【PMTCってなんだ?の話】

PMTC、聞きなれない言葉ですね。何かの略語だということはご想像いただけるかと思いますが・・・・・まあこうした略語ほどたいした意味はないわけですが(笑)
PMTCとはProfessional Mechanical Tooth Cleaning(意訳・歯医者や歯科衛生士が、ちょっと見怖そうなマシンで歯をきれいにすること)の略です。本当にたいしたことありませんね(笑)

「歯をきれいにする」という範疇ではスケーリング(歯石取り)と同じなのですが、ではPMTCとスケーリングはどこが違うんでしょう?
スケーリングは歯周病の原因である歯石を取る治療ですので、基本的に保険診療になります。対するにPMTCは病原性のない歯の汚れまで落とし、歯の表面をつるつるに磨く処置になりますので、厳密には保険が適用されません。
でも大概の歯医者はタバコのヤニとか茶渋程度は、スケーリング時にサービスで落としちゃいますけど。

PMTCやります、と標榜している歯科診療施設では、ほとんどのケースで自費診療にしています。マジで歯の汚れを全部取ろうと思うとすんごい手間がかかるので、とても保険の診療報酬では割りに合わないからです。
サービスのヤニ取りとは比較にならないくらい、歯はきれいになりますが・・・。

ところで勘違いして欲しくないのは、PMTCは汚れを落としてその歯本来の美しさをとりもどす処置ですが、歯自体を白くするわけではない、ということです。
歯そのものを根本的に白くするのはホワイトニングないしブリーチングといわれる、次段階の別処置となります。

実際のPMTCの手順ですが、
1:超音波スケーラー(超音波振動によって汚れを落とす)などを使って大雑把に着色を除去する。パウダー吹きつけ式クリーナー(ナトリウム塩やカルシウム塩などのパウダーを歯牙表面に吹きつけるもの。高速で着色が取れる、手用器具が届かない歯間や細かい溝まで汚れを落とせるというメリットがある)を使用するケースもある。
2:プラスチックやラバーのチップを使用して、隅々まできれいにする。
3:フッ素入り研磨ペーストを使用し、表面をつるつるにする。
だいたいこんな感じですかね。所要時間は30分以上みておいたほうが良いです。
もちろん他に治すべき虫歯や除去すべき歯石があるなら、そちらの処置が優先になります。

先ほど「PMTCは病原性のない歯の汚れまでを落とす処置」と書きましたが、ではPMTCは歯を白くするだけで、その健康には関係ないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはないんです。歯の表面を滑沢にする処置は歯垢・歯石をつきにくくしますので、虫歯や歯周病のリスクも減らせますし、フッ素利用も歯質の向上に役立ちますから。

だいたいPMTCがどんなものかお分かりいただけたでしょうか?
たまには行っておくと、口の中がさっぱりしますよ。

プロフィーフレックス 吹きつけ式クリーナーの一種、プロフィーフレックスと重炭酸ナトリウムパウダー