LilithではスキンのことをFACEといいます。 LilithのFACEのすごいところは、好きな大きさのボタンを好きな位置に配置できるところです。 画面に表示される情報も自由にカスタマイズできます。 Lilithを使うなら、ぜひオリジナルのFACEを作りましょう。 FACEはオフィシャルサイトである Project9k の他、あちこちで配布されています。 「Eddie」を使えばそれらを改造してボタンを移動したり追加したりも簡単にできると思います。
FACEの設定ファイルは拡張子「ini」のテキストファイルで中身はこんな風になってます。
「[ ]」から次の「[ ]」までをフィールドと呼ぶらしいです。 例えば[Window]フィールドは背景画像を指定しています。 [Play]フィールドは再生ボタンの画像と位置が指定されています。 [TagTitle]フィールドではmp3などのタグの曲名が表示される部分のフォントや位置などが指定されています。
「Eddie」では入力ボックスを補完するだけでこれらを出力できますが、 一応書式も知っておいたほうがいいと思います。 Lilith付属のヘルプファイルにFACE作成法が書いてあります。
まず、背景となる画像を指定します。 次にそれぞれのボタンの画像と表示する位置を指定します。 曲名などの文字列の場合は、フォントと位置、表示するサイズを指定します。
その前に画像ファイルがないと話にならないので用意してください。 画像形式はBMPもしくはPNGです。フルカラー(24bit)の物を用意してください。 画像を用意したら適当なフォルダを作ってそこにすべて入れてください。
新規作成を選択するとファイル保存ダイアログが開きます。 なぜかいきなり「名前をつけて保存」ですが、この時点ではファイルは作成されません。 FACE設定ファイルで画像を指定する場合は、設定ファイルから見た相対パス(絶対パスも可)で指定するので、 最初に設定ファイルのディレクトリを決める必要があるためです。 FACEファイル群を移動させる場合は注意が必要です。
画像を用意したのと同じフォルダを選択して、適当な名前をつけて保存(されないけど)してください。
新規作成すると[Window]フィールド編集画面が開きます。
ここで背景画像を指定します。
「開く」ボタンから背景画像を指定してください。
右側に画像イメージが表示されます。
「OK」を押せば背景画像の指定は終了です。
とりあえず再生ボタンを作ってみます。 再生ボタンを指定するフィールドは[Play]フィールドです。 メニューバーから「ボタン>>Play」を選んでください。
ボタンフィールド編集画面が開きます。
「開く」ボタンから再生ボタンにする画像を指定します。
「プッシュボタンにする」にチェックを入れた場合、画像の上半分が通常時に、
下半分がボタンを押したときに表示されるプッシュボタンになります。
次にボタンを表示させる位置を指定します。 「移動」ボタンを押してください。 プレビューウィンドウが最前面表示され、ボタン画像が乗っていると思います。 クリックした位置にボタンが移動します。 カーソルキーでも移動できます。Ctrlキーを押すと加速します。 好きな位置に移動させたら右クリック、もしくはESCキーを押してください。 位置の変更の確認を聞いてくるので「はい」を選んでください。 「X=、Y=」のところに座標が入力されます。 直接数値で入力してもかまいません。
とりあえずはこれでいいので「OK」を押してください。
Lilithでは、ボタンや文字列のフィールド中には対になって表示されるものがあります。 例えば[Play]ボタンは曲の停止時のみ表示され再生中は[Suspend](一時停止)ボタンが代わりに表示されます。 したがって対になっているボタンは同じ位置に表示されるようにする必要があります。 どのようなフィールドが対になっているかはLilith付属のヘルプファイルをご覧ください。 編集画面のタイトルバーにも簡単な説明が表示されます。 また、[Preference]フィールドを編集することで対が変わるものもあります。
例 [Play] [Suspend] 再生と一時停止 [TopMostOn] [TopMostOff] 最前面表示ON/OFFボタン [PlayTime] [RemainTime] 現在の再生時間/トラックの残り時間
メニューバーから「ボタン>>Suspend」を選び、[Play]ボタンと同じ位置に指定して置くといいでしょう。
ボタンは文字を使って作ることもできます。 編集画面左下の「テキストボタンにする」からテキストボタン編集画面になります。 指定した文字列が表示され、ボタンになります。 「再」「停」とか、「⇒」「■」などを使えばボタン画像を用意しなくてもFACEが作れます。 ちょっとカッコ悪いですけど。
文字列フィールドには曲名やアルバム名のタグ情報や再生時間などのファイル情報が表示されます。
とりあえず[Title]フィールドを作ります。 [Title]フィールドには例えば「Aritist : アーティスト名 - Track : 001 - Title : タイトル名」 のような表示がされます。 また起動時には「Loading...」終了時には「Saving...」のような文字が表示されます。 [Preference]フィールドを編集することで書式を変更することもできます。 FACEにはとりあえず[Title]もしくは[TagTitle]を作っておくといいと思います。 [TagTitle]にはタグの曲名、無ければファイル名が表示されます。
メニューバーから「文字列>>Title」を選ぶと
文字列フィールド編集画面
が開きます。
まずフォントを指定します。
「フォント選択」ボタンからフォントを選んでください。
フォント名、スタイル、サイズが指定できます。
ダイアログで選択するフォントサイズは「pt」ですが、Lilithでは「px」で指定するので選択したサイズが「px」に変換されて入力されます。
ここで色を選んでも反映されません。
色を選択するには「色選択」ボタンから行ってください。
次に表示させる位置とサイズを指定します。 「範囲選択」ボタンを押してください。プレビューウィンドウが最前面表示されます。 左クリックドラッグした範囲が白く塗りつぶされます。 この範囲が文字列の表示される範囲です。 カーソルキーでも移動できます。 カーソルキーで位置の移動、Shiftキーを押しながらでサイズが変更できます。 Ctrlキーで加速します。 適当な範囲を選んだら、右クリックかESCキーで終了してください。
白っぽい背景画像のFACEの場合選択範囲が白く塗りつぶされても分からないことがあります。 これはオプションの「プレビューウィンドウ背景色」で変更できます。 ここで選んだ色がプレビューウィンドウの背景と選択範囲の塗りつぶしに使用されます。
ボタンや文字列のほかにもフィールドがあります。 シークバーやボリュームバーのバーフィールド、 スペクトラムアナライザを表示する[Analyzer]フィールド、 ドッキングプレイリストを表示する[List]フィールドです。
シークバー、アナライザ、プレイリストを使ったFACE例です。
これらまでのフィールドはLilith側で用意されている定義済みフィールドで、フィールド名によって動作が決まっていますが、 定義されていないフィールド名を指定することでユーザー定義のフィールドを追加することができます。 「Category=UserItem」を指定することでユーザー定義フィールドになります。 これによって自由に画像や文字列を重ねることができます。 「CommandID=数値」を指定することによってクリックしたときにボタンとして動作するフィールドになります。 Lilith付属の「コマンドID一覧.txt」にある数値を指定します。 「CDを開く」などコマンドIDでのみ用意されているボタンもあります。 また、定義済みの文字列フィールドもコマンドIDを指定することでボタンとして動作するようになります。 例えば[TagTitle]フィールドに「40014」を指定すれば、 曲名をクリックしたときにファイルプロパティが表示されるようになります。
ユーザー定義フィールドを追加するにはメニューバーから「その他>>ユーザー定義新規作成」を選びます。 フィールド名入力画面になるので定義済みではない新しい名前を指定してください。 それ以降はボタンフィールドと同じです。ただし「ユーザー定義」のチェックボックスを必ずオン(新規作成時はオンになっています)にしてください。 このチェックを忘れてもプレビューウィンドウでは表示されますが、Lilith上では何も表示されなくなります。 また、コマンドIDを指定してボタンにする場合は「ENABLE」に必ずチェックを入れてください。 文字列フィールドをボタン化する場合も同じです。
作成が完了したら保存してください。 名前をつけて保存する場合、ディレクトリを移動すると画像ファイルを参照することができなくなります。 設定ファイルと画像ファイルの位置関係が変わらないようにしてください。
LilithのFACEを変更するにはLilith上で右クリック>>FACEの変更から保存した設定ファイルを選んでください。 失敗していなければFACEは完成です。