******************************* GLフライト Ver.1.0 使用法 2004/06/09 me.na ******************************* 1. 概要 GLフライトはSRTMの全世界の30秒(約1km)または3秒(約90m)メッシュの 数値標高データ(DEMデータ)を3D表示するソフトウェアです。 上空を自由にフライトすることができます。 GLはGLobalとOpenGLの意味です。 GLフライトはフリーソフトです。 SRTM: Shuttle Radar Topography Mission DEM: Digital Elevation Model 2. 動作環境 (1)OS WindowsXP/2000 (2)必要ハードウェア なるべく高速なCPUとビデオカードをお勧めします。 全世界の30秒データを使用するにはHDDの空き容量が約2GB必要です。 3秒データを使用するにはさらに多くのHDDの空き容量が必要です。 (3)必要ライブラリ Visual Basic 6.0のランタイムライブラリが必要です。 描画にはOpenGLを使用します。(Windowsには予め必要なライブラリが入っています) (4)必要ファイル DEMファイルが必要です。5.の説明に従ってダウンロードして下さい。 3. インストール方法 ダウンロードしたファイル glflgt10.lzh を解凍し、すべてのファイルを C:\Program Files\GLflight フォルダに移動します。 (ファイル名とフォルダ名は大文字・小文字は関係ありません) 4. 起動方法 GLflight.exeを起動します。 終了するには[ファイル][終了]を行います。 5. DEMファイルのダウンロード 30秒メッシュまたは3秒メッシュのいずれかまたは両方をダウンロードします。 必要なだけのDEMファイルをダウンロードして下さい。 5.1 30秒メッシュDEMファイル (1)ブラウザで下記URLにアクセスします。 ftp://edcsgs9.cr.usgs.gov/pub/data/srtm/SRTM30/ (2)適当なフォルダに移動します。(例えばe100n40) フォルダ名は左上(北西端)の経度と緯度を表します。 ひとつのファイルの大きさは緯度50度、経度40度です。 (3)拡張子.dem.zipファイル(例えばe100n40.dem.zip)をダウンロードして 適当な作業フォルダにおきます。 ファイルサイズは10MBのオーダーです。 その他の拡張子のファイルは必要ありません。 (4)(3)のファイルを解凍ツールで解凍し、C:\Program Files\SRTM30フォルダに移動します。 なお、同様の30秒DEMファイルはUSGSからもダウンロードできます。 http://edcdaac.usgs.gov/gtopo30/gtopo30.asp または国土地理院のミラーサイト http://www1.gsi.go.jp/geowww/globalmap-gsi/gtopo30/gtopo30.html 上記のミラーサイトは回線が太いのでダウンロードに便利ですが、 このデータ(GTOPO30)は一部不正確な所があります。(例えばネパールなど) SRTM30データはこの改訂版に相当します。 なお、両者のファイル名と書式は同じです。形式はバイナリファイルです。 USGS: U.S. Geological Survey GTOPO30: Global 30 Arc Second Elevation Data Set 5.2 3秒メッシュDEMファイル (1)ブラウザで下記URLにアクセスします。 ftp://edcsgs9.cr.usgs.gov/pub/data/srtm/ (2)以下の適当なフォルダに移動します。 ・Eurasia:アジア・ヨーロッパ ・North_America_3arcsec:北米 ・South_America:南米 ・Africa:アフリカ (3)必要なファイルをダウンロードして適当な作業フォルダにおきます。 緯度1度X経度1度でひとつのファイルになります。 ファイル名は左下(南西端)の緯度・経度です。 ファイルサイズは1-2MBのオーダーです。 (4)(3)のファイルを解凍ツールで解凍し、C:\Program Files\SRTM3フォルダに移動します。 6. 使用法 地図範囲を選択し、その後描画を行います。 (1)地図範囲選択 始点の区画と終点の区画をクリックして地図範囲を選択します。 1区画のときは2度クリックします。(ダブルクリックではありません) 選択された範囲が緑の太線で囲まれます。 地図範囲を大きくとると描画に時間がかかります。およそ2x2以内が標準です。 30秒/3秒メッシュのときの1区画が5度/0.5度四方で、その大きさは約500km/50km四方です。 地図を上下左右に移動させるにはカーソルキーを用います。 (2)描画 [実行][描画]メニュー、キーボードF5、右クリック+[描画]のいずれかを行います。 (1)で選択した範囲のDEMファイルが読み込まれ、3D描画されます。 使用メモリーは1区画につき約15MBです。(30秒/3秒メッシュで同じ) (使い方は次節または[ヘルプ][描画使用法]参考) (3)SRTM3データ確認 [実行][SRTM3データ確認]または右クリック+[SRTM3データ確認]を行うと、 SRTM3秒DEMデータが存在する場所を紫の枠で表示します。時間が数秒かかります。 本機能は3秒メッシュのときのみ有効です。 (4)緑線消去 [実行][緑線消去]または右クリック+[緑線消去]を行うと、 (1)で選択した範囲を表す緑線を消去します。 (5)メッシュの色 赤い線は30秒DEMファイルの区切りを表します。(緯度50度、経度40度) 黒い線は緯度・経度5度のメッシュで、30秒メッシュモードのときの選択単位です。 灰色の線は緯度・経度0.5度のメッシュで、3秒メッシュモードのときの選択単位です。 (6)ステータスバー ステータスバーにマウス位置の緯度・経度、現在のモード(SRTM30sec/SRTM3sec)、 現在地のDEMファイル名が表示されます。 7. 描画プログラム使用法 操作はキーボードとマウスで行います。 キーボード 機能 ----------------------------------------- qまたはESC 終了 z/Shift+z 前進/後退 ←→ 左右方向転換 ↑↓ 上下高度変更 Shift+↑↓ 上下視界変更 t 真上から見る h 色を標高で補間しない/する m 山名を表示する/しない n/Shift+n/Ctrl+n 解像度下げる/上げる/初期化(3段階) x/Shift+x/Ctrl+x 加速(x2)/減速(x1/2)/初期化 r/Shift+r/Ctrl+r 表示範囲縮小/拡大/初期化 s/Shift+s/Ctrl+s 明るさ上/下/初期化 b/Shift+b/Ctrl+b 望遠/広角/初期化 スペース すべて初期化 マウスドラッグ 機能 ----------------------------------------- 左右 左右方向転換 上下 上下高度変更 Shift+マウスドラッグ 機能 --------------------------------------------- 左右 太陽の方向を西<->東に変える 上下 太陽の向きを上下する(0-90度) ・キーボードzとカーソルキーだけで基本操作ができます。 ・進行方向は常に水平です。 ・初期視点は南上空です。 ・いくつかの操作は右クリックメニューにもあります。 ・描画を高速化するにはキーボードnが有効です。 ・地図を多めに選択しキーボードrで表示範囲を狭くするとある程度シームレスに 表示できます。 ・キーボードの高度上下幅は速度に比例します。 ・山名表示の線の高さは1000m/500m(30秒/3秒)です。 8. 設定 [設定][設定]メニューで、色とDEMデータを設定することができます。 (1)色 各標高と海面・背景の色を変更することができます。 初期値に戻すには[初期化]をクリックします。 任意の標高の色は指定した色を補間して求めます。 (2)DEMデータ 30秒メッシュを使用するとき"SRTM30sec"を、 3秒メッシュを使用するとき"SRTM3sec"を選択します。 ただし、3秒メッシュでは欠落データが存在します。(特に山間部に多くあります) 欠落データの扱いについて以下の3つから選択します。 ・[補間しない]:欠落データはそのまま表示します。データの質を確認します。 ・[補間する]:欠落データを周囲のデータで補間します。欠落データが少ないときは これで十分です。欠落部が大きい所では不自然な形になります。 ・[SRTM30secを使用する]:SRTM30secデータがあるところではそれを使用して 補間します。ただし、描画を開始するまでの時間が余分にかかります。 DEMデータを5.と違うフォルダにインストールしたときは[フォルダ]に正しい 相対パスを代入します(フォルダの区切りは\ではなく/です)。 それ以外のときは既定値("../SRTM30"と"../SRTM3")を変えないで下さい。 9. 山名データ キーボードmで表示される山名データは、日本国内についてはMtJapan.txtファイルに、 外国についてはMtWorld.txtファイルに保存されています。 国内については国土地理院の下記サイトからダウンロードしたデータを編集したものです。 日本の主な山岳標高 http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MOUNTAIN/mountain.html 外国についてはケルンさんの下記のデータを使用させていただきました。 世界山岳地名データ http://www.geocities.jp/uchikura7/ 書式は「緯度、経度、標高(m)、ID、山名」です。 緯度、経度の書式は「度.分(2桁)秒(2桁)1/100秒(2桁)」です。 緯度は北緯が正、南緯が負、経度は東経が正、西経が負です。 IDは0が山名(黒色)、1がそれ以外(紫色)です。 山名は日本語に対応していません。 必要に応じて編集・追加して下さい。 10. その他 (1)GLUT 3D描画プログラム作成にあたっては下記の OpenGL Utility Toolkit (GLUT for Win32) を使用しました。 http://www.xmission.com/~nate/glut.html 添付のglut32.dllはこちらからダウンロードしたものです。 これ以外にWindows標準の以下のファイルを使用します。 C:\WINDOWS\SYSTEM32\OPENGL32.DLL C:\WINDOWS\SYSTEM32\GLU32.DLL 3D描画プログラムが起動しないときはこれらのファイルを確認して下さい。 (2)ダウンロード先 全世界のSRTM3secデータは膨大な数になりますが、必要なものはごく一部です。 サイトが過重な負荷で閉鎖されないためにも、必要なものだけダウンロードして下さい。 (3)世界地図 背景に使用した世界地図はSRTM30sec付属のものです。色は標高を表します。 (4)初期化 すべての設定をインストール時の状態に戻すには、3つの設定ファイル (glflight.env,gldem.col,gldem.env)を削除して下さい。 (5)アンインストール方法 アンインストールするにはインストール時にコピーしたファイルをすべて削除して下さい。 レジストリは操作していません。 (6)作者メールアドレス mena@h2.dion.ne.jp 以上