評価p | 書名 | 著者 | 出版社 |
★★★★ | 誰でもカンタンに市場調査ができる本 | 指方一郎 | 同文館 |
何事をはじめるにも事前調査は重要。本書を見るとゼロからはじめるとっかかりのない種々の調査の糸口が得られます。 例えば、専門図書館の使い方(住民基本台帳の統計は一般にフリーで見れるとか。)から、街中や店舗出店前の観察調査の仕方、転職する会社の近辺でメシ食って従業員のぶちまけ話をキャッチして実態をつかめとか・・・。ちょっと普通のコンサルタントと違う視点で調査をする方法が満載です。どっちかというと探偵とか特許のサーチャーみたいな感じですね。 本書に事例で載っているのですが、官庁の資料も結構いいものあるんだなと感心させられます。例えば総務省が出しているデジタルメッシュマップ。地図に方眼切って、升目ごとに人口など出してくれてます。商圏分析するときにコンパスで円書いて数を足しゃあいいんですよね。すごいすごい。しらなきゃアクセスできませんが、あることを知っておけばいずれ力になるかも。 そのほか、ヒアリングの仕方とどんな調査目的があうかの考察などあり飽きませんね。 世の中あまりにも調査ということに関して誤解している人がいるなと思います。やってあげてメリット感じている人でも、あまりちゃんと報酬を払わない。また、ことが起こった後で自分自身の責任忘れて、調査が甘いとか言う人いたり。この本はみっちりと調査の仕方の本道をじっくり説きます。小気味がいいくらい実践的です。ものを調べる執念みたいなのが感じられていいですね。ものを調べると自分がこれからやろうとしていたことがどんなにハードル高かったのか分かります。(ふう、僕はちょっと疲れました。)そういう精神を醸成するにも本書はお奨めです。 |