母なるもの、父なるもの

最終更新日:2006-07-06

心はたくさんのコンプレックスからできている、と。
巨大な無意識の世界。
その内、ごく一部が意識されている。
光が当てられている。

あなたのおかあさんはどんな人ですか。
と、誰かに聞かれたとする。
背が高いとか、低いとか。
太っているとか、痩せているとか。
そんなような見た目の感じを答えるかもしれない。

料理が上手とか、何か得意なことについて答えるかもしれない。
優しいとか、怒ると怖いという経験を答えるかもしれない。

あなたのおとうさんはどんな人ですか。
と聞かれたら・・・。

母親と父親を比べると、
たぶん、母親の方が父親よりも家にいて
いろいろと世話をしてくれるかもしれない。
父親は会社でお仕事・・・ということもあるだろう。

では、あなたの理想のおかあさんは・・・。
また、あなたの理想のおとうさんは・・・。
と聞かれたらどうだろうか。
たぶん、自分の願いを全て適えてくれるような人物像を描くかもしれない。
それとも、良いことをしたときは誉めてくれて、悪いことをしたときは
ちゃんと叱ってくれる・・・。
そういうバランスのとれた人物像を描くかもしれない。

これらは、みな実際の母親、父親などを見て
それについて思うことを話すことが多いのだろう。

では、あなたの心の中にある母親像はどうですか。
また、あなたの心の中にある父親像はどうですか。

これも現実の母親、父親のイメージが入るかもしれない。
もっと自由に話をさせるとどうであろうか。

母のイメージは・・・。
子供をだっこしたり、おんぶしたり。
おっぱいをあげたり、食事をさせたり。
排泄などの世話をしたり。
家のことをいろいろとしたり。
掃除、洗濯、買い物、料理。
縫い物をしたり・・・。
そういうものを描くかもしれない。

父なるもののイメージは。
力持ち、日曜大工。
よく働く。
物知り、遊んでくれる。
大きな背中・・・。
怒ると怖い・・・。
そんなことをイメージするかもしれない。

これらのイメージは、多くの人たちの中で
どこか共通していることがある。
それは、母なるもの、父なるものに対して
その機能、役割、長い人類の歴史での経験が無意識に保存されて
イメージされると考えることができるようだ。

ということは。
現実の世界に私(自己)や他者が存在していて、
実際に母親や父親が存在していて、
心の内側にもイメージの母なるものや父なるものが存在している。
それらがみな関わりあっている。

実際、母親は女性で、父親は男性である。
ところが、男っぽい母親とか、女っぽい父親もある。
母親にもいろいろな面があり、父親にもいろいろな面がある。
母親、父親それぞれの心の内側に母なるもの、父なるもののイメージがある。

立派な親であっても、子供っぽい面があることもある。
これもバランスである。

子供の心の中にある母なるもの、父なるもののイメージ。
大人の心の中にある母なるもの、父なるもののイメージ。
それらは経験や記憶、その時代、社会によっても変化するのだろう。

また、普遍的無意識にあるイメージは
人類、民族、国、社会、時代によって共通しているらしい。

それから、国や社会、時代によって、この母親機能、父親機能も変化する。
現代の日本はどうだろうか。
戦前、戦後で大きく変化した。
価値観が変わった。
社会の構造や仕組みが変わった。
そして、いろいろな社会問題も生まれている。
それらの問題を解決するには・・・。
うまく機能してバランスするには。

母なるもの、身体。
父なるもの、精神。

戻る