【8020運動の話】

新聞でもときどき取り上げられますし、自治体の広報誌にもよく載りますので、お目にしたことがある方も多いと思います「8020運動」
これは「はちまるにいまるうんどう」と読みます。
決して「はっせんとんでにじゅううんどう」などという、ユカイな読み方をしないでください。

これは80歳になっても歯を20本残そう、という数値的目標を掲げたもので、この20本という根拠は、これだけあればなんとか自分の歯のみでご飯が食べられるだろう、ということなんですね。
1989年に愛知県で始まったもので、成人歯科保健対策検討会で取り上げられて以来、一般に膾炙することとなりました。
あまり知られてはいませんがそこまでの中間目標として「6024運動」とか「5525運動」というのもあります。

では実際のところ、80歳の方の歯の残存状況はどうなっているかというと、大体平均して10本程度。20本歯が残っているのは5人にひとりくらいとの調査結果があります。

歯を喪失する原因として大きいのは虫歯と歯周病。
歯周病(歯周炎)とは歯の汚れが原因でバイ菌が繁殖、それが構造的に弱い歯茎との境目から内部に侵入し、歯を支える骨を溶かしてくる病気です。
一般的には歯槽膿漏と言われていますが、正確にはこれは症状名ですね。

「若いときには虫歯なんて1本もなかったけど、今じゃボロボロ」なんて話、よく聞きますが、これは歯周病で歯を失っているケースが多いです。
やはり口腔内の手入れの王道は虫歯の早期発見・早期治療と、定期的な歯石取りによる歯周病のコントロール、日々の正しい歯磨きです。

物がおいしく食べられる、というのは身体の健康の基本、ひいては充実した実りある生活の基礎でしょう。
「歯を治すため」だけではなくて、「自分自身を大事にするため」に歯科医院のドアを開けてみるのもいいんじゃないでしょうか?(お〜今回はシリアス)

最後に8020推進財団のサイトにリンク貼っときますね。
http://www.8020zaidan.or.jp/