8月5日朝

 【男鹿へ】
 今日は男鹿へ行く。水族館で人ごみにまきこまれるのはいやなので、早めにチェックアウトして午前中に水族館入りすることにした。朝は駅ビルのドトールで朝食をとった。

 JR男鹿線は予想に反して人はガラガラであった。わざわざ秋田市内からJRに乗って水族館まで行く人は少ないのだろうか。男鹿駅の一つ手前の羽立(はだち)駅で降りて、9:16に来るというバス(男鹿北線)を待つことにした。このバスは一時間に一本しか来ないので、乗り過ごすと大変。そこにタクシーの運ちゃんがやってきて、バスなら水族館まで1時間かかって850円のところを、半分の時間で1000円で連れて行ってくれるという。良い条件なので、タクシーに変更した。男鹿は基本的にバスしか交通手段はなく、タクシーを確実に拾えるところは少ないので、ちょっと不便かもしれない。しかもタクシー料金はかなり幅が大きいので、前もってたずねておいた方がよいだろう。

 乗ったタクシーの運ちゃんは、話やすかった。羽立駅前をダンプカーがやたらたくさん通っていたので、そのことをたずねると、なまはげラインの坂道が急勾配な所をなだらかにする工事をしているという。しかも、前日の地元紙が報じたところによると、この公共工事の入札で談合の疑惑があるという。「こんなところでもあるんだねー」とおっちゃんは言っていたが、そりゃ、どこにでもありますよ。合衆国は独禁法が日本よりも浸透しているはずの国ですが、そのアメリカでえ、司法省反トラスト局の3分の1のスタッフが談合の案件に関わっているらしいのですからね。

 【男鹿水族館GAO】
 平日の午前中だったせいか車の流れもスムーズで、9時半すぎには水族館に着いた。水族館は予想していたよりもこじんまりしたものだった。全体的に水槽が小さいかなという気がする。特に動き回る生き物にとってはちと可哀想かも。ホッキョクグマはやはり不在だった(プラズマディスプレイで映像は流していたが・・・)が、そもそもスペース的にホッキョクグマには狭すぎるのではないか???

 いちおうしおりには、館内撮影不可と書いてあるのだが、入ったすぐの水槽のところから、みんな写真とりまくり( ̄■ ̄;)
おい、秋田県民、マナー守ろうよ。てかしおりちゃんと読もうよ。
でもあまりにみんな普通に写真とってるので、私もつられてとりました。(弱
ペンギンの中で一匹だけ、翼を広げてこっちに背中を向けてるのがいて、可愛かった。



短い足がたまらん♪
ペンギンって、水に浮いているときには鴨みたいな行動するんですね。鴨よりは泳ぎ上手いですけど。

 ほかはクラゲが綺麗だったかな。興味を持ってみればそこそこ見甲斐もあるのですが、1時間あればゆっくり見て回れるくらいの規模でした。東北なまりのおばちゃんが駐車場で、「おっきいけどもー。何かものたりねー。」と言っていましたが、「何かものたりねー」という感想が一般的かもしれません。

 水槽を見て周った後、みやげコーナーを一通り見て、売店ではミックスソフト(いちご+塩)を食べました。塩味のソフトクリーム!?て感じで驚きますが、塩は男鹿の名産だからのようです。塩味がするわけではなく、甘すぎず、なかなか面白い味でした。まずいというのではなく、面白いとしか表現できない味です。塩でまろやかさが出るのは不思議ですね。ペンギンソフトという水色のソフトクリームもあったのですが、これは単に色をつけているだけらしいので、ちょっと残念。

8月5日昼

 【時間をもてあまし、なおかつ暑さでまいる】
 お昼ごはんは、水族館内のレストランで普通にチキンカレーを食べました。普通の味でした。

 昼ごはんを食べ終わった時点で、11時30分頃でした。今晩は磯乃家に泊まるのですが、そのチェックイン(午後3時)まで時間が余りすぎです。水族館前から出ている遊覧船に乗ろうかと思ったのですが、一番近い時間では「11時頃」「13時30分頃」しかないので、時間が合わない。しかも「頃」って何?(アナウンスでも、「頃」って言ってました) 海辺をぶらぶらしてみたものの、砂浜が広がっているわけではなく岩だらけだし、晴れていてあまりに暑いので、観念して男鹿駅までバスで帰ることを考えました。(←ここらへんから、もう頭が動いてません)

 ところがここで乗るバスを間違えました。男鹿まで行くバスではなく、坂の上にある展望台及び第2駐車場へ行くバスに乗ってしまったのです。( ̄_ ̄;)荷物を全て持った状態なので、すぐ目に入ったゲストハウスに飛び込みました。そこのメニューに「日帰り入浴」という文字を発見!「時間をつぶすにはこれしかない!」ということで、コーヒーだけ飲んですぐにゲストハウスを後にし、すぐそばの「帝水」に飛び込みました。

 【日帰り入浴で生き返る】
 帝水はセンスのよい、綺麗な旅館でした。しかもこの日帰り入浴。ハンドタオルとバスタオルがついて、たったの千円!ありえない安さ( ̄■ ̄;)京都にはこんな値段でこんな条件のよい「温泉」なんてありませんよ。その日はちょうどパック旅行の客が入っていたようで、私が行ったのは昼食時でしたので、貸し切り状態!最初は露天風呂の存在に気づかなかったので内風呂に入ってみましたが、熱かったです。露天風呂に出てみると、見晴らしが最高!



この日はよく晴れていて、目の前の原っぱを蝶々が飛んでいました。視界をさえぎるものが何もないので、非常にいい気分でした。露天風呂は内風呂ほど熱くなく、潮風がすずしくてちょうどよかったです。



露天風呂はこじんまりしています。少人数向けですね。

更衣室に貼ってある温泉の入り方に従って、何度か出たり入ったりして、足のストレッチもして、生き返った気分でした。

 タオルは荷物になりますが、記念に持って帰りました。日帰り入浴は時間制限があって、11時〜14時30分までになっています。ここの宿の自慢は夕日を見ながら露天風呂につかることらしいので、夕日を楽しむことはできませんが、人が少ないのを狙うには逆によいかもしれません。パンフレットを見る限り、女性用の露天風呂の方は目の前に木が何本か生えているので、視界をさえぎるものがないという点では、男風呂の方がよいですね。

 【門前へ】
 生き返ったところでようやく移動する気になりました。いったん水族館前に戻ったところタクシーがいたのですが、門前までというと乗せてくれませんでした( ̄■ ̄;)仕方ないので、やはりバスで男鹿駅まで戻り、そこからタクシーで3970円もかけて磯乃家へようやくたどりつきました。タクシーの料金が異常に高かったので驚きました。初乗りは安かったのだけれど、数十秒単位で料金が上がっていくので、運転手の観光案内も半分キレて聞いてました。男鹿の交通機関が不便なのは、やっぱり観光都市としてはすたれているからなんでしょうか?

 磯乃家は、予想通り民宿でした。部屋に鍵ありません。風呂トイレ共同です。合宿所と考えれば一日は過ごせます。でもなぜか携帯は圏内でした。男鹿水族館近辺は圏外だったのにねー。不思議です。

 【なまはげ伝説】
 夕食まで時間があるので、近くを歩いてみることにしました。ゴジラ岩まで行こうかと思ったけど、歩道が続いていなかったので、なまはげ像を見に行きました。



赤いなまはげです。
賽銭箱は、青いなまはげも作りたいから置いてあるのだそうです。でも、なまはげ伝説のなまはげは、全部で5匹いるんです。たぶん、青いのができたら「黄色もほしい」、とかいって、結局なまはげゴレンジャーを作ることになるのだろうなあ、と思ってしまいました。

 なまはげ像の近くに、なまはげ伝説の石碑がありました。私が一読後、「これ、オチないじゃん」と突っ込んだ伝説はこんな内容です・・・


  なまはげ伝説

  昔、漢の武帝が白い鹿の引く飛車に乗り、五匹のこうもりを従えて男鹿にやってきた。
こうもりは五匹の鬼に変わりよく働いたので、武帝は正月十五日の一日だけ休みを与えた。
鬼たちは初めて村里へ出られるうれしさのあまり、畑を荒らし、家畜や娘たちをさらっていった。

  これに怒った村人は武器を手に手に鬼退治に出かけたが、力の強い鬼たちに散々な目にあわされた。
ますます乱暴になった鬼たちに困った村人は、鬼たちと”かけ”をすることにした。
「毎年ひとりずつ娘をさし出すかわりに、五社堂まで一夜のうちに千段の石段を造ること。これができなければ二度と村へは来るな」と。
鬼たちは日暮れをまって、石段を積み始めた。
大きな石をかかえ、あれよあれよという間に石段を積み上げていく。

  あわてた村人は、ものまね上手を使って鬼たちが九九九段まで積み上げたところで「コケコッコー」と一番鶏の鳴きまねをさせた。
鬼たちは飛び上がって驚き、怒り、そばにあった千年杉を引き抜き、まっさかさまに大地に突き刺し山へ帰っていった。

  それからというもの、鬼たちが再び村へ下りてくることはなかった。
五社堂はこの鬼たちをまつったものといわれ、これが「なまはげ」の起こりともいわれている。

 いったいこの話から何を学べというのだろうか?( ̄_ ̄;)

地図によると、この伝説に出てくる五社堂や逆さ杉があるらしいので、そちらへ向かって歩いてみました。門前は民宿のある港町という感じで、ほかには何もありませんので(^^;)

 五社堂入り口に行くまでに、ちょっと奥まった場所に社がありました。妙に古ぼけていて、そこから別の空間に入り込んでしまいそうなくらい雰囲気のある(←宮崎アニメの影響受けすぎ)社でした。



狛犬が犬というより、猿に似てました。社の方は誰も管理していないのか、かなり荒れた状態でした。

 そこから少し歩くと、九九九段の石段のある五社堂へ続く道にたどりつきます。



試しに少しだけ登ってみましたが、石段なので帰り(下り)が大変そうだと思い、時間的に余裕のない今日登るのはやめました。もう5時半でしたし、明日の朝早く登ることにしました。(しかしその晩にものすごい大雨が降ったため、翌朝登るプランもおじゃんになってしまいました・・・)この入り口にもやや大きめの社がありましたが、やはり管理されていませんでした。

8月5日夜

 【魚づくし!】
 宿に帰ってからすぐ、夕食をいただきました。大広間で一人ってのはあまりにさみしいのと、写真をとりたかったので、部屋に持って来てもらいました。



ぱっとみ、あまり大量という感じはなかったのですが、いざ食べてみると、タイの塩焼き、カレイの天ぷら、蟹のボリュームが多くて、全部は食べ切れませんでした。特に、蟹を後回しにしてしまったのを後悔!しかも食べている間にも3品(汁物、そば、煮付け)追加がありました(^^;)左下の皿はちょっと見えにくいですが、ほたての下に、鮭のホイル焼きと子持ちハタハタの焼き物があります。鮭は秋田でよく食べた気がします。最初の日の弁当にも入っていたし、二日目のイタリアンでもパスタに入っていたし、そして今日も。鮭は北海道っていうイメージがあるので、秋田でこう頻繁に出るのは予想外でした。ホイル焼きはおいしかったですけどね。ハタハタの卵はすご〜く食感がありました。硬くてプチプチした感じです。全部食べるには根性とあごの力がいるかも(^^;)

釜飯もおいしかったです。



こんな小さなコンロでもちゃんとおこげつきの釜飯ができるんだ〜と、ちょっと感動でした。釜飯の左上にある貝は、広島で刺身で食べたときには内臓が苦くて苦手になっていたので、ちょっと食べるのに勇気がいりましたが、しょうゆ煮にしてあり、苦いところもなくて非常においしかったです。

 この日の晩には大雨が降り始めたため、8時ころからテレビでFFの映画を見て、風呂に入ってから寝ました。

8月5日終わり



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