評価p 書名 著者 出版社
★★★★★ 能登快異譚 半村 良 出版芸術社
 絶版だと思いますが、評判の作品なので図書館などにあると思います。文庫版も出ていました。古本屋で見つけたら手に入れたいです。僕は文庫より単行本がいいですね。雰囲気のある挿絵がありますので。

 半村良さんはSF畑出身ですが、ちょっと変わったのを書いて直木賞もとっています。SFもまがまがしくて独特でとても面白いのですが、始めてだったらこっちがお勧めです。(誠に残念ながら、もう亡くなられてしまったので読み漁る人もいないでしょうが。この作者の作品、すごいです。)

 表題の本は短編集です。怪談集です。全編、能登の方言で、振り仮名つけて書かれています。なんといってもすごいと思うのは「箪笥(たんす)」という作品です。これはネタバレしない方がいいでしょう。とにかくじわーっと脳裏に形成される説明の出来ない恐怖でビビリます。角川にホラー大賞受賞作で「ぼっけえきょうてえ」というのがありますが、あれを20年くらい前にやった感じです。(岩井志麻子さんがマネしたかと思いました。)でも半村良の方が腕前は上だな。さらーと怖いんだもん。

 最初に「箪笥」という作品に触れたのは僕が高校生のときです。筒井康高さんが集英社文庫から「実験小説集」とかいうオムニバスを編集して出してました。色々な作者の才気ほとばしる作品を集めて載せていました。どれも面白かったですが、半村良さんが一番びっくりさせてくれました。

 収録作品では、他に「蛞蝓」(なめくじ)だとか、「蟹婆」とか面白いのがありますが、「箪笥」が一番インパクト大きかったかな。
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