8月4日朝
【朝食】
昨晩は早めに寝たので、6時すぎに起きる。今日の予定としては、JR男鹿線の時刻表を入手し、男鹿水族館への行き方を調べること、そしてお土産を(早々と)買っておくこと、が最低限やっておくべきこと。というわけで、秋田市内を歩く一日にする。朝食はコンビニで調達ってのはイヤなので、携帯で朝早くからやってそうな近くの喫茶を調べる。その中でもホテルから一番近そうだった、アキタニューシティに入っているカフェAMAREで朝食をとった。
グァバ・スムージーがケースの上に乗っていたので、思わずハワイを思い出してしまった。もちろんグァバ・スムージーを注文する。あとは、チョリソーのパニーニとパンプキンパイ。
我ながら朝からヘビーだわ。でも、「今日はよく歩くからこれくらい食べとこう」と口実を作ったのも事実。パニーニはその場であっためてくれるのでよかった。パンプキンパイは生クリームが多すぎかな。
【千秋公園〜あじさい、カラス、だんご〜】
朝食後、千秋公園の売店で売っている名物の千秋だんごを買いに行こうということで、千秋公園へ向かう。その途中、通町通りを通る。コーヒー屋と薬局の建物が凝ってるなー。この通りは景観にも力を入れているようだ。建物の写真とったんだけど、あまりその感動が伝わらないのでその日のうちにメモリーから消去しました。橋のあたりでは、お昼に行われる妙技会の審判用の席が用意されていた。妙技会というのは、竿燈のお祭りに参加する人々が、その技を競う大会です。8月4、5日は予選、6日は本選及び決勝戦が行われます。竿燈の団体戦(規定演技、自由演技)、個人戦、さらにはお囃子も競われます。
話を戻しましょう。千秋公園は予想に反して、坂道の多い公園でした。入り口から既に坂。なんとなく京都の深泥池(みどろがいけ)を思い出して写真をとってしまいました。
坂であることが伝わらない写真ですね(=_=;)
今日も(まだ朝なのに)暑いので、坂登るのがめんどくさいなーと思い始め、お昼まで図書館で本でも読んで行こうかなあと思ったのですが。開館時間は9時。。。あと30分も待ってるくらいなら公園に行ってしまえってことで、女子高生が次々と消えていく方向へついて行きました。ちなみに秋田の女子高生はルーズソックスなんか履いてなかったですよ。
いったん登り始めると、やっぱてっぺんまで登りつめたいのが人間ってもんですよ。てなわけで、上へ上へ。途中で見た門(名前忘れた)は、妙に新しかった。
やっぱり京都の神社仏閣は本当に古いのだなあ、と古都京都を再認識してしまいました。普段は全然そういう意識ないんですけどね。
てっぺんにあるのは、御隅櫓という物見やぐらみたいな建物なのですが、そこへ行く途中、あちこちにアジサイが咲いているのを見て驚きました。今8月ですぜ、ダンナ!アジサイってのは梅雨の時期に咲くもんだろう?
てことで、驚きにうちふるえつつ、一番綺麗なアジサイを写真に収めました。
千秋公園を出るときにも、アジサイの密集地がありました。そこなんかは、日陰であるせいか、まだ色さえほとんど付いていない(白っぽい)状態でした。凄いなー。
さて、てっぺんにある御隅櫓というのは、なんというか、写真に収めてしまうと、ちゃちく見える建物でして、4階建て、エレベーター付きという近代的な建物!中は久保田城や藩主の簡単な展示がしてありました。4階に展望台があって、そこそこ見晴らしがよいです。セリオンというタワーも見えました。椅子があったのでゆっくり休もうかなと思ったけど、カップルが来たので遠慮して降りてしまいました。(その後おじさん二人組みがエレベーターで上がってきたから、あんまし遠慮し甲斐がなかったのですが・・・)
さて、御隅櫓を出るとようやく下りになって楽になったので、途中、弥高神社に寄りました。残りの旅が無事にこなせますように、とお願いしてきました。ここの絵馬はローカルなお願いが多くて面白かったです。変な絵馬も多かったな。「みんなに愛を与えられるような女になりたい、幸せになりたい、いい女になりたい」てなたくさんの願いが一度に書かれた絵馬があったので、「そら、願いが矛盾してるよ」と突っ込んでおきました。寄せ書きする絵馬も初めて見たな。ここの絵馬は何でもありかい!
売店のところまで出てきたので、さっそく団子を買います。
千秋だんごは事前に、秋田の食べ物を紹介されてたサイトで写真を見ていたのですが、その写真とは全然違う。。。売店のおばちゃんに尋ねてみると、暑くて日持ちしないので、4種類入っているやつはもう売っていないという話でした。(;_;)みたらしと、「ずんだ」の2種類のみ。
朝ごはんを食べて1時間半ほどでしたが、水分補給のついでに一つ味を試してみようということで、だんごを持って公園内のベンチへと向かいました。売店のある広場にはちょっと存在意義の分からない銅像と小さな池があります。その銅像は人間の横に鳥がただずんでいるものなのですが、2羽いる鳥の一方の鳥だけ色が違うので、なんかおかしいなあと思っていました。
真正面のベンチに座ってみますと、右のはなんとカラスが口を開けて斜めを向いているのでした。このカラスは水場で涼んでいたのでしょうけど、じっとこの体勢でいたので、ぱっと見、銅像と見間違えてしまいました。
この写真をとった後、カラスが「すんません、私がなりきりカラスです」と白状しに来ました。
犯人登場
それにしても千秋公園はカラスが多かった。。。
さておだんごの方ですが、真ん中のずんだ(緑色のやつ)はそこそこうまかったが、みたらしは京都の方がまし。京都のみたらしは、だんごをあぶって焦げ目をつけてからタレをつけるので、香ばしいのですよ。これを知ると、山パン系のみたらし団子は食べられん。
【昼竿燈】
水分補給もできたので、千秋公園を出て昼竿燈を見に行くことにしました。お昼の竿燈はいちおう第一会場(東側)と第二会場(西側)に別れて審査されます。一度に2つしか竿燈が出ませんし、人も少ないので、じっくり見れて、写真がとりやすいです。とはいえ、雰囲気は夜の方が盛り上がりますので、お昼のうちにここで上手な竿燈会を探しておいて、夜見に行く場所を決めるのもいいかもしれません。案内場でパンフレットを売っていたので、購入しました。300円と安い上に、カラー写真刷り、しかも各町の竿燈会が使う提灯や半纏の模様まで紹介されています。非常によくできたパンフレットなので、是非購入すべし!(京都でこの手のパンフレットを作ったら、700円くらい取るのでは?)案内所では夜会場でどこの竿燈会がどの場所に出るかも教えてくれるので、目当ての会が決まったら、予め場所を聞いておくとよいでしょう。
さて、昼竿燈の様子から2枚ほど。お囃子は太鼓二人、笛一人の組で審査されます。右は額で竿燈を支えている様子です。
竿燈の竿の銀色に見える部分は、竹を継ぎ足したときの接続部分にあたります。銀色の部分が多いほど、多く継ぎ足したことを意味し、それだけ竿燈は背が高く、難易度が高くなります。この日は風がきつくて、竿燈がしなりまくりで大変そうでした。しかも審査は時間が決まっているので、倒してしまうとそのまま時間切れということになってしまいます。倒す人もありましたが、腰技をしつつ、片手で扇子をあおぐ達者な人もいました。
審判は6人ほどのおっちゃんたちで、楽しそうに見ていました。審判はいずれも男性でした。前述のパンフレットには竿燈の歴史年表があるのですが、それによると1980年に「女性参加問題が起こる。」とあります。竿燈の差し手に女性は見ませんでしたし、審判に女性がいないことからみても、このときは女性の参加を認めない方向で決着されたのでしょうね。ジェンダーの視点から見るお祭りというのも、興味深いなと思いました。
8月4日昼
【昼ご飯とお土産探し】
昼竿燈を見ていてもきりがないので、お土産を探しにアトリオン地下に行きました。ここで生の「もろこし」を買ってみた。後でホテルに帰って味を試してみたが、あまり気に入らなかった。「花かたらい」というところが作っている押し花のしおりがなかなかおしゃれだったので、これをお土産の一部にする。
それから男鹿駅までの時刻表とバスの時刻表を調べに秋田駅へ行く。今日もイトーヨーカドーでロックアイスを買い、ホテルへ帰って一休み。さすがに歩き疲れた。しかしおなかがすいてきたので、すぐそばにある無限堂という稲庭うどんの店へ。大きな店だった。14時前だったせいか、1200円のランチ(「はたはた」などがつくやつ)は売り切れていた。ごまだれうどんを食べる。しゃぶしゃぶ用のごまだれほど甘ったるくなく、わりとあっさりめのたれだった。ただ、これだけいい稲庭うどんを、もっとうまく有効利用できる料理があるのではないか、という感想(この店に限ったことではないが)を持ってしまった。
さてその後、再び昼竿燈を眺め(このとき秋田県の観光についてアンケートされた)、お土産探し&発送のため、西武へ向かう。
話は変わるけど、秋田の歩行者信号って、黄色がないのよね。正確に言うと、黄色に相当する、青の点滅時間がきわめて短い。点滅から2秒くらいで赤になるんだもん。ちょっとびっくり。それにくらべ、京都の青信号は点滅時間が長めです。だから、京都では青信号のときは「あー、青になっとるなー」と思い、青信号が点滅しだすと、「そろそろ渡ろうかなー」と思い、青信号の点滅がある程度時間たつと、「そろそろ走ろうかな」と思って生きてるんです、私。それが秋田では通用しない。青信号が点滅して、「おっしゃ、渡るぞ」と思って足を踏み出したとたんに赤ですもの。信号渡り損ねて2度ほどズッコケそうになりました。(^^;)
西武では稲庭うどんやお菓子の詰め合わせをお土産に選び、発送しました。秋田のお菓子では、これというものにめぐり合わなかったので、試食せずに選ぶことになりましたが、「おしゃべりっこ」というクッキーは気に入りました。
一番下のがおしゃべりっこ。スイカとかぼちゃの種が入ってます。
おしゃべりっこの上が「もろこし」です。粉を固めたお菓子で、最初食べたときは「うーん、微妙」という感じでした。そもそも粉を固めてお菓子にするという発想自体になじみがなかったので。しかし、「はったいこみたいで、栄養があってよろしい」だの、「入れ歯なしでも食べられるのでよい」など、一定以上の年齢層には受けが良かったです。(^∇^;)生のもろこしは京都に戻ってから冷蔵庫に長い間入っていましたが、食べなれるとおいしく感じられますね。不思議なお菓子です。
一番上のは「さなづら」(山ぶどう)で、ゼリーというよりはジャムっぽい味わいです。
【迷走した夕食】
そうこうしているうちに夕方4時半になり、お昼がうどんだったこともあって、おなかが空いてきてしまった。(←腹もちの悪い人です)
昨日バスで秋田駅西口を通ったときに、比内鶏を食べさせてくれる和食ぽい店が見えたので、そこに向かう。しかしこの店は通し営業している店だったので、パスしました。西口に行く途中で、アルヴェに寄りました。天井の作りがワッフルぽくて面白い。
しかもここのユーフォーキャッチャーにはおつまみが景品になっているものがある。
何で?何でヤリイカなの?
ちなみにこの「アルヴェ」という名前。「アルタイル」(彦星)と「ヴェガ」(織姫星)を組み合わせた造語であり、かつ「アルヴェアーレ」(イタリア語で大勢の人が集まる場所の意味)と「あるべ」(秋田弁で何かあるさという意味)も掛けているらしいです(パンフレット参照)。あまりにベタ塗りな掛け方で、ひこぼしもびっくりです。
さて、西口にめぼしい食事処がなかったので、再びホテルに戻り、グルメ情報雑誌でチェックしていたイタリア料理店「道化の館」へ行くことにした。歩いていくと結構な距離があった。ホテルを出たのが6時半だったので、竿燈が町内を移動し始めていた。途中で海老の模様の可愛い提灯を見つけた。
パンフレットによると、下肴町の提灯でした。
8月4日夜
【落ち着かなかった夕食】
地図を頼りに、目的のお店の近くまで来たが、「おいしいことを期待させるメニュー看板とか、イタリアの国旗とか」が外に見当たらない( ̄_ ̄;)写真で見る限りはまともそうだったけど、そういえば店の名前ヘンだよな、と嫌な予感がする。変な名前のお店がおいしいってことはあまりない。ようやく目当てのお店らしい看板が目に入った。
看板が喫茶店っぽいよ。(;o;)「●×コーヒー」とか看板に書いてあるよ(大泣
しくじったとは思ったものの、あまりに蒸し暑いしおなかもすいていたので、第二候補に変更する気力もない。写真でイメージしたのとは全く違って、雰囲気的にもメニュー的にも、喫茶店に毛が生えたイタリアンであった。前菜は揚げ物がちと多いかなー、という感じで、気まぐれパスタはいちおうソースを指定させてもらったが、乳化していなかったのでちと残念。ちなみにパスタについてでてきたフォークとスプーンが、デザート用のだったので、「これはギャグなんだ」と自分を納得させた。一番うまかったのはシャンディ・ガフでした。量も多い上に、生ビールで割ってくれるので、めっちゃお得!
このお店だけをもって秋田のイタリアンを評価するのは愚かしいが、「稲庭うどんがあるからいいか」と後ろ向きな納得をしたのも事実だったりする。手打ちパスタを毎日複数種類用意してくれるようなイタリア料理店が秋田でも増えるのを期待しております。
【竿燈二日目】
さて、竿燈会場に戻ると、既に祭りが始まっていました。昨日見た竿燈会のお囃子は、昨日ほど元気がなかったので、いろいろ見て周ってみました。風が強いこともあり、倒れる竿燈が昨日よりも多かった。
↑左の写真はかなり長く継ぎ足していた竿燈で、風にあおられてしなりまくっていました。この後、再起不可能なほどに倒れました。。。
右の写真はお囃子の引継ぎの準備をしているところ。右側の2人が交代要員です。みんな女の子!
五穀豊穣を願うという竿燈祭りの趣旨にふさわしい台車を見つけたので、写真にとりました。
竿燈が黄色く映っています。
竿燈は稲穂に見立てたものらしいですが、下の写真などは、むしろ豊作のときの米俵みたいに見えますね。
今回はお昼にパンフレットで目をつけておいた3つの竿燈会を中心に見るつもりでしたが、西側の端に行くほど人が密集して動けず、3つのうち共和町の竿燈は見られませんでした。パンフによれば5〜6本も継ぎ足すそうで、どんなに背の高い竿燈になるのか楽しみにしていたのですが、残念。あまりに残念なので、共和町の帰って行く様子のみ写真に。
お祭り終了後は今日もやはり、ババヘラを食べて〆ました。パラソルアイスのおばちゃんたちは、神出鬼没なので、暑い時期にはなかなかありがたい。立ち食い文化が公認されているというのは、進んでいるぞ!秋田!
パラソルアイスも、陣取る場所によって行列するところと空いているところの明暗がはっきりしてました。私は行列嫌いなので、空いているおばさんのところに行くと、おばさんは祭りが終わってほっと気を抜いていたらしく、驚いたように飛び上がって、年を感じさせぬ素早い手つきでアイスをこねくりつけてくれました。一本200円です。口どけがよくておいしいです。
祭り終了後も、上米町二丁目の竿燈会は、本拠地で竿燈をやっていました。本拠地は滞在していたホテルのすぐそばだったので、最後まで見守りました。本拠地では四方を電線に囲まれた狭いところで竿燈をあげていました。練習にはよさそうですね。女性陣のお囃子も頑張っていましたよ。上米町二丁目の提灯は、古ぼけた色合いが京都っぽいので気に入りました。
この日は、耳にお囃子の太鼓の残響を残しつつ、ホテルに戻るとほどなく眠りました。
8月4日終わり
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