名鉄ミュージックホーンの考察

1,前書き

 名鉄のミュージックホーンといえば、鉄道マニアから、愛知岐阜にまたがる名鉄沿線住民に愛され(?) ていて、パノラマカー、パノラマDX、パノラマスーパーといった、名鉄特急車両、または名鉄特急車両であったものが、駅構内(特に新名古屋駅)に入線するときに鳴らす、あの音楽のことである。非常に単調なくせに、名古屋圏に住む人なら誰でも知っている、このミュージックホーンには、実は歌詞があるらしい、という某保健体育の先生の情報により、調査を開始することにした。

2,概要

 最初にミュージックホーンが搭載された名鉄車両は、7000系とかいう車両である。この車両は、前面展望、冷房付きで、最高速度110km/hであるなど、1961年に開発された車両としては、とにかく最新鋭かつ斬新な車両で、その時代を先取りした車両は、40年以上たった現在でも現役である。(ただし、やたらと電気を食う、老朽化が激しい、120km/h時代にあって、少し遅いなどの理由により、近々廃車の予定である)なお、7000系に限り、ミュージックホーンとは別に、独自の警笛(豪華客船っぽい)も搭載されている。
 以後現在の、白を主体として赤色の帯が塗ってあるタイプの特急車両(パノラマDXや、パノラマスーパーのこと)にも、ミュージックホーンは搭載されることになり(評判が良かったのだろう)、現在に至っている。また、パノラマDXが登場した後、7000系は徐々に特急運用からはずされ、普通・急行として活躍し、現在は全車両がそうなっている。
 なお、ミュージックホーン音は 「ミド♯ラミド♯ラミド♯ミラーラミド♯ラミド♯ラー」 である。

3,歌詞

 では、歌詞は本当にあるのだろうか。調べて見たところ、次のようなものが見つかった。
・ど〜け〜よ、ど〜け〜よ、ど〜けぇ〜よ〜(ラジオにて紹介)
・ドケヨ、ドケヨ、ドケ、ドケ(書籍にて紹介)
・のーけーよーのーけーよーそーこーのーけー
・どーけーよーどーけーよーこーろーすーよー
・ど〜け〜よ〜 ひ〜く〜ぞ〜 こ〜ろ〜す〜ぞ〜
 中には、3・3・4(・7)で、自由に歌詞を入れられると紹介しているページもあったりして、かなり混沌としているのが分かる。

4,結論

 私の結論は「どっかのガキが、適当につけた」というものである。未も蓋もないが、上記のように、いくつもの歌詞があるという点が、その結論を裏付けていると思われる。特に、ラジオと書籍の内容が食い違っている点については、いかに編集者が名鉄本社に問い合わせればよいものを問い合わせず、興味本位で取り上げたという証明みたいなものである。
 なお、その中のページにあったが、「名古屋鉄道鰍ヘ、この歌詞を認めているのか」という点について考えてみた。確認を取ってはいないが、ほぼ確実に認めていないだろうと結論付ける。名古屋鉄道というのは当然私企業であり、体裁を気にしなくてはならない。となれば、一番穏やかでも「どけ」という、下品かつ汚いこと極まりないこの歌詞を採用した場合、名古屋圏に住む住民に愛されているミュージックホーンもしくは名鉄電車の人気に、著しく傷をつけることになりかねない。そのような歌詞を、名古屋鉄道としては認めるわけにはいかないのである。
 ただし、ミュージックホーンに結構人気があることは事実である。(名古屋といったら「すがきやラーメン」と、ミュージックホーンだと言っている人もいる)ので、今後も名鉄特急はミュージックホーンも鳴らし続けるだろう。

※名古屋といえば「すがきやラーメン」?

 よく中京圏外に住んでいる人はそう思うらしいが、中京圏に住んでいる人間は「すがきやラーメンが全国チェーン」であって、「マクドナルドと激しく争っている」と思い込んでいるから不思議なものだ。ただ、近年は「名古屋と言ったらすがきやら〜め〜ん」と宣伝しているので、そういった人は少ないだろうが。