して年金を納めている人たちも、
将来高齢者になったときに年金が受け取れるのだから
五分五分であると見る。
と、きっと説明したのだろう。
そう机上論で片付けたのだろう。

それが、どうなったのか?。
年金の財源に余裕があった頃のこと。
国のお役人さんたちは、その年金を使ってしまった。
あれも、これも、いろいろなところに使ってしまった。
どんな気持ちでそれを行ったのだろうか?。
まずい、やばいと考えただろうか?。
いや、ばれない、どうにかなるさと考えたのだろうか?。

現在も、高齢化社会は続いている。
このまま、暫くの間、高齢化が進むという。

そう、高齢化社会の裏には少子化社会がある。
子どもが減少する。
それは、子どもの死亡率が増加するのではない。
出生率が高齢化率よりも下がる。

65歳以上の高齢者が増えているのに、
人口のバランスで見て、労働者や未成年の率が
同じように増加してくれない。
つまり、高齢者が増加して、
それを支える人口が追いつかないのだ。

すると、どうなるのか?。
労働者が高齢者を支えるために、
よりたくさんの年金を納めなければならない。
はたして、労働者にそれだけの余裕があるのだろうか?。

高齢者の介護制度もスターとした。
介護は必然のことだ。
年を取り、体が不自由になり、周囲の助けが必要になる。
家族が介護をするところもある。
しかし、核家族の日本では、それもうまくいかない。
いや、専門的な介護は家族だけでは無理が出てくる。

昔から、有料の介護、ヘルパーさんというのもある。
必要なときに有料でヘルパーをお願いする。
だいたい、時給いくらといっても、
月額、年額にするとかなりの高額になる。
それを、一般の庶民に負担できるだろうか?。

そこで考えられた介護制度。
40歳以上の人々が介護費用を納める。
それが国の財源となる。

介護が必要となったとき、申請をして、認定を受けてから
介護事業者と契約してサービスが利用できるようになる。
介護サービスには価格が決められている。
1時間いくらのように。
利用者がサービスを受けるとき、
基準額の内の1割、または、決められた割合で自己負担する。
その残りの部分は、国の財源から支払われる。

介護事業者は利用者と契約した後、
サービスをどんどん提供する。
そして、利用者と国から費用を受け取る。

これは、一見するとよく出来た制度のように見える。
ところが…。
この制度を開始して、何が起こったのか?。

介護事業者が急増した。
利用者を獲得するための競争が起こった。
サービスを提供するヘルパーを急速に増やした。

事業者といえども利益が重要。
ヘルパーさんたちは安い給料で雇われ、
厳しい労働をしている。
生活がやって行けず、止めていくヘルパーさんたちもいる。
燃え尽きてしまう人たちもいる。
不正請求で国から不正にお金を受け取った事業者もある。
そして、財源がパンクした。

その後、介護制度が何度も見直された。
事業者の中で、つぶれるところが出た。
違法な事業者は廃業した。

では、それで、介護は正常になったのか?。
いや、そうでもないらしい。
それはどうしてなのか?。


日本の介護制度が、福祉制度が、
ビジネス化しているところにある。
高齢者が増えて、介護が必要になってきて、
そこで介護事業を計画する。
財源や集金方法も考える。
介護が必要な人々はたくさんいる。
サービスを売ればお金が儲かる。
さあ、どんどん働いて、どんどん集金して…。
競争によって強いところに利益が集中する。


ところが…。
これでは、財源がいくらあっても足りない。
一般の庶民には、介護が必要であっても
その額を負担できないところも出てくる。

当初の計画では、巨大ビジネスになるはずだった介護ビジネスが、
蓋を開けてみたら企画倒れになってしまった。
ヘルパーの給料は上がらない、仕事はきつい、
事業者は、合理化しながらもどうにかして利益を上げようとする。

これでは、福祉とはほど遠い。
世界の福祉先進国とはかけ離れている。
そもそも、日本は、公共事業が世界的に高く、
福祉や社会保障が世界的に低い。
それでも、経済大国であるという。

世界の福祉大国に学ぶ必要がある、と。
福祉の専門家、福祉大学などの話を聞くと…。
福祉とは何か。
どういうものか。

人々が幸せを感じられるような社会であること。
自己の存在価値を認め、生きがいのある人生を送ること。
人間として、人間らしい生活を送ること。
自他を愛すること。
誰かを助け、助けられ、お互いに助け合うこと。
その他…という。

高齢化社会の福祉とは何か。
どういうことか。
間違っても、事業者がサービスをどんどん売りつけて、
集金して、お金儲けをするものではない。

困っている、助けが必要なときに適切な支援、援助があること。
自分で出来ることは、自発的に行うこと。
全てがお金ではさびしすぎる。

そのためにも、世界の福祉先進国に精神も、制度も学ぶこと。

これからの日本の福祉が、より良いものに成長しますように。
ちょっと、そんなことを考えた。
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