TEL/LAN接続:

このページについて:

家庭内LANを構築する際のコツを書いておきます。今回はTELケーブルとLANケーブルを接続する方法についてです。



家庭内LAN構築したい!:

家庭内LANはとても便利。複数のコンピュータがある家庭なら迷わず家庭内LANを構築することをお勧めします。
ただ、めんどくさいのがケーブルの引き回し。LANのケーブルは太く、多くの場合フレキシブルになっていて、取り回しに一苦労です。特に、部屋と部屋の行き来には、ドアや窓を経由して行かなければならないので、家庭内LAN構築の大きな障害になっています。今流行の無線LANや、これから出るであろうBluetoothも良いですが、いかんせんコストが高い。どうにかできないかを考えました。


ドアも窓も通り抜けるケーブル:

ドアも窓もたいてい数ミリの隙間が空いています。お店では、平べったいタイプのLANケーブルも売っていますが、これでもこの数ミリの隙間は通りません。最近薄い0.5mmタイプの電話線のケーブルがそこらかしこで売っています。これを利用することにしましょう。なんとなく似てるし、LANは4線の信号線さえ通っていれば、だいじょぶそうです。(したがって、買うのは6極4芯タイプ!)


コネクタ作り:

問題は接続方法。LANとTELのジャックは同じような形状をしていますが、大きさが違います。このRJなんちゃらをうまく接続する方法が必要です。個人的に、美しくないと納得いきません。ただ、お互いのケーブルをぶつ切りにして、半田で繋げただけじゃ嫌だーい。もっとカッコイイコネクタが作りたい。そんなとき、電器屋で見かけたのが、よくあるLANコネクタ。近くに同じ形のTELコネクタもありました。買ってきていじくってると、ある妙案が…!


分解・合体:


このコネクタ実は、真ん中で分かれるようになっていて、しかもLANもTELも同じ接続部分で、中身も一緒。左右を持ってちょっと力を入れてひねるようにすると、分解できます。中にジャックみたいのが入っているので、はまっているのを一度外します。そうしてから、ピンを丁寧に軽くまげて真っ直ぐにすると、あら不思議抜けちゃいます。片方だけ全部はずして、LANであればTELに、TELであればLANに繋げます。LANは8芯中4芯を利用、TELは4芯なので、結果4×2で8芯分余るはずです。ピンを何度も曲げ・戻しを繰り返すとぽっきり折れてしまいますので、予備に取っておきましょう。
10BASE・100BASEで使っているピンは1・2・3・6番のみです。これを適当にTELのピンに割り振りましょう。(ピン配列の向きに注意してください)



←配線し終わったものをはめ直すと、こんな感じになります。TEL側は真ん中よりの4芯を使えば、適当に配線を割り振ってOKです。ただし、必ず同じ配線のものを2つペアで作ってください。


←左が元のLANコネクタ。右が今回作ったLAN/TELコネクタ。見た目も美しいでしょ(笑)しっかりホールドされ、丈夫です。色分けされているので、ケーブルの接続に戸惑うこともありません(?)


確認作業:

LANケーブルの方は、より対線になっているので、ノイズが少なくすみますが、TELケーブルのようにストレートのままだと、ケーブル長が長すぎる場合データ通信に問題が出てくるかもしれません。(実際、電話でラジオが聞けるという話もあり)
とりあえず、このコネクタを作ったら、必ずLinkするかどうか、pingでパケットロスがないかどうか、確認してください。家では途中の薄型TELケーブル20mを挟みこんでますが、今のところパケットロスもなく、無事通信できてます。
念のためノイズフィルターを端に付けておくといいでしょう。