2004年1月26日号の解説

 解説です。オレンジが正解です。
問1 He **** his father. ***に入るのはどれが適切。
「似ている」の動詞を選びます。
resemobleは他動詞。すなわち A resembles B.でAはBに似ている。前置詞などは不要です。looksは目的語とれないし、looks likeの後にtoが入ってもおかしくなります。
問2 He was so tired that he *** down and slept. ***になにが入る。
lie「(自分が)横になる」と「(何かを)横たえる」の使い分けです。
僕自身よく間違えますが、相手がネイティブでないと何だか通じてしまうところがまずい。しまったと思うこと多いんです。ここでの正解は「lay」ですが、横になる=lieの過去形のlayです。何かを横にする方のlayの現在形と区別できてますでしょうか?
辞書引けば一発ですが一応活用形を示しておきます。

(自動詞:自分が)横になる lie−lay−lain  (進行形lying)

(他動詞:何かを)横にする lay−laid−laid  (進行形laying)

(参考 自動詞:嘘をつく。他動詞:〜を騙す。)lie−lied−lied (進行形lying) lieは嘘に関する動詞としてもよく使われます。またlayはとんでもないスラングになることがあるのでこの辺はどれも一度辞書引いておきましょう。外国人は使っちゃいけない用例もあるし。(a good lay とかね。敢えて解説しませんが・・・。)
問3 He has *** me the story many times. ***に何が入る。
sayはクオーテーションでセリフを丸々引用するとき使います。またspeakは話し掛けていることを表す動詞です。talkはaboutを伴って話されている事柄を表せます。・・・ですがストーリー(まとまった意味を持つメッセージ)を告げていることはtellの動詞でしか表せません。こういうのも理屈じゃなくて感覚で覚えるしかないです。もし怪しい人はそれぞれ辞書などから用例を引きましょう。でも相手がネイティブでないときは通じちゃいますので、慣れてない人は常に使い分けて、冷静に自分の発言を振り返りましょう。
問4 Have you ever seen a wild elephant?
Yes, I have seen ***. ***に何が入る?
英語の代名詞は一つ一つがちゃんとシチュエーションを持っています。
 会話は「野生の象を見たことがあるかい?」「ああ、それならみたことあるよ。」
 ここの正解は「one」野生の象と呼べるものをとにかく見たことがある。どこかに住んでる一匹であれば質問の応えになるわけです。ですがTheがつくような特定の象だったらitです。例えば、荒川でタマちゃん見たことあるという質問だったら、(日本の河川にたまたま現れた)タマちゃんはこの世で一匹ですから、(the)Tama-chanですね。見たことあるならI have seen it.(タマちゃんを愛する会の人だったら、itじゃなくてhimかも知れませんね。herかな。タマちゃんの性別ってどっちでしたっけ?)
  thatやthisは一般的な会話(=目の前にない事柄や物を指す場合)に使わないです。ただし、概念や比較の対象でthatを使うことはあります(than that of ・・・)
問5 When do you finish the assignment?
I think it will take ****. その仕事何時ごろ終わる。−あと1時間かかるな。***になんて語を入れるといい?
もう一つをよく「one more ・・・」という日本人がいますが、ネイティブは必ず「another・・・」を使います。「one more ・・・」は通じますが、恥ずかしいのでやめましょう。
海外で何年もいた人はanotherをちゃんと使いこなせてない人少なくないです。本当に留学してたんだろうか?孤独に一人で生きてたんだろうなと邪推しちゃいます。
問6 Get up. It's high time you *** to school. ***に何が入る。
「起きなさい。もう学校行く時間よ。」と起こされてた人へ。英語版がこの表現です。It's time 仮定法. または It's high time 仮定法. で仮定法の部分がもう起こってないといけませんと、今は何かをやっているべきなのにまだですよと伝える文章になります。(よく考えると仮定法はほとんどこのパターンですね。日本語で「あのー、やろうと思ったんですけど・・・・(実はまだです。)」とか「あのとき○○しておけばよかったと思うんですが・・・(やっていませんでした。)」とね。実現されてないことを時制を一個過去にして伝えると昔習ったように思います。が、仮定法とは要は言い訳の文法だと思えばわかりやすいと思います。)
問7 「 僕が君だったらそんなことはしない。」英語でどういう?
 僕が君だったらは絶対ありえないことを仮定してるので仮定法です。でも難しく考えないで「if I were you」と覚えちゃいましょう。人がやったことを諌めるときに「オレだったらそんなことしないな。」とか言うでしょ。ここの「オレだったら」は日本語でyouに対応する語はないけど、英語でif I were youだと思います。I wouldn't は主張としてやりたくないことを述べるのに使います。
 変な熟語を駆使してput myself in your shoeとか人が言うの聞いたことありますが、条件のifで使うことはないです。「あたしの身にもなってよ」の文脈以外では使わないようにしましょう。通じません。
問8 I wish he *** here. 彼がここにいてくれればいいのに。***にふさわしいのは?
 wishは今実現してない希望を述べますので仮定法。よってwasです。
問9 Mr.Kharzhai is the first Afghani leader who visited United States *** 39 years.
カルザイ氏はここ39年間で始めて米国を訪れたアフガニスタンの指導者だ。 という意味にしたい。***になにが入る?
 長い時間をおいて「○○年ぶりに」といいますが、英語ではthe first (try/visitなど) in ○○ years. などとthe first と inを使います。
問10 The abused child was very short and skinney *** a girl of seven. ***は何が入る?
 虐待を受けていた子供は、7歳の少女としては、とても背が低く、やせていた。〜にしてはの前置詞はforです。
問11 Don't worry. You son will come back safe and sound. このsoundはどういう意味?
 「元気に」です。sound body とか、sole survivorとか、特定の文脈でしか使われず、かつ同様の意味の一般的に使われる語があるので色々覚えましょう。  sound=healthy、sole=only、sheer=sillyなどなど。
問12 I can't speak English, *** French.***になにを入れる?
 「英語もしゃべれないのに、ましてやフランス語なんて。」という文章にするように思われますね。「ましてや」と否定するには、still less とかmuch less など使ってください。「もちろん〜〜もだ」と肯定して付け加えるならstill more とかmuch moreでくっつけます。
問13 I asked him if he enjoyed *** in Europe. ***に適切なのはどれ?(常識的な意味で考えてください。)
enjoy himself で「楽しむ」です。これはもしherとかhimだとどえらい意味になります。一見簡単な単語は知らない意味をたくさん持っている可能性大です。しかもその意味は外国人にとって取り返しのつかない危険を持っている。英語やり直しの人は辞書引きましょう。
問14 Her friends are *** male. ***に入る適切なのは?
この文章は「彼女の友達はほとんど男だ。」となると推測されますね。こういうたくさんのものがほとんど〜〜になるといいたいときははalmost allと覚えましょう。ほとんど=almostと日本語の感覚で1対1で覚えているとだめ。「ほとんど(仕事などが)終わった」ならIt's almost over.でいいですが、「彼らはほとんどが貧しかった」ならAlmost all of them were poor. ですね。
問15 We have to wait *** minutes. ***に適切な選択肢は?
「あと一つ」は上の第五問のようにanotherですが、「あと複数個」はmoreをこのように使います。ややこしいですね。理屈でないので覚えましょう。
問16 (雑学編、TOEICだけでは会話できん。)
1ヤード:1フィートの比と1フィート:1インチの比と1インチ:1ポイントの比の組合せで正しいものを選びなさい。
米国の度量衡には12進数がやたら多いのが悩みの種です。ここでまとめて覚えておきましょう。
 1ヤード=3フィート。1フィート=12インチ。1インチ=6パイカ。1パイカ=12ポイント。
 パイカなんて単位しらないでしょ。あまりでてこないので無視してます。ただポイントはよくワープロの文字の大きさ指定ででてくるので僕はパイカをすっ飛ばして1インチ=72ポイントで覚えるようにしてます。アメフトとかでよく出てくる「1ヤード」が91センチくらい。1フィートが30センチくらい。1インチ=2.54センチと感覚を持っておきましょう。
問17 (雑学編)
イギリスの古い耕地面積の単位でだいたい100エーカーとちょっと(404700平米、地方によって差がある。)で1家族を1年間養っていけるといわれる面積単位は?
昔、「おいしんぼ」のマンガで「権力者の実力を領有地の米の生産量で測ったのは古今東西、日本だけだ。」という記述を見たことありますが、イギリスだって(たぶん他の国も)何人の人が養っていけるかという感覚で土地を把握していたようです。日本ほど土地の滋味が肥えているとか、やせているとかの差がなかったのかもしれません。 1エーカー=4047平米ときっちりした面積ですが。1ハイドばらばらで、100人が食っていける土地(ポテトなのかな?)です。地方によって1ハイドは100エーカーだったり、120エーカーだったりします。今は厳密な単位として使われませんが、ところどころ比ゆ的に表現に出くわします。小説とかでね。
 なお誤答にあるうちのwapentakeは25ハイド程度を指します。ちょっとした村レベルの領地ですね。ワペンテイク侯爵とでもいうんでしょうか。日本の旗本くらいかな。arleとhikeという単位はありません。
問18 (雑学編)
次の古代の逸話の中でアレクサンダー大王と関係のあるのは?
えらく絡まった結び目を見てある賢者が「これを解きほぐした者は世界の王者になる。」と予言したという「ゴルディアスの結び目」。すぱっと刀で斬りほぐしてしまった人がマケドニアのアレクサンダー大王だったそうです。
他は以下の通り。:
 1番目のデモクレイトスの剣はシラクサの大王が王位とは常に危険と隣り合わせだということを語った逸話。
 3番目のルビコンを渡るはローマの外にいたシーザーが反乱軍として、ローマにクーデターを起こすために帰るときの覚悟を決める時の逸話。
 4番目は聖書の出エジプト記でモーゼがエジプトから逃げるとき紅海が割れたという奇跡の逸話。
問19 (雑学編)
聖書の記述によると、モーセの後継者ヨシュアが、神の意志の通り、軍勢に命じて、ラッパを吹いて周りを行進させるとたちどころに陥落したという城壁都市があったという。次のうちどれか?
 ジェリコです。かなり堅固な城砦都市で、稀代の軍人ヨシュアも手を焼いたと見えます。どうも実在したらしく、遺跡があります。聖書の記述を見るとジェリコの娼婦ラハブが協力したとあり、何らかの内通者を使って陥落したというのが史実でしょう。そこを聖書風に書くとラッパを鳴らすとがらがらと崩れ去ったと書いちゃうんでしょうね。
 ちなみに紅海がわれたとかの聖書の奇跡も「橋が掛けてある向こうに船かなんか置いておいて、ユダヤ人が舟に乗り込んだところで橋を崩した」とか何かの真実があったと僕は思います。
 他の都市を解説しておきます。パルミュラはかって隊商が基点としたシルクロードの都市国家でゼノビアという女王が権勢をふるったことで有名です。ローマ風の名前を息子につけて、ローマの怒りを買い壊滅させられました。ペトラはシリアにある遺跡でインディジョーンスのロケ地になったところです。侵食され、地層が剥き出しになった切り立ったクレバスに横穴の住居がたくさんあります。現在フィラデルフィアという都市は米国の大都市ですが、古代では聖書に出てくる初期キリスト教の布教拠点の一つです。ヨルダンのアンマン市のあたりだったと思います。
問20 (雑学編)
南北戦争の前、アメリカは奴隷制を採用する奴隷州とそれを認めない自由州に分かれた。代表的な自由州イリノイと奴隷州ミズーリの州境にあって黒人霊歌などで「天国の境目」と歌われた川の名は?
ミシシッピです。かって南北戦争前、南部黒人にはその先に自由の土地があるとされた希望の川でした。州境と決められたのですが、これが氾濫して流路を変えると急に自由人になる黒人がいたりしました。今は整備が進んで流路も変らないし、変っても州境が変ることはありません。またイリノイが自由州でミズーリが奴隷州だったというのはよく出てくる話です。

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